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四季彩インベーダー24 ――四季彩星の24人の小さな宇宙戦士たち――  作者: さざ波和音


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第九章 ノクスからハジメへ

 ミライアに平和が戻ったあと、ハジメは白紙の本を開いていた。


 ページには、少しずつ文字が増えている。


 最初に書かれたのは、短い一文だった。


『ぼくは、ここにいる。』


 ハジメは、その文字を何度も読み返した。


「不思議だね。たったこれだけの言葉なのに、胸の奥があたたかくなる」


 ルミナが微笑む。


「それは、あなたが自分の存在を認めたからだよ」


 ノエも隣に座った。


「私も、最初は自分のことが分からなかった。でも、誰かが一緒にいてくれたから、自分の物語を見つけられた」


 バラグは、ハジメの本を見つめていた。


「物語は、誰かに読まれることで広がる。しかし、書き始める勇気は、自分の中から生まれるのだな」


 クロノスは、静かにうなずいた。


「そして、書き直すこともできる。過去の過ちを消すことはできなくても、これからの一ページを変えることはできる」


 ハジメは、少し照れたように笑った。


「ぼくの物語も、いつか誰かに読んでもらえるかな?」


 ニジは答えた。


「もう読んでいるよ。ここにいるみんながね」


 その言葉に、ハジメの瞳から小さな涙がこぼれた。


 涙は白紙の本に落ち、淡い金色の花となって咲いた。


 その花は、まだ名前を持たない未来の象徴だった。


 ハジメは、ノクスという名を完全に捨てることはしなかった。


 それは、彼が歩んできた過去の一部だったからだ。


「ノクスだったぼくも、ハジメとして生きるぼくも、どちらもぼくなんだね」


 ニジはうなずいた。


「過去を否定しなくてもいい。そこから何を学び、これからどう歩くかが大切なんだ」


 こうして、ノクスはハジメとして、新しい仲間たちと共に歩み始めた。


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