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忘れてた事って急に思い出すよね

ミランダ:「.....嘘だろう?」


【Named】モンスターをあっさりと撃破して見せたA.O達に、ミランダ達は言葉を失った


「おーい!この辺は安全になったから、作業しても大丈夫だよ!」


ミランダ:「あ、あぁ、そうだね、いつまたモンスターが襲ってくるかわからないからね」


ミランダ達は作業を再開する


ミランダ:「....なぁ、リンっていったかい?」


リン:「はい?何ですか?」


ミランダ:「あんたらはいつもこんな非常識な事やってんのかい?」


リン:「あ~そうですね。いつもこんな感じですね、もう慣れちゃって驚かなくなりましたけど....」


ミランダ:「そうか....」


リンの何かを悟ったような表情にミランダは同情の視線を向ける




ミランダ:「よし!これで全部か、お前ら忘れもんはないか!」

「「「「「ハイッ!!」」」」」


生産職の人間達により鉱石とゴーレムの素材は瞬く間に集められたが


レイン:「多いわね....」


各人のイベントリィには入りきらず、急遽町から追加で荷車を10台程持ってきたがそれでもギリギリだった


ミランダ:「あんたらも知ってると思うが、生産職のヤツがフィールドで素材を集めるのは苦労するんだ、取れる時にとっておかないとまたすぐに無くなっちまう。それにこんなにゴーレムの素材ましてや【Named】の素材なんてここで逃したら二度と手に入らないかもしれん」


ミランダは素材の山を見ながらしみじみと話す


ミランダ:「それに、交換条件とはいえ無理を言った自覚はあるんだ、なら職人として最高の仕事で返してやるのが筋ってもんだろう?」


ミランダ:「何にせよ、ここに長居するわけにもいかん、続きは工房で話そうか」


そう言うとミランダは出発の合図をだし、荷車の車列は町に向かって動き出す。

因みに門を通る際、A.OとAlexに荷車を引かせ”荷物運搬用のゴーレムだ”とミランダが説明したらすんなり通してもらえた


「何でだよ.....」




ミランダ:「よし!素材は全部倉庫に持っていけ!シンラは自分の荷物を纏めてきな!レイン達2人は素材の取り分と、今回の礼として何か装備の要望があるんだったら言ってくれ」


工房に着くと、ミランダがテキパキと指示を出し全員が指示通りに動いてゆく


ミランダ:「ロボットの2人は工房で適当に待っていてくれ」


ミランダはそう言うと2人を連れて工房の奥に消えていった


Alex:「じゃ、お言葉に甘えて待たせてもらおうか」


「....」


Alex:「どうしたA.O?」


「...嫌な予感がする」




ミランダ:「さて、今回の取り分について話そうか」


ミランダは最初に通した部屋に2人を案内した


レイン:「そうですね。我々は【Named】とゴーレムの素材を1/4程と鉱石が少々あれば十分です」


ミランダ:「....思ったよりだいぶ少ないね?」


リン:「私達の分だけですから」


ミランダ:「そうか...」


ミランダは少し考え込むと、おもむろに2人に聞いてきた


ミランダ:「なぁ、差し支えなかったらでいいんだが教えてくれないか?」


レイン:「なんでしょうか?」


ミランダ:「あの2人は何だ?」


レインとリンはミランダの質問の意味が理解出来なかった


リン:「あの、それはどういう意味ですか?」


ミランダ:「そのまんまさ、あの2人が特殊プレイヤーなのは理解出来るが、あの身体は何だ?」


ミランダ:「これでも生産職のはしくれ、このゲームの世界の武器がどれ程のもんか理解しているつもりだ、だがあの2人を見てそれが勘違いだったのをイヤという程今日思いしらされた」


ミランダ:「はっきり言って、あの2人の戦闘力は異常だし今までの戦闘映像を見た限りまだ強くなれる可能性がある」


レイン:「彼らは自分達で武器や身体を作ってるんですよ?だからじゃないんですか?」


ミランダ:「だからこそだ、例えどんなにプレイヤーが頑張ってもここが”ゲームの世界”である以上強さの”上限”は決まっている筈だ。でないとバランスがおかしいからな」


レインとリンはミランダの指摘で改めて気づかされた


レイン:「確かに...何で私達とあんなに差が出るんだろう」


ミランダ:「これは私なりの仮説なんだが...もしあれが正常なのだとしたら、あんたらの進むシナリオの先には”彼らぐらいの戦闘力に匹敵する敵”もしくは”プレイヤーでは戦えない何か”がいるんじゃないのか?」


ミランダの指摘に2人は言葉を失う、今まで心の奥底にあって考えないようにしていたものが急浮上してきたかの様な錯覚に陥る


レイン:「.....わからないんです」


レインは胸を締め付けられるような感覚を押し留め、声を絞り出す


レイン:「私達誰もわからないんです...この先どう進めばいいのか、何をすればいいのか...A.O達はどんどん強くなっていくけど...町を一撃で破壊できる様な敵がまだいるかもしれないんです...そんなのに私達が勝てるかどうかなんて」


リン:「でも!!」


リン:「A.O君達は諦めたりしないと思います!!今までもそうでしたし、そしてこれからも!!!」


レインが抱いていた不安の胸のうちとリンのA.O達を信じる心を聞いてミランダは少し微笑んで


ミランダ:「ふっ。確かにあいつらを見てると何とかするんじゃないかと思えるね、装備の方はよく考えてから決めてくれ「親方ー準備できましたー!」ちょうどいいタイミングだ。まっこれも何かの縁だ装備に困ったらまた相談にきてくれ」


シンラの準備が終わり、4人はA.O達の待つ工房に向かうとそこには予想だにしない光景が広がっていた


「ほうほう、この鎧の隙間から推進器が出るのか?これなら噴射炎が隠せるな」

「へぇ~足の先に射出式アンカーが入っていて斜面でも滑らないんですね~」

「ロボットのお兄さ~ん、この刀の構造詳しく教えてくださ~い」

「ふ~む小型UAVと照準用レーダーで10km先まで狙撃できると、何かに応用できないかな?」

「ねぇねぇ!この光学迷彩どうやって作ったの!?」


生産職の人間達が老若男女関係なく2人に群がりその構造を少しでも理解しようと質問攻めにしていた


Alex:「おい、A.O」


Lis:『マスター?』


「スマン、こうなることを忘れていた」

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