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よし、これで必要分薬草の採取は終わり!
ちなみに最初は引っ張って抜こうとしたけど抜けず断念。
風属性の攻撃魔法で刈り取ったらそのまま風で飛ばされて断念。
三度目の正直と土属性の魔法で地面を隆起させた結果、何とか持ち上げる事が出来る様になったのでアイテムボックスにしまう事ができた。
触れているだけでは採ったと認識されなくて抜かないとダメだった。
コッコの卵は親鳥を一人が引きつけてる間に残りのメンバーが巣から卵を採っていた。
ちょっと気になってコッコは討伐しないのか聞いてみた。
『コッコはポップしないんだ。卵を産んで増えていくみたいで狩るとどんどん数が減っていって森からいなくなるんだよ』
囮となった調さんが頭に乗ったコッコに突かれながら答えてくれた内容にちょっと驚いた。
ゲームだとリポップやリスポーン、再沸き等と言われる現象で敵が発生していくって調べたとき書いてあったからだ。
何でもβでは開始数日でコッコが森のどこにもいなくなってしまった為問い合わせたら運営から一部の敵は倒されると数を減らし絶滅する事もあるとの事だったらしい。
その為絶滅しないように保護しようとしてるプレイヤーもいるとか。
クエストボードの隣に注意書きの紙も貼りだしてあったらしい。
気づかなかったけど。
個人的に問題だったのはクエストが専用の容器に卵を入れて一杯になったらクリアになる所かな。
卵1個が私が運べるぎりぎりの重さだったみたいで飛行が地面すれすれだった。
そして飛行速度はかなり遅い。
その結果時間が掛かってしまったけど何とか集める事ができた。
集めてる最中は容器がアイテムボックスに入れれなくなったからルナにお願いして運んで貰った。
流石にサイズ的な不利は…。
ぁ、もしかした念力で卵と容器、両方とも運べたんじゃないかな?
『そういえばユキさんは念力使えば早かったんじゃないか?』
『私も今思い出したんですよ…』
『頑張ってるお姉ちゃんが可愛かったー』
『動画不可避でした』
何というか私の中でシュティナさんの印象が残念な感じになってきていた。
採取や移動の合間にホッピンラビットを倒しており討伐数も問題なし。
そういえば基本的に討伐クエストはPTを組んでいたら数が共有されるらしい。
そうじゃないとボス系の討伐依頼がとんでもない事になっちゃうからって事みたい。
それに戦闘向きのスキルを持っていない人もPTで協力出来れば達成出来るようにって事だとか。
今受けてるクエストで残ってるのはスモールボアだけど。
『ようやくいたぞー。あれだ』
草陰から調さんが指した方向にいたのは…。
デフォルメされたイノシシだった。
ウリ坊じゃない大人のイノシシ…だけどデフォルメされているせいで怖さはみじんもない。
『可愛いですね』
『お姉ちゃん、βから変わってなければ運営曰く攻撃方法は突進だそうだよ』
運営曰くってどういう意味だろ。
どういう事かわからなくて首を傾げる。
『まぁ、見てみればわかる』
そう言うと調さんはシュティナさんに目配せする。
シュティナさんが草むらから出て拾った石をスモールボアに当てる。
それに気づいたスモールボアは脚で地面をかく動作を数回して駆け出す。
しかしすぐに何もない所で前のめりに転けた。
転けた勢いを殺す事はできずに転がって来る。
『猪突猛進って言葉があるけど、実際のイノシシは前進する時に急停止とか方向転換できるらしいぞ』
突然に調さんがそんな事を言う。
スモールボアはすぐ近くまで迫ってきていた。
シュティナさんは特に慌てる事もなくゆっくり横に移動する。
転がっているスモールボアは制御できていないようで通り過ぎ木にぶつかった。
『ああやって木にぶつかると目を回してしばらく起きないんだ』
そんな説明を聞いてるうちにシュティナさんが近づき倒した。
クエストの討伐数が増えた。
『あの転けたのは偶然ですか?』
気になったので聞いてみた。
『お姉ちゃん、アレは転けたんじゃなくて突進だってさ』
あぁ…。
ルナが最初に言ってた運営曰く突進ってアレの事なのね。
でもアレは突進じゃなくて転がってるだけだよ。
そんな事を思いながらクエストのために次を探すのだった。
一度だけ試しに私が空中から攻撃してターゲットになったら前足で宙をひっかくように上下させるだけになってしまった。
そこを横からルナが攻撃して倒したけどちょっと可愛かったかも。
移動しながらスモールボアの討伐を進めていく。
薬草類を採取しながらも足下の草等を切ったりして歩ける道を作りながら進んでいた。
「スモールボアの討伐」
→ 5/5 討伐完了
「ホッピンラビットの討伐」
→ 10/10 討伐完了
「コッコの卵採取」
→ 12/12 採取完了
「薬草の採取」
→ 10/10 採取完了
先ほどようやく見つけた5匹目のスモールボアを倒したことで視界の隅に表示してあったクエストは全て完了の文字がでている。
後は報告だけかな?
『思ってた以上に早く終わったな』
『妖精さんの火力が高いから』
『お前とルナさんの装備やスキルが良いのもあると思うがな』
シュティナさんと調さんがそんな会話をしている。
そんな中、私は氷生成で5㎝ほどのコッコ、ホッピンラビット、スモールボアの氷像を作って遊んでいた。
ルナがそれを拾い上げて喜んでいる。
思ったより可愛くできてるもんね。
念力で周りに浮かせていた氷柱を落とし、代わりに氷像を周りに浮かせる。
「おー、シュティナさん見て見て!お姉ちゃん可愛い!」
「可愛すぎますね」
二人ともかなり気にいった様で声が出てる。
それにしても可愛いのは私じゃなくて氷像だと思うんだよ。
さっきまでPT内の会話だったのは敵がいた時に気づかれないようにって事だったと思うんだけどクエストが完了してちょっと気が抜けたのかもしれない。
調さんは呆れたように見ているが注意はしていないから大丈夫なんだろう。
シュティナさんはいろんな方向からっ見ているようだ。
間違いなく撮ってるだろう。
『さて、思ったより奥に来てるけどどうする?』
『エリアボスが近いので行ってみたいですね』
『試しに行ってみる?』
シュティナさんとルナはボスに挑戦したそうだ。
『良いけどユキさん次第かな?仮に全滅した時ペナルティーでアイテム失う事があるけどユキさんの卵が消えたら面倒そうだしな』
三人の視線がこっちに向く。
試しに行ってみたそうにしてる二人がいる中で決定権を渡されると辛い。
だって行かないなんて言いにくいもの。
実際の所私も…。
『私もボスがどんなのか気になるし行ってみようか』
こうしてボスのいる所に向かう事になった。
ボスかー、きっと強いんだよね。
一応いくつか魔法を組んでおこうっと。
そっちに集中するためにルナの手の上に座らせて貰う。
[氷属性魔法][未選択][未選択][氷][攻撃]→[保存][使用]
まずは攻撃魔法だよね。
[形状]は槍と…、剣の二つを追加で良いかな。
槍は円錐状になっているランス、両手じゃないと持てないような大きな剣を思い浮かべて保存した。
《アイスランス》《アイスソード》の二つ。
[氷属性魔法][未選択][壁][氷][防御]→[保存][使用]
調さんは[種類]の選択が3種類って言ってた。
けど私が選択できるのは攻撃、回復、強化、弱体、防御の5種類。
理由はわからないけどせっかくだし防御用に[形状]を壁で組んでおく。
わかりやすく《アイスウォール》。
[氷属性魔法][風属性][前方][雪][弱体]→[保存][使用]
せっかくだし[状態]を雪にして弱体で試しに風属性も追加して組んでみる。
形状はどうしようかと思ったけど試しに方向を入れてみたら問題無さそう?
名前は《ブリザード》とか。
とりあえずこんな感じで良いかな?
そんな事をしているとボスのいるところに着いたようだ。
『一応ボスは何がでてくるかわかってない。βの時はエリアはあったけどボスは未実装だったからな。ちなみに俺は観察したいからアイテム使って回復担当するからよろしく』
調さんは攻撃にはあまり参加しないみたいだ。
回復役はいた方が良いってルナも言ってたからきっと重要だよね。
『ボスと戦う時は周囲に結界みたいなのが出て中で戦ってる人が許可しないと他の人は入れないようになるよ。PKのヤツらとか漁夫の利を狙ってる人が邪魔できなくする対策だね』
へー、助けは呼べるけど邪魔はされないんだね。
『ただ人数制限があるから無制限で呼べるわけじゃない。それに倒してしばらくすると結界は消えるからPKはそこを襲ってくる事はあると思うぞ』
ボスを倒したタイミングで襲われると疲弊してる可能性が高いからやられそうだね。
レアドロップとか持ってる可能性もあるからPKからすれば狙い目なのかな。
PKにやられた場合アイテムは消滅じゃなくてその場に落ちるらしくそれを狙ってくるそうだ。
『すぐに次のエリアに移動してしまえば問題ないけどな』
先のエリアに進むとボスが再び出るようになって倒さないと追って来れないみたい。
結界が消える前にエリアを移動するのはその為だとか。
『とりあえず挑戦してみるか』
調さんにみんなで頷き進む。
森の中の広場みたいになっている所で四人全員が範囲に入ったからか赤い光が広場を包む。
アレが結界かな。
ボスはどこだろう。
そんな事を思っていると上で木の枝が揺れる。
そしてそれは落ちてきた。
『アレは熊…?』
そう、落ちてきたのは熊だった。
デフォルメされた頭は良い。
可愛らしい。
けど首から下がいけなかった。
茶色い毛皮に覆われてはいるけど、それでもわかるくらいムキムキマッチョだった。
違和感しかないよ!
『これは運営の悪意か…』
ちなみに名前はメープルベアーでHPのゲージは二本あった。
木から落ちてきたのは樹液でも舐めていたのか。
手と口周りが汚れている。
メープルベアーはしゃがんでクラウチングスタートの姿勢をとった。
『ハッ、来るよ!』
ルナが叫んだ瞬間、顔を上げてショルダータックルで突っこんできた。
予想してなかった速攻だ。
私はとっさに魔法を選択して発動させる。
「《アイスウォール》!」
私の予想以上に早く発動した魔法はメープルベアーの前に展開される。
そのままタックルをくらって展開された壁は一撃でヒビが入り崩れていく。
メープルベアーも無傷ではなかったようで一本目のゲージがほんのわずか削れている。
ぶつかった衝撃で突っこんできたメープルベアがダメージ受けるくらいだから直撃していたらやばかっただろう。
ルナが叫ぶと同時に走り出していた2人はメープルベアの左右に移動していた。
『ナイスお姉ちゃん!』
「《スラッシュ》!」
氷の壁にぶつかり怯んでいたメープルベアーに左右からルナとシュティナさんが攻撃する。
ルナはスキルを使っていないと思ったら詠唱していたようで攻撃後すぐに離れると。
「《ファイアランス》!」
ルナが放った魔法は攻撃を受けたことで体勢を立て直そうとしていた相手にガードされてしまう。
それでもわずかにダメージを与え削っていく。
私も二人の邪魔にならないように攻撃しないとって思うけどタイミングがつかめない。
ちなみに調さんは最初から身を低くして静かに移動し逃げている。
ちょっとダサイと思ったのは内緒だ。
近接をしている二人が息の合った連携で攻める中、2人が攻撃を回避するために離れたところを狙って《アイスランス》を放つ。
氷でできた槍は真っ直ぐ進んで相手に当たると少し刺さった様に見えたけど砕けて消えた。
ダメージはちゃんと与えてるみたい。
シュティナさんは避けれないときは上手く受け流しているようでダメージを受けていないようだ。
対照的にルナは時々攻撃を避けきれず受けて調べさんにポーションをかけられ回復している。
女性に液体をかけているのを見ているとお巡りさんを呼んだ方が良い気がしてくる。
リアルではやってないよね。
そんな変な事を考えつつもようやく1本目のゲージを削り切れそうな所まで来ていた。
『そろそろ1本目が消える。モーションが変わるかもしれないから注意しろよ!』
回復アイテムを使って2人を回復していた調さんが警告する。
返事はないけど2人はわかっているようでヒットアンドアウェイを繰り返している。
ゲージがなくなった瞬間1本目の半分ぐらいでやってきた大振りの攻撃態勢をとる。
それを見た2人は隙ができる瞬間を狙うためか近づき始める。
だけど…。
少し動きが違った気がした。
確信はない。
『さっきと少し動きが違う気がする』
一応そう呟く様に伝えた。
大振りの攻撃が始まる。
右、左と腕を振り両手を合わせて最後に地面を叩く。
さっきと違う最後の行動は地面を大きく揺らしたようだ。
離れていたからかダメージは少なかったみたいだけどルナとシュティナさんが体勢を崩している!
『ストンプか!』
範囲の外だったみたいで無事だった調さんが悪態をつく。
メープルベアーの次の攻撃を二人は避けれないかもしれない。
最初と同じように壁を作るために魔法を唱える。
「《アイスウォール》!」
メープルベアーと2人の間にそれぞれ壁ができる。
直後にメープルベアーは両手を水平に上げて回転し始める。
コマのように回りながら氷の壁を削っていく。
その間に何とか距離を取った2人は体勢を立て直していた。
『お姉ちゃんありがと』
『妖精さん助かりました』
『無事でよかったよ。ところでストンプって何ですか?』
『後で教えるね!』
気になった行動はルナが後で教えてくれるそうだ。
ルナは走り出してメープルベアに攻撃をしかけている。
確かに戦闘中に聞く事じゃなかった。
反省だね。
メープルベアはシュティナさんを狙っている様だ。
後ろからルナも攻撃してはいるけど最初よりダメージが落ちてる…?
『ダメ、何か硬くなってる!』
『狙われ…てると、魔法…使う余裕…ない!』
調さんは観察してる余裕がない様でアイテムを使うのに追われている。
私も魔法で援護をしたいけどシュティナさんと敵の距離が近い…。
動きも素早くなったのかシュティナさんも攻撃を受けるようになってきている。
他に何かできることは無いかな。
私だけができる…。
1つだけあるかも!
『一度だけ試したいことがあるんですが良いですか?』
『やって!』『お願い…します!』『まかせる!』
三人の返事を聞いてすぐ詠唱を始める。
思ったより長い!?
早く早く!
祈るように長く感じる時間を過ごす。
来た!
「離れて!《ブリザード》!」
手を対象であるメープルベアへ向ける。
直後、前方に猛烈な勢いで風が吹き雪が舞う。
雪はメープルベアに纏わり付いていき行動を阻害する。
足下も雪で覆われていく。
『うひゃー、実際には寒くないけど見てるだけで寒い―』
『あぁ!妖精さんの勇姿を見損ねた!』
『真面目に戦え!』
『戦ってる戦ってる』『私は常に真面目です』
コントみたいなやりとりをしながらもここぞとばかりに魔法を放っていく二人。
調さんもちょっと余裕ができたのか相手の状態を確認してくれた。
『状態異常が凍傷に防御力低下と視覚障害か凄まじいな!』
『巻き込まれる気がして近寄りにくい!』
『魔法を使えば関係ないですけどね!』
確認して絶賛する調さん。
ルナがデメリットを言うけど実際には効果はないみたい。
それでもシュティナさんの言う通り魔法攻撃もできる私達には問題なかった。
まだ試していない魔法は…。
「《アイスソード》」
相手の足を狙って薙ぎ払うように振る。
防御力低下のおかげでもあるのか脛のあたりで右の後ろ足を切り裂き毛皮が赤く染まる。
どうやら脚は硬くない様だ。
それを見ていた2人の反応は早かった。
2方向から同時に走り込むとシュティナさんが先に攻撃をしかける。
メープルベアはシュティナさんの方へ身体を向けて対応してしまった。
その隙にルナが私の魔法で傷付いた後ろ足に片手の剣を振り下ろす。
すぐに脚の半ばに埋まった剣めがけてもう片方の剣を振り下ろすと人間で言うふくらはぎの辺りが切断された。
片足を落とされた事で動きが鈍った気がするが反撃をしてきたためルナは回避し間合いを取る。
『出血は凍ってそれほどダメージになってないが部位欠損の状態異常が入ったか!』
『代わりに武器の耐久度結構減ったよ!』
片足を欠損したけど本来の使い方とは違ったためか武器の耐久度が減ったみたい。
耐久度が無くなると破損して修理、修復か買い直さないとダメだったはず。
メープルベアは警戒心が高まったのか同じように同時攻撃を狙うも通じていない。
それならばと接近するのをやめた二人と一緒に魔法を使って攻撃をする。
腕で防いでいたが次第に傷が増え赤く染まっていく。
HPは残っている一本がようやく三割を切った。
メープルベアは咆哮を上げ体中に力を込めていく。
『おい、あの熊さらにムキムキになったぞ!』
『色も赤黒くなってるねー』
『ちょっと試しに切ってきます』
シュティナさんはそう言うと素早く近づき剣を振り下ろす。
片膝の姿勢になっていたメープルベアは左前足で剣を防ぐ。
金属を叩くような音がして攻撃は防がれた。
メープルベアからの右前足による迎撃はバックステップで避けるシュティナさん。
『音がおかしかったな』
『アレで殴られたらタンカーでもキツそうだねー』
それを見た二人は感想を言っている。
余裕あるんだね。
ぁ、迎撃のために腕を振ったせいで体勢を崩して転けてる。
『もう一度試してきます』
そう言ってシュティナさんは歩いて近づいていく。
起き上がったメープルベアは警戒を高めて近くに寄るほど威嚇の声が大きくなっていく。
一定の距離でシュティナさんは立ち止まり武器を構える。
そして一閃。
私には見えなかったけど反応出来たのかメープルベアは顔の前で腕をクロスさせていた。
しかしその腕には横に1本切り傷ができて血が噴き出した。
シュティナさんはそれを見ると踵を返し戻ってくる。
『やっぱり凄い…』『相変わらず無茶苦茶だな…』
ルナが熱い視線を向けているのを見て憧れてる人がシュティナさんの事だと思った。
逆に調さんは呆れているようだ。
シュティナさんは戻ってくると武器を確認したり素振りを始めてしまった。
『あいつは戦力にならんかな…』
『え?』
『剣に夢中になると周りが見えなくてな。わからないけどあいつ自身何か思うところがあったんだろ』
調さんにそう言われてルナの方を見るとルナもこっちを見ていた。
2人して笑うとまだ警戒して動いていないメープルベアに魔法で攻撃をしていく。
刺突のランス、切断のソードは組んだけど打撃がなかったなー。
攻撃しながらもそんな事を考えてしまった。
[氷属性魔法][土属性][鎚][氷][攻撃]→[保存][使用]
後でランスとソードも見直してみようかな。
とりあえずハンマーには重くなってくれるのを期待して土属性を追加してみる。
保存してからの使用っと…。
うーん。
長いね。
『大きい魔法行きます』
一応声をかけておく。
もしかして属性を二つにしたことが原因なのかな。
さっきのブリザードも長かったし。
そうなると高火力を狙う二属性と扱いやすい氷属性のみを組んだ方が良いのかな?
ルナに相談してみようかな。
ぁ、詠唱終わった。
「《アイスバーグハンマー》!」
大きな氷山を思い浮かべてそう名付けた。
MPを70使って生み出されたのはかなり大きな氷に申し訳程度に持ち手が付いたモノだった。
もちろん持てる人なんていないであろうそれは私の指示を待つかのように空中にある。
手を上げて振り下ろすとソレは真っ直ぐメープルベアに振り下ろされる。
それを片膝の状態で両手を頭の上でクロスして防ごうとする。
しかし魔法で作られた氷だけどかなりの大きさで相応の質量がある。
グシャッ。
「うわぁ…、何て威力……」
呆れているのか感心しているのか見とれているルナ。
無言で私とメープルベアがいたであろう場所を視界に収めているシュティナさん。
私が攻撃を止めて魔法を組み始めた辺りから素振りを止めてこっち見てたのは気づいた。
『あまり良くないけど魔法の構成聞いて良いか…?』
何か疲れたような表情で聞いてくる調さん。
氷属性持ちが少なく検証するのが難しい現状でもできるなら聞いておいていずれ再現したいのかな。
今後のことを考えて頷き伝えておく。
《エリアボス「メープルベア」を討伐しました》
《初回討伐報酬→ボーナスポイント:5》
『ドロップの確認は先に進んでからにしよう』
調さんの言葉に皆で頷きエリアを移動する。
森の広場を超えて進む。
そこには森が広がっていた。
『正直私には来た道との違いがわからない』
ルナが見たままの感想を言う。
皆それに笑いながら頷いていた。
『とりあえずボスエリアを抜けた先はセーフティーエリアのはずだからここで休憩とアイテム確認でもするか』
『『はい』』『了解ー』
そういえば氷像は壊れずに無事だった。
可愛くできてるからちょっと嬉しい。




