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260話 寄生花2

「キィイイイッ!」

「よし、攻めますよ!〈第零(ヌル)第七の時(ズィーベン)〉!」


 私は寄生花から連続して飛んでくる種を左右にステップを踏みながら避け、そのタイミングで無数の幻影を生み出す武技を自身に対して使用します。


 生き残っている少数の寄生モンスターも私に向けて襲いかかってきていますが、そちらも生み出した幻影で惑わすことで攻撃の手を止めてみせます!寄生モンスターの知能は低いのですから、これを使えば撹乱は出来ますよね…!


「では、〈第一の時(アイン)〉!」


 そして先程からも常に維持をしていた加速効果を与える武技を再び自身に撃ち込んだ後、私は手始めにその加速状態を活かしてボスである寄生花へと駆け出します。今は幻影で惑わすことが出来ていますが、それもずっとではないのです。なので、効果時間が切れる前に出来る限りはHPを減らしますよ…!


 周りの寄生モンスターもやはり知能が悪いのか幻影に意識が向いているのですから、まずはボスである寄生花からです!この寄生花は耐久が低いみたいですし、この間に出来る限りはダメージを与えておかなくては…!まだ何らかの特殊能力もあるかもしれないため、警戒は強めつつ、ですけどね!


「キィイイイイッ!」

「っ、やはり寄生能力だけではないみたいですね!」


 そうして無数の幻影で惑わしながら、時折り本体である私に襲いかかってくる寄生モンスターに弾丸を撃ち込んでポリゴンに変え、寄生花本体にも銃弾を次々と撃ち込んでいた私でしたが、寄生花のHPが四割を切ったタイミングで再び寄生花が金切り声をあげます。すると、それと同時に寄生花の周囲から無数の植物が生えてきて、そのまま私に向けてその身体を伸ばしてきました。


 こちらに伸びてきているのはどうやら植物の蔓や蔦なので、おそらくは私を拘束して動きを止めようという算段なのでしょう。しかし、その攻撃はすでに深森との戦闘で経験済みです!


「ふふん、そんなものは効きませんよ!」


 私はそう声に出しながら、加速した動きを存分に活かしてゆらゆらとした不規則な高速移動でそれらをすべて避けつつ、寄生花に向けて両手の銃を構え、次から次へと放たれる植物による拘束を避け続けながら再度弾丸を寄生花狙いで乱射します。


 これ以上に精度も力も、速さも圧倒的である深森からの拘束攻撃を経験してきたのですから、そんなぬるい拘束攻撃が当たるはずがありませんよ!深森と比べればお粗末もいいところですし、わざわざそれに当たるとかしなければ回避も余裕というものです!


 まあ最後まで油断は禁物ですが、それでもそう思ってしまうくらいには余裕なのですよね。やはり今までの経験が存分に生きている、というわけですね!この調子なら回避も問題はないですし、このまま攻め立てます!ボスである寄生花のHPはすでに半分を切っているのですから、このまま倒させてもらいますよ!


「キィイッ!」

「甘いです!〈第三の時(ドライ)〉!」


 そんなことを考えている間にも立て続けに放たれる植物の拘束攻撃をひらりひらりと避け続け、反撃として弾丸をその身体へとプレゼントしていた私でしたが、そのタイミングで植物による攻撃の中に混じるように放たれた寄生効果を持つと思われる種を、私は〈第三の時(ドライ)〉によって相殺しました。


 最初に思った通り、攻撃の中に種による攻撃も混ぜてきましたね…!しかし、このくらいならまだ余裕があります!すでに周りにいた寄生モンスターの数も少なくなっていますし、意識を寄生花に向けていれば対応も容易です…!


「…ですが、ついに幻影も効果時間が切れてしまいましたね」


 それを意識しながら、幻影が消えたせいで私に向かって飛びかかってきた数体の寄生モンスターたちの攻撃を避けるのと同時に、一度後方に跳ぶことで寄生花から大きく離れ、このエリアにいるモンスターたち全体を視界に捉えます。


 すでに寄生花のHPは二割を切っているため、後少しで倒すまでには至れそうです。加えて先程までうじゃうじゃと周りにいた寄生モンスターの数もすでに両手で数えられる程に減少をしているので、倒すのに支障はなさそうにも思えます。


 しかし、寄生花もそれをわかっているのか残っている寄生モンスターは当然として、周りからも無数の植物を生やしてこちらを警戒しており、そう簡単に倒すのは難しいかもしれません。そのうえ、少しずつではありますが植物タイプの寄生モンスターが寄生花から生み出されているのが私の視界に入ってきてますし、早めに倒さなくては危険かもしれません。


「…時間をかけないで早々に倒した方が良い、ですね」


 時間をかけてしまえばせっかく減らした数も戻ってしまいますし、ここは短期決戦で攻めるのが良さそうです。…なら、ここからは私の切り札も混ぜながら倒すために動くとしましょうか。


 まあ私の本当の切り札である【心力解放】スキルは流石に使いませんが、他にも切れるカードがあるのですから、今回はそちらを使います!一度使うとリキャストタイムも大きいのでこの戦闘中では再び使うことは出来ないと思うので、次の攻撃で決めさせてもらいますよ…!


「…では、行きますよ!〈第一の時(アイン)〉!そして〈第零(ヌル)第十一の時(エルフ)〉!からの〈第六の時(ゼクス)〉!おまけに〈大罪を背負う者(ザ・シン)〉!」


 今の私が出せる最高速度を生み出すためにそれらの武技を自身へ次々と撃ち込み、続けて【嫉妬の大罪(レヴィアタン)】によるステータス強化の武技も合わせ、それらによって生み出された超スピードを活かして一気に寄生花の群れへと駆け出します。寄生花の周囲には複数の寄生モンスターが存在していますが、そちらは同時に使用した〈第七の時(ズィーベン)〉によって生み出した分身に任せることにして、本体である私はスピードを活かしてモンスターたちの隙間を縫い、寄生花へと近づいていきます。


 寄生モンスターたちに駆け出した分身にも加速効果は与えられていますし、周りにいる雑魚敵と呼べる寄生モンスターに遅れを取ることはないはずです!それらのモンスターには特殊な能力もないのですから、分身の効果時間が切れる前には片付けられますよね?まあそちらはいいとして、本体である私は寄生花に意識を向けておかなくては。


 寄生花のHPはすでに二割を切っているのですから、早々に倒さないとですね…!早めに倒さなくてはひっきりなしに寄生モンスターが出てくるため、このスピードが無くなる前に決めてみせますよ…!


「キィイイイッ!」

「さあ、決めさせてもらいます!」


 私は加速した動きで寄生花に近づいていきますが、それに対して寄生花は周囲に生やしている無数の植物の蔓や蔦、鋭い葉っぱや毒々しい色合いの花びらなどを次々に放ってきますが、もちろんそんな攻撃に当たるほど私はやわではありません!


 三重の加速を付与しているのですから、そのスピードを活かせば躱すのも容易です!そのうえ〈飛翔する翼(スカイ・ステップ)〉も使用した高速機動で翻弄までしているため、ボスモンスターである寄生花でも流石に対応は出来ないみたいです。私のスピードについてくることが出来ないみたいですし、これなら決めれそうですね…!最後まで警戒は緩めませんけど、この辺りで決めに動きますよ…!


「キィイイーー」

「させませんよ!〈第十二の時(ツヴォルフ)〉!」


 そしてそんな状況に危機感を覚えたらしく、私だけではなく周囲全体へと何かをしようと魔力を練り出した寄生花に向けて、私は切り札でもある三秒間時を止める効果を持つ武技を寄生花へと撃ち込みます。


 何かをしようとしていたのですから、それをさせるはずがありません!わざわざ使用するのを待っていてはこちらに不都合なことになるかもしれませんしね!何にせよ、この武技によって数秒とはいえ動きが止まっているのですから、これでトドメをささせてもらいます!


「終わりです!〈第九の時(ノイン)〉!」


 私は"対象がこの戦闘中に受けたダメージの全てを与える"という効果の武技を寄生花の中心の口元を狙って放ちましたが、それは時が止まっていたせいで躱されることもなく見事に寄生花へと命中し……残っていた二割のHPの全てを削り取りました。そしてそれと同時に止まっていた時が動き出し、寄生花が何かをしようとしていましたが、HPがなくなっていた影響ですぐに倒れ込み、徐々に端からポリゴンとなっていきます。


 …よし、これで何とか倒すことが出来ましたね!それに本体である寄生花を倒したからか、分身が相手をしていた寄生モンスターたちも同時に倒れてポリゴンになっているため、これで終わりだと確信が持てます。


『深界の大森林エルフェリンデ・上層のエリアボス〈パラサイト・フラワー〉を討伐しました』

『深界の大森林エルフェリンデ・上層のボスを討伐した事により、次のエリアが開放されました』


 討伐完了のシステムメッセージも流れましたし、やはり終わりで間違いなかったみたいですね?これによって次のエリアも開放されたので、このエリアの攻略はこれにて完了となりました!まあまだ奥へとエリアは続いているのですから、森の攻略に関したはまだまだですけどね!


「…ふぅ、久しぶりのソロなうえにボス戦だったので少しだけ疲れてしまいましたが、無事に勝てたよかったです…!」


 私は持っていた武器をインベントリに仕舞いながら、一息つくのと同時にそう声に漏らします。


 スキルもそうですけど、やはり私の腕前もなかなかいい感じに成長しているみたいです!今回は久しぶりに一人での攻略でしたが、ボスを相手にしても上手く立ち回れて倒すことが出来ましたし、これならいずれ訪れる新たなワールドモンスター相手でもいい線にはいけるかもしれませんね!


「今の時刻は……まだ五時半くらいですね。なら、ひとまずはこの先のエリアの様子見をしてから、街に戻るとします」


 流石に時間も時間なので攻略をするのはまた今度にしますけど、エリアの確認くらいなら時間もかからないですし、ちょうどいいはずです…!


 ログアウトをするのは出来ることなら六時半には間に合わせたいですが、少しだけ見ていくくらいなら時間もかからないですしね!ということで、早速奥へと進むことにしますか!エリアボスのドロップアイテムに関しても特に気になるものはありませんし、まずはエリアの見学です!

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