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勇者召喚に巻き込まれた俺は第二の人生と思って楽しむ事にする  作者: 望


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6/10

旅の仲間(強制)が出来ました

 

 久しぶりの満足のいく食事をマイホームで食べた俺はそのままマイホームの寝心地の良い自分の畳の部屋で過ごすと、

 俺「よっと・・・、特に部屋に変わりは無いな・・・、そしたら向こうで準備はしてきたし乗合馬車の所へ向かうか」

ほぼ使っていないのでキレイなままの宿の部屋から出ると、

 フレイ「あら?隣はシモンだったのね?おはよう」

合わせたように隣の部屋からこの街に一緒に来た美女エルフのフレイさんが出て来て、目が合った俺に挨拶してきたので、

 俺「おはようございます、そうだったみたいですね、それじゃ俺は乗合馬車の所に行くので・・・」

 フレイ「あら?奇遇ね、私も乗合馬車に乗ろうと思っていたのよ、一緒に行きましょうか」

急いでる風に口早に言い歩き出すと、フレイさんも一緒に行くと隣を歩き出し、俺は戸惑いながら、

 俺「あ~・・・、私は南に行くんですけど・・・」

行き先が違うので乗合馬車の待合所が違う可能性があるので言うと、

 フレイ「私も南に行くから一緒ねっ、それじゃ行くわよ」

フレイさんも南に向かうという事で俺はフレイさんに腕を取られながら南に向かう乗合馬車の待合所へ向かうのだった。


 早朝の朝の早い仕事に赴く人や冒険者の歩く道を、南門にある乗合馬車の待合所を向かう道すがらフレイさんに腕を取られながら歩く俺に、

 フレイ「シモンは実は凄い能力を持っているのね?」

急に言われた言葉に何の事か分からず、

 俺「何の事ですか?私が持っているのは鑑定ぐらいなんですけど?」

 フレイ「そうなの?Sランク冒険者の私が朝になるまで隣の部屋にいたFランクの貴方に気付けなかったから特殊な気配を消す能力を持っていると思ったんだけど?」

俺はフレイさんが冒険者の中での最高ランクのSランクという事に驚きながら、マイホームの事をどうやって誤魔化すか考えていると、

 フレイ「シモン位の実力の相手だったら私が見逃すはず無いんだけどねぇ・・・」

Sランク冒険者な上に他の異世界人の知識もあるフレイさんを誤魔化すのは難しいと思った俺は、

 俺「実は特殊な気配や音を消してくれる結界が使えるんですよ、昨日の夜はそれを使っていたので気付けなかったんだと思いますよ?」

 フレイ「成程ね・・・、確かに異世界人の特殊能力は効果の強い能力が多いって話だったものね・・・、ちなみにその能力を見せて貰う事って出来るのかしら?」

 俺「この能力は私にとって異世界で生きて行く上での生命線になる能力なので勘弁してください」

自然とやっているのかワザとかは分からないが、冒険者の割にかなりフレイさんは何故か軽装な為、フレイさんに取られた俺の腕が歩く度にスタイルの良いフレイさんの柔らかな胸に当たり、腕からは幸せな感触、鼻からは香水の様な作られた匂いでは無く自然の花の様な良い匂いを嗅ぎながらも、言葉と違い納得はしておらず、探りを入れて来る様なフレイさんからのプレッシャーな様な物と質問に冷や汗を掻きながら乗合馬車の待合所へと向かうのだった。


 さすがにしばらく歩いた後に若干残念に思いながら腕を解放して貰った俺は、フレイさんと南門の近くにある乗合馬車の待合所に到着すると、

 受付の男「おっ?ソレナリニ街行きの馬車の利用かい?」

乗合馬車の受付と思われる男がこの街の南にある次の街の名前を言い、利用するかの質問が来たので、

 俺「はい、乗りたいです」

 フレイ「私も利用するわ」

 受付の男「2名様だね・・・、じゃぁ出発と行きたいんだが・・・、申し訳ないがソレナリニ街行きは昨日出ちまってね、ソレナリニ街からこっちに向かうのが出てればもしかしたら今日の夜に到着して、明日の朝までに6人以上集まれば最短で明日の朝に出発出来るかもしれんが、最近は南から北に来る客は少ないから最長だとこっちから向かった馬車が向こうに着いて、入れ替わりで客が少なくても絶対に発車する馬車が到着する1週間後の出発になっちまうんだがどうする?」

俺は運が良ければ明日の朝出発、悪いと1週間後の出発になる状況にどうするか悩み、

 俺「ちなみに最近の稼働状況はどうなんですか?」

 受付の男「ほとんど行ったのが向こうに着いて人数不足のが帰って来るのが多いな、だから向こうから来るのは中々護衛が付けにくいんだよなぁ・・・」

最近の稼働状況からやはり国外脱出する人が多いのが伺え、馬車の到着も最長の可能性が高いので、徒歩で3日分早く着く事を選ぶかお金を払い安全性を重視で行くかを考えていると、

 受付の男「やっぱり勇者召喚をして魔王領に攻め込もうとしてるって噂がデカいんかね?魔王軍と戦争になったらどうなるか分からんからこの国を出て行く人が多いんだよなここ最近・・・」

受付の男の大きな独り言を聞いて決める訳では無いが、早めに国を出た方が良さそうな気がして徒歩で行く事を決めると、

 俺「とりあえず1日待ってみます」

 受付の男「おっ、そうか、利用予約はしておくか?しておかないと先着順だから明日もし到着した時に予約で既に一杯だと乗れないかもしれんが?因みに予約をするなら金貨1枚が必要だからな?もしそっちの理由で乗らない場合にこの予約金は返却出来ないってことを承知してくれな?」

徒歩で行く事を決めた俺は馬車を利用する事は無いんだが、なんとなく付いて来ようとしている気がするフレイさんを騙す為に、

 俺「それじゃ予約金を払っておくよ」

そこそこ高い出費だが金貨1枚を払う事にするのだった。


 俺は完全に無駄になる予約金を払うとフレイさんも支払い、出発するかどうかは明日の朝の出発時刻前にここに確認に来るように言われた俺達は、

 フレイ「シモンはこの後どうする予定なの?」

 俺「もう1泊必要になったのでギルド前の宿で宿泊の手続きをして部屋でのんびりしますよ」

宿へと向かう道すがら日持ちしそうな根野菜を購入していると、

 フレイ「そんなに野菜を買ってどうするの?この国じゃ岩塩意外の調味料が手に入らないから旅の間は焼いて塩を振って食べる位しか出来ないわよ?」

マイホームでの食事の際に野菜の摂取が野菜ジュースに頼る事になってしまうのと、インスタント以外で食事を食べたいので、ネットショッピングでは手に入らない生野菜をこちらで購入しているのだがそんな事知らないフレイさんは野菜ばかり購入している俺を怪訝な顔で見ており、

 俺「燻製肉は私には塩辛すぎるので、出来れば野菜と一緒に食べて少しでも食べやすくしたいんですよね」

実際この街に来るまでに食べた燻製肉は塩辛すぎたので本音を混ぜて言うと、

 フレイ「成程ね、確かにこの国の燻製肉は調味料が塩しか使えないからか只々塩辛いものね・・・、ある程度日持ちするポテトやキャロットを買うのはいいのだけど、レティスやキャベッツはそんなに日持ちしないから買うなら出発当日にした方がいいわよ?」

フレイさんの忠告に従いレタスっぽい野菜とキャベツっぽい野菜を今買うのは止め街を出る前に買う事にするのだった。


 朝出たばかりの宿に戻ってきてもう1泊する旨を伝え料金を払うと、ここまでずっと一緒に付いてきたフレイさんが、

 フレイ「この後はどうするの?」

 俺「この後は宿でゆっくりしますよ?明日までやる事も無いですし」

 フレイ「ええっ?街の散策はしないのかしら?」

 俺「必要な物は特に無いですし、王都と特に品揃えも変わらなさそうだし・・・」

 フレイ「確かにそれはそうね・・・」

 俺「それじゃ私は部屋でゆっくりするので」

 フレイ「しょうがないわね、もっと観察したかったんだけど付いていけば時間はたっぷりあるものね」

何か呟いているフレイさんを置いて俺は部屋に向かい、部屋に入った後に鍵を閉めると、

 俺「ふぅ~・・・、美人だしいい匂いはするわで緊張したな・・・、異世界人って事でどうも興味あるのか付きまとわれそうだし、マイホームを使いたいからどうにか撒かないとな・・・」

部屋のベッドに寝転がった俺は少し時間を潰す為に仮眠を取る事にするのであった。


 昼になる前に起きた俺は1階に降り受付にいたおばちゃんに、

 俺「一緒に来たフレイさんって今何処にいるか分かりますか?」

俺に聞かれたおばちゃんは、

 おばちゃん「あのエルフの美人さんなら部屋を取った後は何処かに出掛けてたわよ?」

それを聞いた俺は今が好機と思い、

 俺「私も出ますので鍵を返却しときますね」

このまま街を出るのでおばちゃんに挨拶をしたかったが、戻って来たフレイさんに伝えられても困るので何も言わずに宿を出る事にし、

 おばちゃん「あいよっ、行ってらっしゃい」

 俺「行ってきます」

おばちゃんに送り出され俺は宿を出発すると、先程買わなかったキャベッツとレティスを購入し、フレイさんと出くわさないよう注意しながら南門に向かうのだった。


 運良くフレイさんに出くわす事もなく南門を出た俺は、

 俺「今度こそ異世界初の一人旅だなっ」

少し遅い時間に出る出発に若干の不安があるが、最悪マイホームに逃げ込む事が出来るので、

 俺「マイホームのゴミ処理担当のスライムも確保しとかないといけないんだよな・・・」

1週間近くマイホームに行けなかったことで、ドラム缶の中に入れたスライムはゴミを全て処理した後のご飯が無かった為餓死させてしまったので、道中スライムを1体確保したいなと思いながら街道を歩いて行くのだった。


 昼近くに街を出た事も有り日が暮れても休息所が見えてくる気配が無く、

 俺「やっぱり休息所迄は着けないか・・・、夜は流石に歩けないからマイホームに避難するか」

街道から少し離れた所に大きな岩を見つけた俺は岩の裏に廻ると、

 俺「ここなら街道からも見えないしいいだろ」

岩の表面にマイホームの入り口を出現させると中へと入って行くのだった。


 マイホームに入った俺はまずは荷物が届いているかを確認し、昨日頼んだ物の内のいくつかが届いていたのでとりあえず玄関の中に入れると、街で買ったキャベッツやレティスを冷蔵庫の野菜室に入れ、ポテトやキャロット、オニオンを冷暗所に置くと、

 俺「二日連続焼肉はあれだしな、折角野菜も買ったし今日はラッシュボアの燻製肉を消費するか・・・」

家にある中では中くらいの鍋を取り出すと半分位水を入れIHを点けると、ポテトを2個、キャロットを1本、オニオンを1個用意し、ポテトを洗い土を落とすとピーラーを使い皮を剥き、それぞれ4等分にすると泡が鍋底に見え始めている鍋に投入し、キャロットも縦半分に切り片方の先っぽと葉っぱを切り落とし、こちらもピーラーで皮を剥くと乱切にし鍋に投入、

 俺「あっ、コンソメ入れてないじゃないか・・・、確か他の調味料を買った時に一緒に頼んでたはずだよな・・・」

ここでコンソメキューブを入れ忘れていたことに気づき、買ってあったコンソメキューブを袋から1個取り出し、包装をはがし鍋に投入すると、オニオンの皮を剥き頭と根っこの付いたお尻を切り落とし、こちらは8等分に切り分け沸騰し始めた鍋に投入、最後に塩辛いラッシュボアの燻製肉を食べやすい大きさにカットし鍋に入れると、

 俺「後は煮えるのを待つだけだな・・・、ポトフに米は個人的に微妙だし本当は硬めのパンが欲しい所なんだがな・・・、材料はネットショッピングで買えるしオーブンも付いてるからな、今度自分で作ってみるか?」

今日は異世界食材ポトフのみでいいかと決めた俺はポトフが出来上がるまで今日届いていた荷物の整理を始めるのだった。


 荷物をあらかた整理した所で良い時間が経っていることに気づき、台所に戻り煮込んでいた鍋を覗くと良い感じにポトフが出来上がっているようで、

 俺「うん・・・、塩を入れてないのに良い塩加減だな、後は黒胡椒を少し振ってやれば・・・、よしっ、これで異世界食材ポトフの完成だ」

お玉で掬い味見をすると塩を入れていないのに燻製肉の塩味で十分塩味が付いており、最後に仕上げで黒胡椒を振り再度味見をすると問題無く食べれる味になっており、異世界のジャガイモのポテトやキャロットに串で火が通っているかを確認し問題無いのも確認し、お玉で底の深めのスープ用の皿によそうと、昨日使ってから出しっぱなしだったテーブルに置き、スプーンを取り出すと椅子に座り、

 俺「うん、やっぱりスープで煮込んで丁度良い位の味だなこの燻製肉・・・、刻んでポテトサラダに入れてもいいかもしれないけど少ししょっぱすぎるか・・・?」

少しパサつく異世界のジャガイモ、ポテトもスープにすればパサつきが改善されており、キャロット、オニオンをコンソメスープで食べながら、次に作る料理を考えるのだった。


 その頃マイホームの入り口を作った大岩には、

 フレイ「これがシモンの隠そうとしていた特殊能力ね・・・、この感じからして異空間系統の能力かしら?転移系の可能性もあるけどそれならこの入り口は直ぐ閉じても良さそうだし・・・、触れなくて通り抜けてしまうわね・・・、シモンしか利用出来ないとかかしら?そうだとすると確かに強力な結界みたいな物と言っても嘘じゃないわね、この世界から異空間に行くから気配も無くなるし攻撃も出来ないし・・・」

岩の表面にあるマイホームの入り口である渦を触ろうとしたり色々試すが干渉できないことを悟ると、

 フレイ「それじゃ私を出し抜こうとした罰に、出てきた所を驚かせて上げようかしらね?」

女神の様な綺麗な顔にいたずらっ子の様な笑みを浮かべたフレイは、大岩の側で野営の準備を始め、

 フレイ「もうそろそろこのとびきり美味しい燻製肉も食べ納めね・・・、私の読みが合ってればシモンからはまだまだ私の知らない美味しい物が手に入ると思うのよね」

思ったよりもワースレスという国の食事状が良くなかった事で、本来は勇者召喚の噂を聞きつけ書物で読んだ事のある異世界人を一目見ようと遥々旅してきたのだが、ワースレスに入ってからの食事の味気なさにどんどんと気分が落ち込んで行き、王都に着く頃には辟易としておりもう勇者なんていいやとなり、早々に立ち去ろうと商人の護衛依頼を受けとんぼ返りのように首都を出た初日に、街道に設置された休息所で野営をしていると、人族の中年に差し掛かろうとしているどう見ても旅に慣れていなさそうな冒険者の駆け出しが装備する様な軽装の男が休息所に到着し、なんとなく気になりそれとなく観察していると、旅には慣れていなさそうなのに野営の準備は滞りなくしており良く分からない子だと、齢400年生きたハイエルフの私から見たら子供のような男が傍に置いたバッグから小さな袋を取り出した瞬間に、私と同じ様に人族の男が休息所に近付いてから気にしている気配のある狼獣人の冒険者が、小袋を獲物を狙うような眼になるのが分かり、人族が小袋から取り出した燻製肉のような物に自然と遠視の能力が発動し、燻製肉の表面がくっきりと見えるまでズームされると、この国で手に入るラッシュボアやラッシュブルの燻製肉とは違う色味に肉質、そしてそれを口に含んだ子の表情からこの国で作られるただ塩辛いだけの燻製肉では無いと分かり、狼獣人とほぼ同時に私は人族の元に向かい、交渉の末に手に入れた安くは無いが値段に見合った美味さの燻製肉を少しずつ食べているのだが、それもそろそろ終わりが見え、この国を出るのにまだまだ日数が掛かる事から前の街でマークしていた勇者召喚に巻き込まれたという異世界人だったシモンに張り付き、この燻製肉やそれに近い別の美味しい物が再度入手出来るのじゃないかという長年の勘に基づき、私をどうにか撒こうと考えているのが丸分かりのシモンに気付かれないように尾行して来た私は燻製肉の芳醇な香りと知らぬ味をじっくりと味わいながら、どう驚かしてあげようかと考えるのだった。

 

 食事を終えた後は入れておいた風呂に入り、入浴剤入りの風呂に入ることで体の疲れが抜けていくのを感じ、風呂上がりに、

 俺「これも美味いんだけど、普通のアイスを食べたくなるよな・・・」

色々な味のある凍らせて半分に折って食べることの出来るアイスを食べながら、普通のバニラアイスみたいな物も食いたいなと思い、

 俺「一応材料があれば手作りでも出来るんだっけ・・・」

半分に折らず突起になっている所をハサミで切り、そのまま1本中身を名称の由来ともなったチューチューと吸いながら、

 俺「意外に家庭用のアイスクリーム製造機ってあるんだな・・・、コンビニやスーパーで買える物だから調べた事無かったけど・・・」

家のWi−Fiが繋がってるスマホで少しネットショッピングで検索してみると、値段は銀貨4枚ぐらいから金貨10枚位で色々な種類のアイスクリーム製造機が売られていたので、

 俺「これなら頑張って手作りする必要も無さそうだな、お金に余裕が出来たら買うとしよう」

忘れないように欲しい物リストを書いておこうとメモ帳を取り出しアイスクリーム製造機と書いておくのだった。


 マイホームの自室で快適な睡眠を取った俺は太陽が昇り始めた頃に起きると、昨日の残りの異世界ポトフとインスタントコーヒーの朝食を終え、身仕度を終えると、

 俺「お昼は周りに人目が無ければ1本満足とかのバーを食べながら歩くかな?飲み物もコップの要らない保温ボトルに入れたし・・・、どうもスポドリ系を飲むと疲労が軽減される気がするんだよな・・・」

この世界に来てから歩く事が増えているとはいえ、普段1日歩く事なんてしてないオッサンが連日朝から晩まで歩けば疲労も抜けないし筋肉痛も凄い筈なのだが、旅の途中こっそり飲んでいたスポドリを飲むと疲労が軽減した感じが有り、流石に筋肉痛は起きていたがそれも街についてマイホームの入浴剤入りの風呂に入り一晩寝たら無くなっており、今朝も起きると筋肉痛は無く疲労も無くなっていたので、

 俺「もしかしたら地球産の物には特殊な効果でも有るのかな?」

そんな事を呟きながら異世界へと戻ると、

 謎の声「動くなっ!!動いたらこの狙っている弓で殺す」

平和ボケした日本人の俺でも分かる殺気と言う物を感じ命の危険を感じ少し股が生温かくなったのが分かるがそんな事気にしてられない為、マイホームから出てきた体勢のまま固まる俺は冷や汗をダラダラと垂らしながら、頭の中は意外と冷静にどうやって生きてこの場を切り抜けられるかを考え、とりあえずマイホームに逃げ込むか?と考えるが、多分大岩の上に居ると思われる男なのか女なのか良く分からない合成した声の主は、俺がマイホームを出した瞬間に急所を射貫きそうだと思い、考えるも詰んでいる状況に身包み剥がされて全財産は失っていいから命だけは助かる方向で命乞いしか無いなと考えた所で、

 フレイ「なーんてねっ、ビックリした?」

嘘のように殺気が無くなり最近聞いたばかりの綺麗な声の主が音も無く大岩から跳び降りてきて、横に降りてきた瞬間に自然の花の様な匂いがふわりと鼻に香ると、俺は脱力し岩を背に全身に入っていた力が抜け座り込むのだった。


 フレイ「ごめんなさいっ!そんなにビックリすると思わなくて・・・」

不覚にもこの歳で初めての死を間近におしっこをちびってしまった俺は一度着替えにマイホームに戻り、洗濯物を全自動乾燥機付き洗濯機に放り込み戻ってくると、エルフのフレイさんが申し訳無さそうに謝ってきて、

 俺「気にしないでください、いつか本当にああいうことが起こるかもしれないって分かりましたし、尾行されてるなんて考えても無い俺が悪いし、周囲の安全を確かめなかったのも悪いですから」

自分の視力の範囲内では人影は確認出来ておらず周囲は平原ということもあり隠れる場所も無いので安全と思い油断していたのは間違い無く、この世界には能力で視力を倍増以上に出来る人も居ればハイディング能力で姿を消したりする事も出来るので、水宮さんが使っていた気配察知等の能力を使わない限りは安全の確認なんか出来ないことを実感していると、

 フレイ「コレ、お詫びと言ってはなんだけどもし良かったら貰って頂戴」

フレイさんが差し出してきた物は、

 俺「ペンダントですか?」

紐の先に凝った装飾の施されたペンダントが付いており装飾の中心に宝石のような物が付いており、

 フレイ「昔ダンジョンで手に入れた魔導具よ、身に付けている者が念じると一度だけどんな攻撃でも防いでくれると鑑定したら言われたんだけど、私は今まで使う機会が無かったからあげるわ」

高価そうな物に本当に貰っていいのか悩んでいると、

 フレイ「シモンの特殊能力は自分も入れる空間収納みたいな物なんでしょ?そのペンダントがあればさっきの様な状態になっても逃げ込む隙は出来る様になるんじゃないかしら?」

フレイさんにそう言われ、確かにコレがあれば逃げこむ時間は稼げると思い、逃げ込んでしまえば貯金が尽きる迄は籠城出来ると思い、

 俺「有難く頂く事にします」

 フレイ「本当に御免なさいね?」

再度謝罪されながら差し出されたペンダントを貰い受けるのだった。


 フレイ「それでシモンの能力は自分も入れる空間収納って事でいいのかしら?」

立ち止まっていてもしょうがないので街道を歩き始めた俺の横を歩くフレイは特殊能力が気になるのか質問し始め、

 フレイ「一度入って出てきたら着替えてるって事は、異空間の中で自由に動けるって事よね?異空間の中ってどんな感じなのかしら?」

質問の止まらないフレイさんに、俺はもうほとんどバレているようなものだし多分良い人だとは思うので、

 俺「他の人には他言無用でお願いしますよ?特にこの国の欲深そうな偉い人にバレたらどうなるか分からないんですから」

 フレイ「分かっているわ、私は最高ランクの冒険者よ?依頼には守秘義務がある物も有るんですから口は固いわ」

フレイさんを信じるしか俺には無いので、

 俺「私の特殊能力はマイホームと言って、自分の所有している敷地に繋がる扉・・・と言うか渦のような異空間への入り口を設置して、そのマイホームの空間に出入り出来る能力ですね」

 フレイ「所有している敷地って・・・、この国の王族に知られちゃマズイって事はこの世界の敷地を貰って所有しているって事では無さそうだし・・・、この世界に来たばかりのシモンが敷地を買える程のお金を持っている感じもないから・・・?」

 俺「元の世界で所有していた自分の敷地ですよ」

その言葉を聞くと輝く様な笑みを浮かべ、

 フレイ「と言う事はっ!私にとっては異世界の敷地のある空間にシモンは出入り出来るって事ねっ!その空間に私はっ!」

グイグイと寄ってくる美人に仰け反りながら、

 俺「入れますっ、ちょっ、ちょっと、落ち着いてっ、下さいっ!」

入れると言った瞬間更に目が輝き、グイグイと身体ごと寄ってくるフレイさんの突き出したアレが、冒険者とは思えない普通のエルフの民族衣装の柔らかな布越しにグイグイと押し当てられ、歳の経過と共に枯れていた欲を刺激するので、落ち着くようステータス的に全然敵わない力を両手に込めてなんとか肩を押し止めようとすると、

 フレイ「あっ、御免なさいね?誰も見たことの無い異世界の景色が見れると思って興奮してしまったわ」

恥ずかしそうに笑うゲームやアニメでしか見たことの無い現実にいるエルフ美女に、年甲斐も無く心臓が撃ち抜かれるような感覚を覚えながら、

 俺「見れると言っても空と家と今は何も植えていない雑草だらけの畑位ですよ?敷地より外は白い壁の様な物で囲われてますから」

 フレイ「いいのよっ!異世界の匂いと空と建物が見れるだけで十分よっ!」

喜びのあまり飛び跳ねるフレイさんの体の大きなアレが上下に揺れ、自然と目が吸い寄せられてしまうのを無理矢理進行方向に向け、

 俺「とりあえずマイホームに行くのは日が暮れてからですよ?早めにこの国を出たいんですから・・・」

 フレイ「分かっているわ、夜が楽しみだわ〜」

ご機嫌に隣を歩くエルフ美女を横目に、まぁ美人で強力な冒険者の同行を得られたと思って良かったと思おうと歩みを進めるのだった。


 因みにお昼時に休憩せずに歩き続けると言った際に、お昼に提供した1本で満足させるバー状の栄養食を提供した際に、再度自分の武器を分かっているのか色仕掛けにヤられた俺は多めにバッグに入れていた物を全て献上する事になるのだった・・・、幸せそうなエルフ美女の笑顔が見れたから良しとする・・・、そんなに高いものでもないしね・・・。

 


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