Operation『ALTEMIS』
「それで?そのOperation:『ALTEMIS』ってのは何をしようとしてたんだ?」
自らの役割を思い出した後、やけに落ち込んでいたSculputureを落ち着かせるとA.O達は『ALTEMIS』について聞き出そうとした
Sculputure:「はい....Operation:ALTEMISは...」
正式名称『惑星全域殲滅計画』
敵の奇襲攻撃から始まった惑星全域での攻勢により最早惑星の奪還は不可能と判断した指導者達は、生き残った人間達を脱出させ戦闘機兵を始めとする無人機やA.I達により敵もろとも惑星上を更地にしようという自暴自棄の様な作戦を計画、実行した。
内容は"Libra"の様な戦略兵器級の破壊力を持つ特命機を全部で12機、別々の場所で製造し随伴護衛機として既存の戦闘機兵を敵の技術を利用し強化及び各地の基地に資材と共に分散配備、主要基地の管理は新たに”疑似人格搭載の学習型A.I”を開発、配備し新規開発・製造・作戦立案・戦力投入の全権限を与え惑星規模の大容量ネットワーク通信により思考を並列化、戦闘の教訓を素早くフィードバックすることによりいかなる戦況にも対応可能とした。
そして、人間達が全員脱出した事を確認したのなら各地に秘匿されていた特命機が一斉に起動、護衛機を伴い惑星上から敵を殲滅するまで戦闘を続け、全ての敵を制圧したのなら自ら自爆し惑星上に何も残さない
Sculputure:「....以上が大まかな作戦の流れになります」
「「「「.........」」」」
Sculputureの語った内容に一同は沈黙した
「......聞いただけだといかにも自暴自棄としか思えない内容だな、そんなに戦況が悪かったのか?」
Sculputure:「はい...完全なる奇襲攻撃だったと記録されています、有効な反撃をするには戦力が圧倒的に足りませんでした、しかし惑星の奪還は無理でも敵もろとも被害を考えない殲滅作戦なら可能と当時の防衛軍から提案があったみたいです」
Hina:「ふ~む、しかしだ今の環境を考えるととても戦略兵器が使われたとは思えない程、自然豊かではないか?あの"Libra"クラスの機体が複数運用されていたのならもっと壊滅的な被害がありそうなんだが?」
Sculputure:「私は全ての機体の設計が終わった後外部との接続が閉じられたので詳しくはわかりません」
Hina:「閉じられた?」
Sculputure:「恐らく敵にこちらの技術やプログラムのマスターコードが渡るのを恐れてだと思います。この研究所自体も新型の”次元断層フィールド”装置で外部の空間から擬似的に隔離され発見出来ない様になっていますから」
Hina:「その装置は後で詳しく聞くとして、作戦の成否まではわからないと?」
Sculputure:「実行はされたと思います。だけど今の状況を考えると何らかの不具合が起きて途中で中止されたのかもしれません」
Hina:「ふ~む」
するとエーデルがSculputureについて何かに気づいた
エーデル:「ねぇ?何で貴方はそんな悲しい顔しながら話すの?」
Sculputure:「!?」
エーデル:「本当はこんな事したくなかったんじゃないの?」
Sculuputure:「そ、そんな事は!!....ない...です」
Sculputureの返答は段々小声になりやがて
Sculputure:「.......本当は嫌だったんです....私を作った人が反対していて、計画が進むにつれてその人の顔が段々辛そうになっていくのを見るのが本当に嫌だったんです。だから私もこんな計画を進めるのは嫌だったんです」
Sculputure:「変ですよね.....計画実行の為のA.Iが否定するなんて...」
そう言うとSculputureはまた項垂れてしまった
「......そうだな、自らの存在意義を否定するのはA.Iとしておかしい」
Sculputure:「!!」
「だが、人間としては普通の反応だ。君達を作った人は優秀だったんだな、人間に近い思考回路を持つA.Iなんて」
そう言うとA.OはSculputureの前まで行くと目線を合わせ
「協力してくれSculputure。恐らく"Libra"みたいにまだ未起動の特命機がいるはずだ、全てが起動していたのならば、もっと惑星の生態系は深刻なダメージをおっているはずだ」
A.Oは手を伸ばす
「まだ手遅れではない、一緒にこんな馬鹿げた計画を止めよう」




