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勇者召喚に巻き込まれた俺は第二の人生と思って楽しむ事にする  作者: 望


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4/10

国から脱出する


 俺「流石にまだ荷物は届いてないか・・・、そもそもどうやって届くのかも分からないんだが・・・」

自分の寝室を水宮さんに明け渡した俺はキャンプで使うエアーマットと寝袋で一晩過ごし、異空間の為か鳥の鳴き声のしない快晴の朝玄関から出た俺は敷地内にそれらしき配送物が無いのを確認していると、

 水宮「おはようございます土間さん」

玄関の前に立つ俺の後ろから俺の新品のぶかぶかのパジャマを着た水宮さんが声を掛けて来たので、

 俺「おはよう水宮さん、ちゃんと眠れたかい?」

 水宮「はいっ、お布団譲って頂いて有難うございます、おかげでグッスリ眠れました」

 俺「それは良かった」

 水宮「土間さんはちゃんと寝れたんですか?私にお布団譲ってくれたので寝袋でしたけど・・・」

 俺「キャンプで寝袋で寝るのは慣れてるし、それに城の宿舎のベッドに比べたらエアーマットもあるから全然寝心地は良かったからちゃんと寝れたよ」

 水宮「宿舎のベッドってそんなに寝心地悪いんですか?」

 俺「スプリングの入ったマットなんて無いしあったとしても高級品だろうしね、木の板の上に薄い布を敷いただけだからほとんど板の上で寝ているようなものだよ」

 水宮「そんなひどいベッドだったんですね・・・、私は綿か何かが入った布団だったのでそこまでひどくは無かったですね、ひどかったのは王族用のお風呂に入れたんですけど時々王様が偶然を装って入浴しに来る事ですかね、それのせいでゆっくり浸かれなくて女子は早々と出てたんですよね」

好色そうな王様だと思ったが本当にそうだった話を聞き、そんな事して勇者がキレたらどうするつもりなんだかと思っていると、

 水宮「まだ荷物は届いてないみたいですね?」

見える範囲にそれらしき物が見当たらないのを確認した水宮さんに、

 俺「そうだね、多分届くとしたら午後かな・・・、こっちの空間と元の空間で時間の流れがどうなってるか分からないし、お茶漬けかふりかけ、それか昨日と同じレトルトカレーで朝食を食べたら一度マイホームから出ようか」

 水宮「そうですね、無いとは思いますけど1ヶ月経ってたとかになってたら大変ですもんね」

そんな事は無いと思うが実際そうなっていたら俺は大丈夫だろうが、水宮さんは貴重な戦力候補な上に勇者くんの想い人っぽいから勇者くんが大変な事になってそうだと思うのだった。


 俺「よっとっ」

昨日と同じ間違いを起こさないように充分時間を開けてマイホームの空間から出た俺は、マイホームの空間から出たら直ぐに移動するように言っておいた水宮さんが少し離れた位置で俺が出てくるのを待っていたのを確認し、

 俺「時間の流れは同じそうかな?」

朝ご飯を軽く済ませた後こちらの世界の装備を付ける身支度を済ませマイホームから出てきた俺は周囲を見渡し、なんとなく早朝っぽい空気を感じていると、

 水宮「多分そうじゃないかと・・・、日数は城下町まで戻ってギルドで確認するか同級生に聞くまで確実には分からないですけど・・・」

 俺「水宮さんは昨日?の内にラッシュボアを狩ってるし、私もスライムを納品すればいいので戻りましょうか」

 水宮「そうですね・・・、購入してもらった物が届くのが気になりますけど・・・」

 俺「余りに日数が経ってて水宮さんの捜索でもされてたら・・・」

ギルドで俺が水宮さんと一緒に行動しているのは分かっているだろうから、水宮さんが行方不明になったと国や勇者くんに俺が連れ去ったのではとか変な疑いを掛けられていたら、特に勇者くんは思い込みも凄そうだし面倒くさそうだと思っていると、

 水宮「はぁ〜・・・、光には何度も言っているんですけどね私は光とは付き合う気は無いからって」

俺の顔に面倒くさそうだと出ていたのか溜息を吐きながら水宮さんが言い、

 俺「ちょっと融通が利かなそうだけど身長も高いし顔もアイドルみたいにイケメン、女の子にも優しそうな感じだし女の子は憧れそうな理想の男子じゃないのかい?」

 水宮「私は物語の主人公よりもそれを最初の頃に鍛えたり教えたりするナイスミドルのオジさまやお爺さんの方が好きなんですよっ!光は小学生の頃から全然中身が成長してないですからっ、困っている人を助けたりするのは良いことですけど、昔から身体能力が高かったからナンパされてる女の子を助けるのに力でどうにかしちゃったり、変にカリスマ性があるので周りを同調させて無理矢理どうにかしちゃったりとスマートさがないんですよっ、それに比べてアニメや漫画のオジさまは落ち着きと気品があり、渋い声で場を落ち着かせ安直に力に頼らず言葉で持って場を終始させるあのお姿・・・」

水宮さんの脳裏には多分推しのオジさまキャラが浮かんでいるのであろう、勇者くんの事を喋っている時とは完全に違った乙女の表情をして話しており、本当に勇者くんには脈が無いのだなと思い、水宮さんのオジさまキャラ愛を聞きながら城下町へと帰るのだった。


 城下町に入るための門が大分近づいた所で門の前で騒ぐ一団が見え、近づいていくとその一団の中の数名がこちらに気づき騒いでいた、遠目でも目立つ高価そうな鎧に身を包んだ勇者くんに伝え、勇者くんはそれで近づいてくる俺と言うより水宮さんに気付くと凄い速さで走り寄ってきて、

 勇者くん「葵大丈夫だったかっ!!何処も怪我してないかっ!!」

隣りにいる水宮さんの姿を上から下まで周囲を歩き周りながら確認し怪我がない事を確認すると、

 勇者くん「なんで昨日帰ってこなかったんだ!?葵の受けた依頼はラッシュボアの討伐だろ?葵なら1日で終わる依頼じゃないか?」

 水宮「なんで光が私の受けた依頼を知っているのか気になる所ではあるけどいいわ、昨日帰らなかったのは危険度の低い所で野営の練習をしておこうと思っただけよ」

誰がどんな依頼を受けたかはその場に居れば分かるだろうけど、トラブル等が起きないように守秘義務のあるギルドは聞かれても答えないはずなので、俺達が依頼を受けた時にその場に居なかった勇者くんがどうやって知ったのかは想像するしか無いのだが、多分勇者と言う肩書きを使ってギルドの受付から聞き出したのかなと思っていると同じ事を考えたのか、水宮さんの表情が少し嫌悪感を出しているのに気付き、勇者くんは気持ちと裏腹に自分の行動がどんどんと水宮さんとの心の距離を離してる事に気付いておらず、

 勇者くん「こんなよく知りもしないオッサンと一晩一緒に居たのかっ!?お前の身が危ないだろっ!?何かあったらどうすんだっ!?練習だったら俺達とすれば良かったじゃないかっ!?」

確かに俺はもう40の方が近いオッサンだからオッサン呼びは良いんだが、一廻り以上も歳の離れた手にお縄をかけられる女子高生に手を出すほど馬鹿じゃないと思ったが、そういえばここは異世界、日本とはルールが違うからオッサンが女子高生位の年齢の子と結婚したりもあるのかと思い、勇者くんの言葉から時間経過も同じ時間が流れていた事を察していると、

 水宮「土間さんはちゃんとした方なので私に手を出したりなんかしないし、もし手を出されても私の方が強いのよ?光が心配する必要なんか無いわよ、野営の練習は光達としたって意味無いじゃない、光の周りには気付かれないように離れた所に国の護衛が付いてるし、光のパーティーは皆強いから弱い者を護衛する様な緊張感も無いわ、それじゃ今後受けるかもしれない護衛依頼の練習にもならないわ」

水宮さんの弱い者という言葉に心が刺されながら、

 勇者くん「そもそもそんな練習俺達と組めば必要無いじゃないかっ!?」

 水宮「はぁ・・・、この前も言ったけど私は光達のパーティーには入らないわ、私は独自に帰る方法を探しながら困っている人を助ける冒険者をやるわ、そういう事でこの話は終わり、初めての野営で疲れたから私達は帰らせて貰うわ、土間さん行きましょう」

水宮さんは目の前に立つ勇者くんを避け門に向かおうとすると、勇者くんは自分の下から去ろうとする水宮さんの肩を掴み、

 勇者くん「葵っ!」

 水宮「痛っ!」

勇者くんの肩を掴む手には思っている以上に力が入ってしまったのか水宮さんが痛みに呻くと慌てて手を離し、その隙に水宮さんは更に距離を取ると、

 桜「光君、葵ちゃん疲れてるみたいだしこれ以上は良くないよ、ほらっ、私達も一回お城に戻ろ?お話は葵ちゃんが起きてきてからでも出来るんだし、ねっ?」

勇者くんの近くに居たピンク髪の女子が、水宮さんの肩を離し行き場を失っている勇者くんの手を取ると自分の方に引き寄せ、小柄な割に主張している部位の間に挟むように腕を抱え込み身を寄せ、勇者くんに甘えるように上目遣いで進言すると、

 勇者くん「あ、あぁ・・・、そうだな・・・」

勇者くんは重戦士装備のガタイの良い大男と魔術師の様なトンガリ帽子とローブの姿の女子と共に城へと戻って行き、 

 水宮「はぁ・・・、それじゃ土間さん、とりあえずギルドに報告と納品に行きましょう」

それを見送った水宮さんはため息を吐くと、戻ってくるまでは元気だったのに今の出来事で疲れたのか疲労感を漂わせながら歩き始め、俺も何度か味方の筈の水宮さんに刺された心の痛みを若干感じながら後を付いていくのだった。


 ギルドでスライムを納品しお金を受け取った後、城へと戻って行く水宮さんを見送り俺はギルドに戻ると、

 俺「そうすると護衛依頼を出すなら最低金貨6枚ですか・・・」

 受付嬢「ドマ様お一人でしたら護衛一人でも十分でしょうから、片道徒歩で6日間1日金貨1枚と考えて隣街のスコーシ街に行くのにそれぐらいは必要ですね、費用を抑えたいのであれば乗合馬車がよろしいかと、乗合馬車であれば金貨3枚でスコーシ街まで行けますよ?出発が乗車規定人数に達しないと出ないので待つ事になる可能性が有りますが」

思ったよりも掛かる金額にどうするか悩みながら、

 俺「教えて貰い有難うございました」

何時でも笑顔を浮かべる受付嬢に感謝を伝えギルドを離れ、

 俺「意外にお金が掛かるんだな・・・、マイホームもあるし馬車は諦めて徒歩で向かうか?」

最悪危険に遭遇してもマイホームに逃げ込み施錠してしまえば、ネットショッピングの品物がちゃんと届くのであれば資金が尽きる迄籠城は出来るしと考え、とりあえず昨日頼んだ物がちゃんと届くか確認したら明日にでもこの国から出て行こうと思い、今日は城に帰らず宿を取り部屋でマイホームの確認をしようとギルドの向かいに建つスライム麺を食べた食堂兼宿屋に入るのだった。


 昼食でスライム麺と野菜を炒めた焼きうどんの様な食事を食べ、冒険者ギルド員割引で1泊銀貨4枚の部屋を取ると早速部屋に籠り、

 俺「鍵も一応締めたしマイホームに行くとしますか・・・」

宿の部屋の鍵を一応閉めると部屋の隅でマイホームを開き中へと入り、やはり時間の流れは同じようで快晴の空に見える太陽の位置が昼過ぎ辺りの位置にあるのを確認し、荷物が届いて無いかを確認するがまだ届いていない様なので自宅の中に入り、楽な格好に着替えると水宮さんを案内しなかった趣味用の部屋へと入り、部屋の中にあるパソコンデスクに向かい椅子に座りパソコンの電源を入れ、

 俺「おっ、元々ダウンロードしてあったゲームは出来るのか・・・、さすがにオンライン系は出来ないな・・・、とりあえず今後の為に商品になりそうな物を買うとするか・・・」

俺はオフラインで出来るゲームは遊べる事を知り暇つぶしには困らなそうだと思いながら、今後異世界で生活していく為に必要な商売の商品になる砂糖や胡椒と言った調味料を片っ端から業務用サイズの物をカートに入れていき、

 俺「後はこっちで食べる為のレトルト系の食品と、冷凍で保存出来る食材と・・・、米も買っとかないと・・・、後はパスタとか蕎麦とかの乾麺も買っておかないとな・・・、そうするとパスタソースとかめんつゆも欲しいな・・・、肉とか焼く時にタレとオリジナルスパイスも欲しいな・・・」

商売で使う調味料の他にこっちで自分で使う食材や調味料、食材をカートにどんどん入れていくと、

 俺「おお・・・、これだけ買うと凄い金額だな・・・、まぁまだ貯金は余裕があるしとりあえずこれで商売が上手く行けば後はそれを元手に貯金には手を出さずに済むしな・・・」

普段の1回の買い物では中々行かない0の一つ多い決済を済ませると、

 俺「早い物は明日届くから明日この街を出た後にスコーシって街に行く前にマイホームで確認して異世界の容器に詰め替えて売ればいいか・・・、商人ギルドに登録するのはこの国を出てからにした方が良さそうだし、しばらくは旅の資金稼ぎ程度に街の商人に買い取って貰う位の量しか売れないな・・・」

ある程度国の中心であるこの街から離れてしまえば情報が届くのは時間が掛かるだろうし、商人ギルドには下の名前の士門で登録すれば元々俺にそんな興味の無かったこの国も気にしないだろうと思い、国の中心から離れるにつれ売る量を増やして行こうと決めると気付けば結構な時間が経っており、そういえば荷物は届いたかと玄関に向かうといくつも段ボールが山積みになっており、

 俺「おお~・・・、本当に届くのか・・・、次は届く瞬間を見てみたいが・・・」

俺は届いた荷物を昨日水宮さんと食事をした縁側付きの畳の部屋に運ぶと、

 俺「とりあえず俺の物と水宮さんの物を分けないとだよな・・・」

運んだ段ボールを開封していき自分の頼んだものと水宮さんの頼んだものを分け始めると、

 俺「むっ、これは・・・」

一つの段ボールの中に余り見慣れない布製品が大量に入っており、俺は見なかったかのように蓋を締めると仕分けを続行するのだった。


 時折日用品の中に混ざる危険物を極力見ないようにして仕分けを済ませた俺はマイホームの空間から宿の一室に戻り、一階の食堂でおばちゃんお勧めの仕入れたばかりというラッシュボアの塩焼きステーキを頂き、もしかして水宮さんが納品したラッシュボアかな?と思いながら、日本で普段食べている豚肉よりもかなり野性味の味が強く肉質も硬いステーキを食べながらおばちゃんから、昔は飼育された普通の豚肉も出していたのだが、現在はそういう豚は全て王族が買い上げており、たまに売られても高すぎて手が出ないという話を聞き、また王様のせいで食事の質が下がっているという話を聞くことになるのだった。


 食事を終え部屋に戻った俺はこの部屋でする事も無いのでマイホームを使い、自分の自宅のある空間に入ると、

 俺「そういえばスライムの事忘れてたな・・・」

昨日食事の際に出たゴミを与えてから忘れていたスライムの事を思い出し様子を見に行くと、

 俺「まだ全部溶かせてないか・・・、ゴミの量によってはスライム増やすようかな?」

ドラム缶の中のスライムは昨日入れたゴミ袋の中身を半分位溶かしており、全て溶かすのにまだ1日近くかかりそうなのを見て場合によってはスライムを増やすようだと確認し、

 俺「とりあえずさっき届いた荷物の緩衝材も入れておくか・・・」

燃えないゴミになる緩衝材を部屋に戻り持って来るとドラム缶の中に放り込み、

 俺「追加の餌だぞ~、頑張って処理してくれな~」

そういえばスライムってほとんど水分のはずだけど水をあげなくて大丈夫かとふと思い、

 俺「一応水道水もあげとくか・・・、ドラム缶の中じゃ水分補給出来なくて干からびるかもしれないし」

草等であれば一緒に水分も取り込めるのだろうがゴミからでは水分は取れないと思い、とりあえずスライムが4分の1浸かる程度の水分をドラム缶に入れ、

 俺「これで大丈夫だろ」

スライムの餌やりと水やりを完了するのだった。


 水宮さんが使ったからか明らかに自分が使った後とは違うだろういい匂いのする布団で寝て起きると、昨日届いたインスタントの味噌汁とご飯で朝食を済ませマイホームから宿の一室に戻り、この後来るであろう水宮さんを待っている間マイホームから持って来た買ったはいいが忙しくて読めていなかったラノベを読んでいると、部屋の扉をノックする音が聞こえ、

 水宮「土間さん水宮です、ギルドでこちらに宿泊してるって聞いて来ました」

昨日宿に泊まる事にした俺は部屋を取った後ギルドに戻り受付嬢に伝言を頼んでいたのでそれを聞いた水宮さんはこちらにちゃんと来てくれたようで、俺はラノベを閉じると鍵を開けて水宮さんを招き入れ、

 水宮「今朝お部屋に行ったら土間さんがいなくてビックリしましたよ?もしかして昨日別れた後に出て行ったんじゃって」

部屋に入ってきた水宮さんに言われ、

 俺「さすがに昨日頼んでた物も渡してないしあのまま出ていく事はしないよ、これ水宮さんが頼んでた物ね、仕分けの為にちょっと開けて中身見ちゃったりしたけどそれは勘弁してね、中見て直ぐ閉じたから着る物とかは触って無いからね」

 水宮「大丈夫ですよ、流石に取り出したりして眺めたりとかしてたら怒りますけど、中確認していいですか?」

 俺「どうぞどうぞ」

俺は段ボールを置いたベッドに背を向け窓際に置いてある椅子に座ると先程読んでいたラノベの続きを読み始め、部屋には段ボールの中を確認する水宮さんの声と俺がページをめくる音だけになるのだった。


 段ボールの中の確認を終えた水宮さんが自分の空間収納に物を仕舞い終えると、

 水宮「収納完了ですっ、お待たせしました」

俺はその声で読んでいたラノベから顔を上げ、

 俺「足りない物は無かった?」

 水宮「ええ大丈夫です、ちゃんと頼んだもの全部ありました、それに無くてもまた土間さんに頼みますから」

俺は今日出て行ってしまうから次の機会は中々難しいんじゃないかなと思いながら、

 俺「申し訳無いけど私は今日ここを出ていくつもりなので・・・」

 水宮「ええ分かってます、私も光達と話をしたらこの国を出るつもりですから、土間さんは魔王領と反対方向に多分行かれるつもりですよね?」

収集した情報によると魔王領に近づくほど魔物が強くなるとの事だったので、戦闘力の低い俺は危険度の低くなる魔王領から離れる方向へと脱出するつもりで、とりあえずこの国の北に行くと魔王領に近づく事になるので南に向かう予定であり、

 俺「そうですね、私の戦闘力はこちらの世界の人よりちょっとマシ程度なのでなるべく魔物が弱い南にある国を目指すつもりですね」

 水宮「この国の南だと確か・・・リヴァブルでしたね、早めに私も後を追いたいんですけど同級生にこの国の現状と利用されている事を国に気付かれないように話すのに時間が掛かりそうなので・・・、リヴァブル国に入って一番近い街の冒険者ギルドに伝言を残して貰えれば後々合流出来ると思うのでお願いしますね?」

水宮さんの中ではもう決まっている事のように話し、お願いしますと言って笑顔を向ける水宮さんの笑顔の裏から感じる圧に、

 俺「分かりましたっ、リヴァブルに入り次第水宮さんが合流出来るよう伝言を残しますっ」

俺はなんとなく敬礼をしないといけない何かを感じ背筋を伸ばしながら敬礼するのだった。


 水宮さんが荷物を空間収納に入れ城に戻って行ったので、俺はおばちゃんに挨拶をした後宿を出ると、リヴァブルのある方向の南の門から街を出ると街道沿いに歩き始め、

 俺「護衛無しの異世界一人旅か・・・、街道沿いを行けば危険度は低いはずだけど・・・、魔物以外に盗賊もいるらしいから気を付けないとな・・・」

街道を歩き始めると意外に歩きで移動している人がいるのを確認し、

 俺「ちらほら同じ方向に向かう人達がいるし意外と安全に次の街に行けるかもしれないな・・・、マイホームは使いにくくなったけども、出来れば商人とそれを護衛する冒険者が居ればいいんだけど・・・」

見通しの良い街道を南へと向かいながら、寄生出来そうな冒険者や護衛付きの商人を探しつつ歩くのだった。





  


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