人がこれだけいればトラブルもあるよね
ミランダ:「何やってるんだ...」
「あっ親方」
「折角なのでつい...」
「こんな機会二度とないので」
A.O達を取り囲んでいたメンバー達にミランダはあきれながら言う
ミランダ:「はぁ~。今日からシンラを彼らの所に行かせることになった、シンラの職業を考えれば一番妥当だと私が判断した、今生の別れではないが別れの挨拶は済ませておきな」
その一言でA.Oを取り囲んでいた生産職達は今度はシンラを取り囲みA.O達は解放された
Alex:「助かった...」
「生産職の熱意がすごかった...」
ミランダ:「すまないね、あんたらみたいな未知の技術の塊なんてあたしら生産職の人間にとっちゃ喉から手が出るほど欲しい物だからね、それに最近じゃありきたりな素材しか使えなかったんで皆刺激が欲しかったんだろう」
「それは理解出来るが、君達大手なら珍しい素材なんてわりと扱うだろう?」
A.Oの言葉にミランダは首をふる
ミランダ:「最近は上位のクランが生産職を抱え込むのが多くて、うちみたいに生産オンリーや個人なんてよほど腕が良くないとやっていけなくてね、めっきり減っちまった。お抱えの生産職達は貴重な素材や珍しい素材を扱えるが個人のところに持ち込まれるなんて滅多にないからねみんなそっちに流れていっちまった」
リン:「そうだったんですね」
ミランダ:「うちみたいな生産職だけのクランもだいぶ減っちまった、自分で好き勝手やりたいやつは生産職のクランに合流するし、まだそんなに腕が無いやつはどっかのお抱えに合流するかしかなくてね、うちはまだ個人勢で持ち込んでくれるやつが多いし、上位の連中も利用するからいいけど」
ミランダから生産職の現状を聞くがA.Oはそこで1つの疑問が浮かぶ
「このゲームはアイテム作成の自由度が高いのだから、差別化が図れるはずだろう?何でそんな事になっているんだ?」
Alex:「そうだぜ、誰でもOnry oneになれるんだ、こんな極端な偏りはしないと思うぜ」
2人の疑問にミランダは少し考え込むと口を開く
ミランダ:「.....これはあくまでも噂なんだが、生産職のクランがまだ多かった時期に露骨な引き抜きや妨害があったらしい」
リン:「妨害!?」
Alex:「詳しく聞こうか」
ミランダ:「引き抜きに関しては、そのクランが集めた素材を自由に扱えるって建前で腕がいいやつを引き抜くんだ、実際は使い勝手のいい駒としか思ってないだろう、妨害に関しては色々あってね他のクランに圧をかけてその生産職を利用させないようにしたり、依頼をかけた素材と同じヤツをさらに高値で募集したり、中でも一番たちが悪いのは自分達の仲間をわざと潜り混ませてそのクランの評判を落としたり結構色々あったね」
Alex:「ヒデー奴らがいたもんだ」
リン:「運営に通報したりしないんですか?」
ミランダ:「何せ証拠がなくてね、この話もうちに合流した奴らから聞いた事だし噂の域を出ないんだ、だが実際にうちにもシンラの引き抜きを断ったら妨害があったからね、信憑性は高い」
A.Oはその話を聞くと
「これも何かの縁だ、今後は僕らも利用させてもらうとしようレインちゃん達の装備は僕らじゃ作れないからね、それにモンスター素材が過剰にあっても邪魔になるだけだし誰かに使ってもらった方がいいだろう」
リン:「賛成~!」
ミランダ:「うちは助かるがいいのか?」
「今の話だと別なところは大手クランのお抱えの可能性があるんだろう?そんな気にくわない事をしたかもしれない連中の所に持っていくよりまだ信用できる此処に持ってくる方がいい」
ミランダ:「ならこちらは断る理由がないな”今後ともご贔屓に”」
そう言うとミランダは右手をだし、A.Oも握手で答えた
シンラ:「それじゃ親方、みなさん今までありがとうございました!」
「じゃーな」
「しっかりやれよ!」
「また今度顔出せよ!」
シンラは全員から見送られA.O達と共に歩き出すが、レインだけは立ち止まりミランダに正対すると
レイン:「....1つお聞きしたいんですが、妨害をかけてきたクランは何処かわかりますか?」
ミランダ:「そうだね....可能性がたかいのは”剣神団”だな」
レイン:「!!.....そうですか、わかりました....」
レインはそう言うとA.O達の元へ走って行った
ミランダ:「?」
A.O達は門に向かって街中を歩いて行く
「そういえば何でミランダ達と一緒だと入れたんだろうな?」
シンラ:「それは多分NPCの信頼度だと思いますよ?この街にクランハウスがあり、住民への好感度が高いと必然的に信頼されますから」
Alex:「確かに得体のしれない野郎の話なんて誰も信用しねーな」
リン:「私達は得体のしれない連中じゃないですよ!」
Alex:「わかってるって!例えだ、例え」
そうしているうちに門が見えてくる
「シンラを付け狙う連中がいるんだ、門を出たら警戒してくれ」
A.Oが全員に注意を促すと後ろから聞いた事のある声で呼び止められる
「あっ!お花摘みロボットさん!!」
その声に振り向くと
「げっ!!」
不本意な噂を広めた張本人がいた




