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258話 再びのエルフェリンデ攻略

「それで、今日は何の用で来たのかしら〜?」

「あ、忘れてました!えっと、前に手に入れたレアモンスターの素材を売りたいのですが、いいですか?それと、出来れば他のモンスターの素材も売りたいのですけど…」

「あら、レアモンスターの素材ね〜!それと他の素材、と〜。とりあえず、見せてもらってもいいかしら〜?」

「わかりました!」


 私はレーナさんの言葉にそう返し、取引メニューを開いて売りたいと思っている素材を次から次へと載せていきます。


 メインの素材はレアモンスターである白梟のものですけど、それ以外にも色々な素材をこれまでの攻略で手に入れているため、取引メニューにはたくさんの素材が載ってしまっていますね?数もそうですが、種類も多種多様なためこれらの全てが売れるとは思っていませんが、どのくらいは買い取ってもらえるでしょうか?


 流石にレアモンスターの素材だけ、とはならないと考えてますが、流石に全てを買い取るのは不可能でしょうし、出来ることならこれらを売れれば良いのですが…


「あら、結構な量なのね〜?」

「最近は売りに行くことがなかったので。それで、どうですか?」

「そうね〜…」


 私が載せた大量の素材を見て、レーナさんは一度考え込んでしまいました。


 まあそれも仕方ないですよね。明らかに量が量なのですから、すぐに決めるのは難しいでしょうし。というか、ここまで溜め込む前に定期的に売りにいったらしたらよかったですね…?


 私の持つ生産スキルは【錬金術】と【料理人】の二つなので魔物系の素材をたくさん使うことが少ないため、どうしても余ってしまうのです。別に使わないわけではないですが、それでも薬草系統と果物、鉱石や食材に比べれば使う頻度は劣ってしまいますしね。


「…なら、私が買い取られるのはこのくらいだけど、どうかしら〜?」


 そう言って示してくれた量は、私が載せた素材全体のおよそ半分くらいでした。しかも、それらの中には【裁縫】では使わなさそうな魔物系の素材も混じっていましたが、今のレーナさんはそれらも扱うのでしょうか?買い取ってくれるのはありがたいですけど、少しだけ疑問に思ってしまいます。


 あ、もしかしてレーナさんも何らかの特殊なスキルでも獲得しているのでしょうか?それで、それらの魔物素材も扱える、とか…?これは単なる予想ですけど、レーナさんも前よりも遥かに成長しているみたいですし、合っていますかね…?


「不思議そうにしているけど、これらはフレンドの生産プレイヤーにも分けようと思って買い取るのよ〜」

「なぬ、そうだったのですか?…なるほど、道理で【裁縫】では使わなさそうな素材も買い取ってくれるのですね!」


 どうやら私の考えた"特殊なスキルのおかげ"という予想は間違っていたみたいです。流石にトップの生産プレイヤーであるレーナさんとはいえ、そんなわけのわからないスキルを持っているわけがありませんでしたね。普通に考えればそりゃそうだと思いますが、ここは様々なスキルがある世界なのです。なら、そんな予想をしてしまうのも仕方ない……ですよね?


 なんにせよ、買い取ってくれる素材はたくさんあるのですから、さっさと売り払うことにしますか!今まで溜溜め込まれてきた素材たちも、私のインベントリに眠っているよりは使われる方が嬉しいと思うので!


「それじゃあ、買取金額はこのくらいでどうかしら〜?」


 そう言ってレーナさんが私に見せてくれた買い取り金額は、なんと1,000,000Gもの大金でした。


 さ、流石にこんな大金を見るのは初めてですよ…!?というか、レーナさんはこのくらいの代金をポンと払えるくらいにはお金持ちなのですね…!確かに素材の希少性や量などは高いとはいえ、この金額を見せられては驚きを隠せませんよ…!


 …まあレーナさんの懐事情はさておき、私もこの金額で文句はないのですから、これで取引は完了にしますか。…これほどまでの大金、そのまま手に持っているのは不安になってしまいますね…?このゲームでのデスペナルティではお金を落とさないとはいえ、PKによって倒された場合は所持金の半分と所持アイテムの一つをランダムで取られますし、ちょっとだけ緊張してしまいます…!


「よし、これで買い取りは終わりね〜!それで、レアちゃん。この後はどうするつもりなの〜?」


 私がお金に対して戦々恐々としている間にも取引は無事に終わり、お金が私のインベントリに入ってくるのと同時にレーナさんからそのような問いかけられました。


 うーん、そう聞かれても特にこれといってやることはまだ決めていないのですよね。それにやらなくてはいけないことも特にないですし……とりあえず、エリア攻略にでもいきましょうかね?街の散策をするのもいいですけど、この街にはもうすぐで第三陣が来るので、一応有名人である私はいない方が良いとも思えるので!


「そうなのね〜。じゃあ何か素材が手に入ったら、また売りに来てね〜!」

「はい!その時はまた来ます!それでは、また会いましょう!」


 そうやることを伝えた私はレーナさんに別れを告げた後、お店を出てからまず初めにこの街の広場を目指して歩き始めます。


 今の時刻はすでに十二時半を過ぎていますが、ゲームをしていられる時間は大いに大いにあるのです。なので今日の目標は、久しぶりにソロでのエルフェリンデ攻略といきますか!エルフェリンデに行くことはしばらくはなかったですけど、そのエリアの最奥にはワールドモンスターである深森のアビシルヴァがいるのですから、結局は攻略をしないといけないですからね。


 それに、私が行けているのはまだ上層なのでまだまだ先は長いと確信が持てるため、定期的に攻略を目指す必要があります。最終的に深森のアビシルヴァを倒す必要があるのですし、このモンスターは私の宿敵なのです!だから、絶対に本体がいる場所まで行かせてもらいますよ…!




「…よし、では行きますか!」


 そうして初期の街の広場から転移でエルフェリンデの上層へと向かった私は、早速とばかりに先を目指してエリアを歩いていきます。


 この上層のモンスターはすでに把握しているので苦戦をすることはないとは思いますが、それも絶対ではありません。例えば、レアモンスターだったり特殊な個体だったりと、色々な種類がいるのですから、決して油断は禁物です…!ここでやられてしまうくらいではワールドモンスターの相手をするなんて無理に決まってるのですから、きちんと対応しながら進みますよ…!


「むっ、早速モンスターの反応が現れましたね!」


 そうしてクリアやセレネもいない久しぶりのソロで森の中を歩いていると、私の感知系スキルに反応が現れました。


 反応の数は…‥およそ四体ですね。大きさからしても、おそらくはこの森に生息している狼だと判断出来ます。よし、今回は久しぶりのソロなんですから、やられないように気をつけながら倒しますよ!敵はこれまでにも何度も相手をしてきたモンスターとはいえ数はあちらが上なので、油断は禁物です!


「まずは、肩鳴らしといきますか!」


 そう声に出しながら、私は己の武器である双銃を構えて戦闘姿勢に移ります。反応があった地点からすでにすぐそばまで近寄られているのですから、先手はこちらが貰いますよ!私の武器は銃なんですから、距離があっても攻撃は出来るのですからね!


「では、いきますよ!〈バレットシャワー〉!」

「ウォフッ!?」


 私は先手必勝とばかりに弾丸の雨を敵である狼の群れに向けて放ちましたが、反応があった通り狼たちは固まって移動をしていたらしく、私の武技によって少なくないダメージを全体に与えることに成功しました。


 よし、この武技はユニークスキルと同じくらいには使いやすくていいですね!私の出来る唯一の範囲攻撃なので、これからも愛用していくことでしょう!っと、それはいいとして、今は狼たちに意識を向けておかないとですね。


 狼たちは私の攻撃を受けたせいで全体的に傷を負っていますが、それでもまだ倒れてはいないのです。そのため、まず一匹が私に向けて駆け出して正面から襲ってきます。そしてもう二匹がそんな狼を回り込む形で私の横から近づいてこようとしており、最後の一匹がリーダー的存在なのか、正面から近づいてくる狼のすぐ後ろに待機しながらこちらへと近づいてきます。


 前にも思いましたが、やはり狼とだけあって知能は高いのですね?明らかに策を練った動きですし、普通のプレイヤーの場合だとその動きに翻弄されて倒されるかもしれません。まあ、私はそんじょそこらのプレイヤーよりかは実力があるので、もちろん対応は出来ますけどね!


「とりあえず、まずは貴方からです!」

「ガルゥ!」


 私は一番先にこちらへと駆け出していた正面からくる狼に視線を向け、そのまま右手の長銃を向けて狼の頭目掛けて銃弾を放ちます。


 が、そんな単純な攻撃が当たるはずもなく、狼は走っている状態のまま姿勢をズラしてそれを避け……その次の瞬間に飛んできたもう一発の弾丸をその頭に受け、一撃でポリゴンとなって倒れ込みました。


「躱されるとわかっているのに何もしないはずがありませんよ!」

「ガルッ!」


 私はポリゴンと化していく狼に向けていた左手の短銃を、今さっき撃ち抜かれた狼のすぐ後ろにいた狼に向け、連続して弾丸を発射します。もちろんそれが当たるとは思っていませんが、少しでも動きを止めることが出来れば上出来です!なんせ、今は横から二体の狼が迫っているのですからね!


「ガァ!」

「ガルァ!」

「甘いですよ!そんなやわな攻撃は効きません!」


 私はほぼ同時のタイミングで飛びかかってきた二匹の狼を確認しつつ、その場から後方にある樹木へと跳ぶことで攻撃を避けます。私のスピードは木々があるところなら十分に発揮出来るのですから、そんな攻撃を避けるのは余裕です!


 そんなことを考えつつも、私はそのまま足元の樹木を力強く蹴り、両手の双銃を構えながら今度はこちらから二匹の狼へと近づきつつ、咄嗟のことで避けることが出来ていない二匹の狼の頭部を同時に撃ち抜いてポリゴンへと変えていきます。


「グガァ!」

「最後は貴方ですね!」


 そして地面に着地した私の隙を見て、食いちぎらんばかりに迫ってくる最後の一匹である狼を視界に捉えながら、まるで刀を振り上げるかのように左足を狼の下から振り抜き、迫ってくる狼の顎に向けて蹴りを放ちます。


「ガフッ!?」

「これで終わりです!楽に眠らせてあげますよ!」


 そんな蹴りを受けたことで思わずタタラを踏んでしまっている狼へと即座に左手の短銃を構え、私はそのまま隙だらけの狼の頭部を撃ち抜いて最後の一匹もポリゴンへと変えることで戦闘は無事に終わりました。

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