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再臨の剣神ー最強の剣士は求道者ー かつて愛する家族のために世界を救った救世主、最強目指して突き進む!  作者: 黒猫大和
幼年期

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16/28

計画通り

「リーベありがとうな! スペースファルコンでアリスとドライブデートしたけど色々と最高だったぜ!!

 ――そんでさ、ちょっと相談なんだけど。このアクセルブースターと同じものをナハト用に作れないか? ナハトも俺と同じ病気だからよ、頼めねぇかな」


「……別に作るのは(かま)わないが、そのアクセルブースターは完全(かんぜん)にデュランのデータへ合わせて作ったものだからな。

 ナハトにそのデータを流用(りゅうよう)するのは不可能(ふかのう)以上(いじょう)、全く同じものを作るとなると十年ほど時間がかかる。だがそれだと時間がかかりすぎてるだろう。

 なので普段(ふだん)の魔力の流れを(あやつ)りやすくして天下無双の負担軽減(ふたんけいげん)するだけの簡易的なものにしようと思うがそれでもいいか? それならば一週間ほどナハトのデータを直接(ちょくせつ)()れば可能(かのう)だが」


「おう! それでいいぞ!!

 そんじゃリーベ、俺とアリスはギガント王国のドラゴン牧場(ぼくじょう)で今の状態(じょうたい)()れる修行(しゅぎょう)をしながら()ごしているから後はよろしく! みんなもまたな!! 一週間後にまた会おうぜ!!!」


「――またね! みんな!!」

挿絵(By みてみん)

 デュランがそう一方的(いっぽうてき)に言ってからアリスをお姫様(ひめさま)()っこしながら秘密基地(ひみつきち)を出て行ったので、リーベは思わず頭を押さえながらため息を()いた後。

「別に、全員が()まるのを許可(きょか)した覚えは無いのだがね」と愚痴(ぐち)りつつもステラ達を客室(きゃくしつ)案内(あんない)してから、ナハトを()れて部屋を出て行った。

挿絵(By みてみん)

 ステラは二人を死んだ魚のような目で見送(みおく)った後、魔法(まほう)手元(てもと)にナイフを(つく)り出し――それで自分の(くび)()ろうとしたが。なんでか死ぬ気にはなれず、ナイフを手元から消した。


「……私何で生きてるんですかね、もう何もかもなくしたのに」

挿絵(By みてみん)

 ステラはアリスの殺意(さつい)宿(やど)した目を思い出しながら涙を流した後、もしもあの時。アリスの言うとおり父親であるデュランへの誘惑(ゆうわく)告白(こくはく)をもうしないと約束(やくそく)しておけば、恋心(こいごころ)(うば)われることもなかったのだろうかと少しの間考えてみたが。

 すぐに無駄(むだ)想定(そうてい)だなと、(はな)(わら)った。

 例え一時的なものだと分かっていても、例え死ぬとしても、絶対(ぜったい)にそんなことをしないと思ったし。だからこそアリスは恋情(れんじょう)(うば)ったのだと理解(りかい)していたから。


「あ~あ、負けたのか私。みっともなく百年以上も片思(かたおも)いをしたのに――ほんっ、とうに、みっとも、ない」

挿絵(By みてみん)

 ステラはなんでか出てしまう(なみだ)(ぬぐ)うとベッドへ入って目を()じ、そのまま寝てしまった。

 しばらくして色々なデータを取り()わって部屋へ戻ってきたナハトは涙の後があるステラの顔を目にし、(おどろ)きながらも何かを決意(けつい)するとその日はベッドへ入って寝た。

 そして次の日。起きたステラへ「その洗脳(せんのう)、私が()いてやろうか」と話しかけるのだった。







「……洗脳? 何のことですか??」


「とぼけても無駄(むだ)だ、その能力(のうりょく)は元々私がデュランに殺させたアグリという魔王(まおう)のものだ。

 アイツはクズだからデュランに殺させたが、それはステラが生まれる前だ。

 なのにステラへ洗脳が使われた形跡(けいせき)があるということはやったのはアリスだろう? 何があったのかは知らないが。私ならその洗脳を()いてやれ――」


「――()めてください!!」


 ナハトは洗脳を解く許可(きょか)をステラにもらおうとしたが、泣きそうな顔で()めるようステラが言ってきたため「……なぜ?」と短くそう質問(しつもん)した。

 するとステラは「間違(まちが)っていたからです、何もかも」と言った後、懺悔ざんげでもするかのように語り出した。


「――私は子供の(ころ)からずっと父親であるデュランのことが大好きで、お父様と結婚するのを目標にずっと頑張ってきました。

 お母様からしたら横恋慕(よこれんぼ)だし、お父様が困っているのは分かっていたけどお父様へ毎日告白するのを()められなかった。

 だけどその行動自体が間違いだったとはお父様への恋情(れんじょう)(うしな)った今でも私は思えていな(・・・・・)いんですよ(・・・・・)、だから私は最初(さいしょ)から間違えていたのだと思います」


「最初から? 何が言いたい」


「まだ分かりませんか? 私がお父様(・・・・・)に恋をしたこと(・・・・・・・)――それ自体(じたい)が間違いだったと、私は言っているんです」


「……なるほどな、そういうことか」


 ナハトが何かを理解(りかい)したかのようにニヤリと笑ったのを目の当たりにし、なんでかステラは自分の心臓(しんぞう)高鳴(たかな)っていくのを感じて目を見開いた。

 また()(かえ)すつもりかと自己嫌悪(じこけんお)しながらも、ナハトが何に気がついたのか知りたかったステラは「何を理解したのですか」と短く質問した。


 そしてステラは――


「何、簡単な話だよステラ。君はデュランに(こい)をしたことを間違いだったと結論(けつろん)づけたようだがな、君がデュランへ(こい)をしたのは(けっ)して間違いなんかじゃない。

 何故なら私はデュランに恋している君のことを(あい)しているから――だから、今までの自分を否定(ひてい)するようなことを言わないでくれ。頼む」


 ――(ナハト)落ちた(落とされた)


「えっ、それ、え」


「あぁ、そうだ。私はステラのことが大好きだ、愛している、結婚(けっこん)してほしいと思っている。

 だが、今のデュランへの恋情のないステラに(えら)ばれても嬉しくもなんともない。

 だからお願いだ、君の洗脳(せんのう)を私に()かせてくれ。そしてその上で――私を選んでほしい」


「は、はひ」


「ありがとう――じゃあ洗脳を解くよ?」


「あ、ま、まって――」


 ステラはあまりに色々な衝撃(しょうげき)を受けたため、口から出てしまった(へん)な声をナハトが了承(りょうしょう)だと勘違(かんちが)いしたと気がつき。なんとかナハトが洗脳を解くのを()めようとしたが、間に合わなかった。

 そうして洗脳を解かれたステラの中にデュランへの恋情が戻ってくる――


「あ、あぅぅ……」


 ――なんてことは当然(とうぜん)なく。ナハトへの恋情が際限(さいげん)なく()き上がり、色々と限界(げんかい)突破(とっぱ)したステラは()(まわ)して気絶(きぜつ)した。


 そうしてステラを見事(みごと)に落としたナハトは悪い顔をしながら倒れてくる体を受け止めた後。

挿絵(By みてみん)

 「――計画(けいかく)(どお)り」と(つぶや)いてからステラをベッドまで(はこ)び、そのまま(なに)()わぬ(かお)で部屋を出た。

 それから表情を元に戻すと今日もデータ取りのため、リーベの研究室(けんきゅうしつ)へ向かうのでした。

 ……お前が黒幕(くろまく)かよッ!!? 黒幕は前作で卒業(そつぎょう)しとけや!!!! マジでビビったわ!!!!!

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