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四季彩インベーダー24 ――四季彩星の24人の小さな宇宙戦士たち――  作者: さざ波和音


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第八章 白紙銀河・無限初光

 ノクスの影は、まだ完全には消えていなかった。


 それは、ハジメの心に残る恐れが形を変えたものだった。


「私は、まだ消えていない……」


 影は空白の亀裂の中で、最後の力を振り絞った。


「希望を持てば、また傷つく。物語を書けば、また終わりが訪れる!」


 ハジメは一歩前へ出た。


「終わりが来ることは、怖いよ。ぼくも、まだ怖い。でも、終わりがあるから、今の一ページを大切にできるんだ」


 影が大きくうねる。


「ならば、すべてのページを白紙に戻してやる!」


 その瞬間、ハジメの背中にある光の羽が大きく広がった。


 白紙の本が空へ浮かび上がり、ページが一枚ずつ開いていく。


 そこには、二十九人が歩んできた物語が映し出された。


 四季彩星で色を取り戻した日。


 虹色銀河でニジが仲間になった日。


 時空銀河で過去と向き合った日。


 幻色銀河でルミナと出会った日。


 創世銀河でアマネが生まれた日。


 永遠星でトワが約束を受け継いだ日。


 交差銀河でユイと出会い、バラグが再び物語を書き始めた日。


 それらは、ひとつひとつ異なる色を持ちながら、互いに響き合っていた。


 ハジメが両手を広げる。


「ぼくは、まだ何者でもない。だからこそ、どんな未来にも向かっていける!」


 ニジが虹色の光を重ねる。


 ルミナが透明な光を広げる。


 アマネが創世の力を注ぎ、トワが永遠の記憶をつなぐ。


 ユイが二十九の光を結び、二十四人の四季の力が、その中心を支えた。


 ノエとバラグ、クロノスも、それぞれの想いを重ねる。


 そして、三十の光がひとつになる。


「白紙銀河・無限初光!!」


 まばゆい光が、ミライアの空を包み込んだ。


 それは、過去を消す光ではなかった。


 誰かの悲しみを塗りつぶす光でもなかった。


 何もないところに、新しい一歩を描く光だった。


 黒い亀裂が、ゆっくりと閉じていく。


 空白の闇は、柔らかな星屑へと変わり、ミライアの大地に降り注いだ。


 白い草原に緑が戻る。


 灰色の空には青が広がり、透明だった川は水色に輝き始めた。


 そして、雨の音が好きだと言った住人の胸元に、小さな水色の光が再び灯った。


「……私、覚えています。雨の音が好きだということを」


 住人は、初めて笑った。


 その笑顔を見て、ハジメも微笑んだ。


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