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東京探訪_アキバ編4

 あの後自らの愚かさに呆れ、来た道を戻る体力もなかったのでスマホを見ながら上野駅を目指して1時間ほどたった。

 1時間も何をしていたかというと、田舎の公共交通機関しか使ったことがないため入り口はドカンと存在感を放ったものしか知らない愚かな私は都会のショップ併設の駅なんて豪華な施設の常識なんてものを知らず、結果的に駅舎の周りを右往左往していた。

 なんとかホームらしき場所を見つけて駆け込むことができた。

 人をさけるためところどころ天井の低いところを通り、山手線のホームを目指す。

 今日は平日、ホームの時計はちょうど18時を指している。

 やはり都会だから人が多いなと感心しながら、乗車位置の行列に並ぶと明るい緑色に塗装された電車がホームを横切る。

 颯爽と通る電車を見て少し違和感を感じた。

 辺りは若干薄暗いため電車の中から明かりが見えても不思議ではないのだろうけど窓から色彩を感じない。

 黒一色。

 恐れていた事態が発生してしまったかもしれない。

 そう感じていると電車は段々と速度を落としていく。

 高速で過ぎ去り見えていなかった車窓には段々とシルエットが浮かび上がり想定は現実となる。

 人影だった。

 その列車は人で埋め尽くされひしめき合い隙間という隙間を埋め尽くしていた。

 田舎で滅多に見ることはない、ただ、知識として知っていた人口密度の高い都会でだからこそ起きる現象。


 満員電車だった。


 今、それをこうして目の当たりにし、今から体験するという恐怖。

 今まで心の片隅にあった好奇心と一度でもいいから入ってみたいなという浅はか極まりない感情は目の前の想定を超える何かを見て恐怖に変わる。


 今から私はこれに乗るのだと。


 乗車位置と扉がピッタリと合ったところで止まり、しばらくして扉が開くとそこから流れ込む人の波。

 一瞬にしてホームが人で埋め尽くされ自由に動くことができなくなった私は流れに身を任せ電車へとなだれ込む。

 そこから始まるおしくらまんじゅう、いい年してこんな事をする羽目になるとは思いもしなかった。


 ひとまず秋葉原までだ、時間にして約3分、耐えられない時間ではない。

 クーラーの効いているはずの車内は人の熱で非常に熱い。

 熱くて苦しい、この環境で喜べるのはサウナに入っている時ぐらいなもので、車内で感じたいものではない。

 なるべく早急に出ていきたい。

 そう考えていると秋葉原のアナウンスが流れる。


 「次は〜秋葉原〜秋葉原〜お出口は左側です。」


 ようやく地獄が終わるようだ、私は、解放される!!


 そう思ったのも束の間、電車が駅につき扉が開くも人の流れがない。


 どういうことだ、ようやくこの地獄が終わるのではないのか、この体感1時間もあったような地獄から、解放されるのではないのか。

 出してくれ、私をこんなところから解き放ってくれ、だいたい今日食べたのはケバブひとつしかないんだ、飯を食わせろ飯を!


 無情にも時は過ぎ去っていく。

 このままでは埒が開かないと思った久留島は強硬手段に出る。


 「すみませ〜んちょっと通してください、すみませ、あ、本当にすみません失礼します。」


 これは人を押し除けて出ていくしかない!


 なんとかして電車を久留島はただ一言


 「ホームの方がきついじゃねぇか!!」


 ということでなんとか電車から脱出しエスカレーター行列をくぐり抜けここ、電気街口にたどり着くことができた。

 私は腹が減った。

 これはもうとんでもなくジャンキーなものでなければ私は回復できん!!

 カールスだ!同僚よ、私はお前の勧めてきたアンガスビーフ100パーセントのカールスジュニアにいくぞ!お前のこと信じてるからな東京出身の同僚よ!

 Googleマップ、カールスジュニアの場所を教えたまえ!スマホ縛り?知ったことか!だいたい上野駅周りでマップ使っても迷子になってんだこっちは!変わんねぇだろ!おら!経路案内カモン!


 あ、結構歩くな、、、諦めるか?

 いや、ここで諦めたらなんのためにあの満員電車に乗ったのかわからなくなってしまう。

 いやでも、、、この距離はなぁ、、、、んむぅ〜、、、

 、、、メーカーが違くてもハンバーガーに違いはないよな?

 近くに黄色いMマークの店がある。

 いや、、、でもなぁ、、、カールスジュニアがあるから戻ってきたわけで、ここまできてどこにでもある赤白ピエロのチェーン店はなぁ、、、


 あぁうまい、少なくとも一食で食う塩分量ではないけどこのジャンキー感がたまらない!

 一口食ってわかる、もういい、、、あとはお残しを許さない自らの良心と舌先の痺れを流してくれるセットドリンクのスプライトでなんとか食ってる。

 初めて侍マックを食べたんだけどこんなにしょっぱいのか?店員さんのミスか?それとも都会の人はこれがちょうどいいのだろうか?この塩分濃度以外は完璧なこのソースが全てを破壊してくる。

 ただ、やっぱり大手チェーン店なだけある。

 バンズや肉はこの価格にしてはうまい、ジャンキー感を最大限に享受できる最大の一手として王者の風格を感じる。

 毎年期間限定で出てくる理由がわかるボリュームだ。

 塩分濃度だけ、、、塩分濃度だけどうにかならないでしょうか。

 もしかしてソース少なめとかの注文とかできるのだろうか?

 田舎者すぎてこういうファストフードもほとんど来ないので勝手がわからない。

 先ほどもカウンターではなく壁に向かってみんな並んでいるので何も知らずとりあえず並んだのだけれど、タッチパネルでしかもキャッシュレスで完全無人の注文ができることに驚いた。

 いやはやセルフレジがあそこまで進化しているとは、、、。

 私が知っているのはせいぜいセブンイレブンの有人レジぐらいなもので人を完全に排することはできないと思っていた。

 マックのような注文後に商品を提供するタイプだからこそセルフレジをフルに活かせるんだなと非常に感心したところで、注文の仕方が分からずあちこち触っていらぬものまで注文してしまった。

 さて、このアップルパイはどれほどのクオリティなのだろう。

私が初めて満員電車に乗ったのは部活の遠征があった時ですね。

その日は休日の夕方ごろに新宿駅の乗り換えで出くわしまして、ホームが人でごった返していて到着する電車全て満員で雪崩のように人が出てくるんです。

それを見て、なるほどこれでは線路に人が落ちてもおかしくないなと思った次第です。

その時私は馬鹿でかいスーツケースにこれまたでかいボストンバックを乗せて移動していたので約3人分程度のスペースを埋め尽くしておりました。

間違いなく周りからはいい印象を抱かれていなかったと思うのですが、突き落とされることなく今も五体満足に生きて帰って来れたことを今でもホッとしております。

与太話にお付き合いいただきありがとうございます。

ではまた1週間後にお会いしましょう。

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