8-30.ロク
算数がアレなのでアレですが、今日で300話だと思います!
バンザーイ*\(^o^)/*
まあこれは通過点に過ぎないわけで…キリッ
とりあえず1000話まで行こうと思います。
2年ちょいですかね。
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※第8部の主な登場人物
◯旅の仲間
メグル(ウラナ)…主人公。元ボン76世(未)。旅行家志望。生真面目な15歳と結構浮気症な66歳が同居している。"国民的英雄"に加え、"改革者"の称号を獲得。更にマーリンから"人類の代表"を押し付けられる。
聖狐天の父となる。
オコ…メグルの妻の元妖狐。メグルとの子作りを夢見ている。弓の達人。弱者の味方で直情的。聖狐天の母となる。
コンコン…先先代妖狐。子狐と伎芸天女の童女に憑依できる。
ステル(ラン子)…鳥ジャガー神。ラン(獅子)とヘレン(白虎)の娘。メグルをあるじと慕う優しい少女。第6章で進化を遂げ成体、幼体(子猫)以外に猫耳娘の形態をとる。
パーサ…元八娘2号。シバヤンから譲渡され、メグルの侍女となった名古屋弁美少女。諜報活動に大活躍。自称第二夫人。大型肉食獣アヌビスに変身出来る。
ノヅリ…バクロン第3王子。魔法省長官を辞し魔法修行の旅に出る。メグルの師匠。コリナンクリンの恋人。
コリナンクリン…ワタリガラスの鳥神。運送業ワタリガラス商会の女社長。ノヅリの恋人。
◯その他の登場人物(神)
イグルー…大氷原の村の娘。村長の孫。メープル朝の末裔。
パナ…元八娘のパー子。人間となってアルディンの妻となる。
アルディン…バクロンのイザン朝第五王子。王位を捨ててパナと結ばれる。
◯ペンジク4神
シバヤン…南レムリア最高神の一人。破壊と創造の大神。
パトゥニー…シバヤンの第一夫人。慈悲と再生の母。
サンディ…シバヤンの作った美少女人造最終兵器でシバヤンの第二夫人。
キャーリー…シバヤンとパトゥニーの娘でサンディの妹。人生崖っ淵の最後の希望。漆黒の美少女神。
◯ナンバーズ
一娘…最初に生まれた自動式侍女人形にしてシバヤン家の宮宰。シバヤンも頭が上がらず、ナンバーズ全員に恐れられているスーパー秘書。
五娘…ナンバーズにしてキャーリーの親友。レムリア最速。
二娘…ナンバーズだが、現在は聖狐天の部下になっている。武芸の達人でメル、オコ、御供の師。
七娘…巨大スーツに乗り、宇宙での活動も可能なナンバーズ。
六娘…ナンバーズの一人。ナンバーズ唯一の人間の消化器官を持つサイボーグで、シバヤン家の料理長。
◯箱庭世界
ハヤテ…警備隊長。
ノモ…村長のコボルト。
影夫…力試しトーナメントに出て来た謎の存在。
ハピネス…箱庭世界魔物国の女王。
ゾフィア…第一王女。
レティア…第二王女。
転生したら転生してないの俺だけだった
~レムリア大陸放浪記~
8-30.ロク
「これがロクだ。皆よろしくな」
「ロクです。よろしくお願いします」
ナンバーズとしては小柄だが、顔立ちは流石に美しい。
体付きもロリと言う程ではなく、程よく。
タイプだ。(オコ痛い痛い)
「メグル様」
「はい」
「お腹の辺りの霜降り具合が中々良いですね。美味しそうです」
「はあ…」
「ああ、ロクは食材に特に拘りがない方だで、食べられん様に気をつけやーよ」
パーサが笑いながら言う。冗談だよね。
「冗談です。ペンジクの神々を人食い神にする訳にはいきませんので、人間を食材にした事はありません」
ああ良かった。
「ですが、ないだけに。いつかは」
やめて、この人怖い。
「ロクの美味への探究心は、常人を遥かに超えておる。どんな食材からも、驚く様な美味な料理を作るぞ。楽しみにするがいい」
しかし、妖狐の持つ依代技術を習得(スパイとも言う)するために、なんで美食の王者を連れて行くのだろう?
「やっぱりあれですかね。依代を使った人造人間作成が、料理に手順が似てるとか」
似てるか?師匠苦しいぞ。
「いや。たまたま手が空いてるのが、ロクしか居なかったのだ。ロクは一度も宮殿を出た事が無いので、労基の方からも指導があってな」
神界にも労基があるのか?
「一万年以上連続して労働してはならない」
とかかな?
てか今度のロク嬢の同行は休暇扱いなの?
「大東や蓬莱の料理人は優秀だと聞きます。ぜひ拝見したいです」
「だけんど、初代妖狐さが協力してくれたとして、その手順をロクが覚えられるんけ?」
「あんたより手際は良いわよ」
お、結構ロクとパーサは仲悪いのか?
「なにおー」
パーサとロクが漫画の子供の様に腕を水車の様に回してポカポカやっている。
「相変わらず仲良しねえ」
パトゥニーがニコニコしている。
「記憶装置は他のナンバーズと遜色ない。それからロクは今食材としてのバイオ肉の研究をしているので、ホムンクルスの肉体には興味があるそうだ」
なんか聞いた事がある。中国の妖怪だったか?
ああそうだ。諸星大二郎先生の漫画に出てきた。
視肉とか言う、土中にある食べても無くならない不思議な肉だ。一説では中国の霊芝と言う茸の一種と言うけど。普通に美味い肉の味がするとか。
土中に天狗のビーフジャーキーがあったら嬉しいな。
「ペンジクの人口は増え続けているので、いずれは食糧問題も考えねばならんだろう。ロクは大切な研究をしているのだ」
なるほど、そこで今回の登板か。
「え?ホムンクルス食べちゃうの?美味しいの?」
狩りに行っては野生動物と家畜の区別に苦労するステルが聞く。人間は食べちゃだめだけど、ホムンクルスはいいの?
「ホムンクルスそのものを食用として育てるのは倫理的に問題がある。あくまでもその技術を生かした、培養肉の研究をだな」
なんだ、たまたまでも休暇でもないじゃん。まあ考えてみれば、ナンバーズは自動人形だから、労働基準もないか。
「私の天職の実現には有意義な同行となります。なにとぞ旅の一行にお加えいただきたく」
依存はない。毎食凄いご馳走なら。オコも目を輝かせている。食いしんぼの社長もワクワクしている。
「それでな。当分我々はロクの食事が食べられないので、今夜別れの宴で、ロクに腕を振るって貰いたいんだが、ロクいいかな?」
「そのつもりで既に仕込みは出来ております」
ジョウザでの托鉢による各国の食材を用いた料理。
大街道のオアシスやチャガマンで食べた串焼。
ペンジクのカレー料理。
バクロンの宮廷料理。
ナイラスの魚料理。
ヤクスチランのスパイスの効いた米料理。
そしてオコが毎日整えてくれる、日本料理の影響を受けた家の家庭料理とお菓子。
俺は結構美味しいものを食べて旅をしている。
だが、この日の料理に匹敵する美味は、記録の神殿以外では食べた事がない。
ぜひ今度ロクを記録の神殿に連れて行って、一人で切り盛りしている、あのガタイのいい神官に引き合わせたいものだ。と思った。
ベースはペンジク料理なのだが、驚く程多彩で、見た目を裏切る味覚が爆発する。
カレーだと思って食べるとクリームたっぷりのパイだったり。
「シバヤンさん。ロクを旅に出して大丈夫ですか?」
「なんの、か、可愛い子には旅をさせよ。と言うではないか」
かなりやせ我慢している。
「それに毎日最高のカレー料理が食べられるのだ」
「まあ!」
サンディがしなだれ掛かる。怒ってない時のこの方は最高に色っぽい。
「明日から腕によりを掛けて新作カレーを」
「「「新作はいいから!」」」
三神が声を揃えた。
後でキャーリーに聞いた話では、トロトロに煮た小型のワニの姿煮が入っていた事があったそうだ。
「味は良かったけど…」
とキャーリーは顔をしかめていた。
しかしそれほど大事な料理人を送り出してまでの重要任務なのだ。
確かに簡単な人形や護符の様なものから人工の家畜を生み出せたら、食糧問題は一気に解決する。
ロクと言うナンバーズ。意外に重要任務を負っているのだった。




