↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四季彩インベーダー24 ――四季彩星の24人の小さな宇宙戦士たち――  作者: さざ波和音


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
80/94

第十章 まだ書かれていない未来へ

 交差銀河に戻った三十人を、忘れられた物語の村の住人たちが迎えた。


 村の図書館には、新しい本棚が作られていた。


 そこには、まだ題名のない本が並んでいる。


 誰かが書き始めた物語。


 誰かが途中で止めてしまった物語。


 誰かが心の中にしまい込んでいた物語。


 そして、これから生まれる物語。


 ハジメは、その一番手前に、白紙の本を置いた。


「この本は、ぼくひとりのものじゃない。まだ自分の物語を見つけられない誰かのために、ここに置いておきたい」


 ノエが、優しくうなずいた。


「きっと、いつか誰かがこの本を開くね」


 ユイは、光の糸を本棚に結んだ。


「その人がどこにいても、物語はきっとつながるよ」


 ルミナは、本の表紙にそっと手を添えた。


「どんな色を選んでもいい。どんな形の物語でもいい。あなたの色は、あなたの宝物だから」


 アマネは、創世の光を小さく灯した。


 トワは、永遠の記憶を本棚に刻んだ。


 ニジは、三十人の仲間たちを見渡した。


「ぼくたちの旅は、まだ続く。けれど、これからは、誰かの物語を守るだけじゃない。誰かが自分の物語を始められるように、そばにいることも大切なんだね」


 そのとき、図書館の窓から、やわらかな風が吹き込んできた。


 白紙の本のページが、一枚だけめくられる。


 そこには、まだ誰も知らない文字が浮かんでいた。


『次の物語は、あなたが選ぶ未来から始まる。』


 三十人の光が、静かに輝いた。


 そして、交差銀河のさらに遠い彼方に、見たことのない扉が現れた。


 その扉には、過去でも未来でもない、不思議な紋章が刻まれていた。


 ハジメが、そっとつぶやく。


「ねえ、みんな。あの扉の向こうには、何があるんだろう?」


 ニジは、仲間たちと顔を見合わせた。


「それは、行ってみないと分からないね」


 三十人は、笑顔でうなずいた。


 新しい旅が、また始まろうとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。