スミの気持ち
ギンが我が家に加わり、家はさらに賑やかに。
しかし最近、スミの視線を感じることが多い気がする。
ご飯大好きなヨモギと元気いっぱいギンをどうにかしろ、ということだろうか?
そう思っていたある日のこと。
足元からニャアと鳴き声が。
声でスミだとわかる。
しかしこの子はあまり鳴かない。
どうしたの?
そう聞く前にスミはその場でゴロンと仰向けに。
私にお腹を見せた体勢となった。
「ニャア」
またスミが鳴いた。甘えたそうに。
スミは最初の猫だ。
私の時間も、手も、全てを独り占めしていた時期があった。
ヨモギが来て、ギンが来て、賑やかになった。
でもその分変わらないはずのものが分けられてしまっていたのかもしれない。
すぐにその場にしゃがみ、優しくお腹や頭を撫でる。
そうするとすぐにゴロゴロ喉が鳴った。
ごめんね。
そう思いながら撫でていた私はふと顔を近づけたくなった。
そう、猫吸いだ。
「………シャーッ!!」
一拍おいてスミが怒った。これはお気に召さないようだ。
慌てて顔を起こせばこれ以上やめろと言いたげにスミは起き上がる。
「ごめんね。ほら、抱っこ」
抱っこ、と言えばスミの耳がピクリと動く。
そして数歩近寄ってきたのでいつものように抱き上げて胸元に密着させる。
再び鳴り出す喉の音。
いつもクールなスミのこういう一面。
それを見れるのは、たぶん私だけの特権だ。




