騎士団からの依頼?何かの間違いでは?
「”護衛”とは...君達程の実力者が?」
シリウス:「当然疑問に思うだろう、順に説明するよ」
皆が近場の岩に腰掛けシリウスの話しを聞く
シリウス:「さて、本日より新フィールドが実装された事は皆知っていると思う」
茜:「あ~そうだったね。私らにはあんまり関係ないけど」
シリウス:「そこでこの地図を見てもらいたい。青龍」
青龍:「ハイ。」
「これは?」
シリウス:「僕が諜報部隊を動かしていたのは君達を探す事だけじゃないんだ、現段階判明している地図の作成も兼ねているんだ」
シリウスは新フィールド実装と同時に偵察部隊を四方八方に走らせ地図の作成に取り掛かったが、出来た地図は思いもよらぬ形となった
豊:「.....流石に冗談だろう?」
レイン:「私達がいるところは巨大な台地の上?」
青龍:「我々も最初計算違いだと思いましたが、真実です」
その地図には見知った地名が載ってはいるが丁度円を描くように崖になっており、周辺から一段高くなっていて丁度丸テーブルを思わせるような形になっていた
シリウス:「今回実装されたのは”海エリア””密林エリア””雪山エリア”そして”首都エリア”この4つになる、その内前の3つはすでに東、西、北の崖を降りたエリアだと確認されている」
豊:「今回問題なのはこの”迷いの密林”を越えた先地図の空白部分か?」
シリウス:「話が早くて助かる。僕らの予想では、迷いの森が通過出来なかったのはその先が実装されてなかった為と思ってるから今は通れるはずなんだ」
地図には南の部分だけ書き込まれておらず迷いの森が最南端であった
Alex:「おかしいぜ?こんだけ詳細な地図があるってんなら、もう最前線は結構進んでいるんだろう?どうして南は進んでないんだ?」
シリウス:「そう順調すぎるくらい進んだよ。”崖までは”」
Hina:「そこで何かにぶつかった...」
シリウス:「そう、大量の飛行モンスターにね。正直一匹一匹は対した強さではないんだが下に降りようとすると凄まじい妨害にあってね、現在進行は停止中だ」
Alex:「あんたが依頼したいのは、そいつらを倒して欲しいってか?」
シリウス:「いや、そんな些細な事で君達を煩わせたりしないよ」
そこで今まで黙っていたA.Oが確信をつく
「シリウスは南の首都エリア、そこに安全に下に降りる手段があると睨んでるんだろう?しかも何かしら大きな障害もあると?」
シリウス:「...すごいなA.O君、そこまでわかっているなんて」
豊:「どういう事だ?」
「まぁ、聞いてくれ」
A.Oは地図の空白に青龍から借りた鉛筆で線を書き込む
「通常首都って言うくらいの大都市ならこの台地のはしっこじゃ狭すぎる、それに人の往来を想定するなら交通のべんが良いところに作るだろう?森に遮られたこんな崖っぷちなんてあり得ん。ましてや海があるのに海運を考えないのはどう考えても素人だ」
Alex:「確かにこんな狭さじゃバ○カン市国以下だな。だが、障害ってのは何だ?」
「今の話しを総合して考えるに南以外は恐らく進めないかとてつもなく難易度が高い。現状プレイヤーの対空戦能力が低いから、空の魔物を落として進めって言うのは無理だ。仮に進めたとして、それこそ全プレイヤーを一個方面に総動員しなきゃ進めんだろう。しかも、弱いって事はボスクラスではない、通常のモンスターだ。残った南には飛んでいない倒せる強力なモンスターがいて、倒せたら進めるんだろう今までの運営のやり方からしてフィールドボスみたいのがな、その可能性が一番高い」
豊:「だが、雑魚を一定数倒したら出てくる可能性は?」
「何にしても対空戦能力が低いからな、一定数倒すのも一苦労だし出てくるボスも飛行タイプだろう。そうなれば現状キツイし、下に降りる手段を構築中に襲撃されるんだろう?そんな攻略する心を折るようなこと、この運営がするとは思えん」
A.Oの説明にシリウスが拍手で答える
シリウス:「素晴らしい。まさしく僕の考えと同じだよ、騎士団にスカウトしたいくらいだ!」
「だが、シリウス。それこそわからないんだ、何でこの前みたいにみんなに声をかけないんだ?全員でやれば簡単だと思うんだが?」
シリウス:「ふ~む。あ~、A.O君になら話しても大丈夫かな?」
青龍:「団長。この先は私が説明します」
言いよどむシリウスの変わりに青龍が説明する
青龍:「前に<Libra>破壊作戦で共闘した『獄炎旅団』の”雷”さんは知っていますか?」
レイン:「ハイ。No3クランのマスターです」
青龍:「今回はあの方に嵌められました」
茜:「随分キナ臭いじゃないか、どうしたんだい?」
青龍:「前の<Libra>戦の事を相当根に持たれていたらしく、『あんな隠し玉があるのなら最初から出せ』『此方の勢力を削いで自分達だけ1人勝ちするつもりか?』『あのロボットを使えるのなら今回南は騎士団単独でいいだろう』と、このような事をクランマスターが集まる会議で皆の前で言われてしまい。今回の攻略は我々単独で行わなければならないのです」
シリウス:「もちろん、”アンサー”君は庇ってくれたんだけど、どうやら用意周到に根回ししていたらしく、あそこにいた全クランみんな”雷”に同意していたよ」
レイン:「ヒドイ!そんなの逆恨みじゃないですか!!」
茜:「だったら単独で攻略しちまえばいいなじゃないかい?それくらいの実力はあるんだろう?」
青龍:「通常であればそうです...これは騎士団の一部でしか知らない極秘事項なんですが、迷いの森を突破した斥候が1人だけいるんです。」
Alex:「ほぉ、中々骨のある奴じゃないか」
実はこの斥候<Libra>の間近に潜み実況していた斥候なのである
青龍:「その斥候が言うには夥しい数のモンスターの卵と側で卵を守るように”ドラゴン”がいたと」
リン:「ド、ドラゴン!?」
Hina:「フムっ状況から考えるにプレイヤーが進行したら一斉に孵化するんだろうね」
シリウス:「しかも、現在プレイヤーも相当なレベルにあるからフィールドボスも相当な強さのはず、もし万が一我々が負ければ...」
豊:「そいつらがこっちに攻めてくると?」
青龍:「前の新フィールドの時も、フィールドボスとの戦闘中”ミッドリール”に対して大規模なレイド戦が発生しました、今回も起こる可能性があります」
シリウス:「しかも今回はほぼ全てのプレイヤーが遠くに出てるから恐らく間に合わない。どうしても負ける訳にはいかないんだ」
シリウスの確固たる決意を皆が黙ってきいていたが
「はぁ~。シリウス?今回は僕がある意味原因なんだから、それをネタにしようとは思わなかったのかい?」
シリウス:「そんな卑怯な手は使わないさ。君達が普通の攻略をしていないのは重々承知、こっちの無理を通して君達の攻略を止めて関係が悪くなるのはイヤだからね、こうして団長である僕自身がお願いしに来たというわけさ。無論君達とは対等な立場にあると思っているからね」
「君はもう少し腹黒くてもいいと思うよ。そこまで言われて断る程僕は落ちぶれてはいないからね」
レイン:「私も賛成です。流石に今回の”獄炎旅団”のやり方は卑怯です」
リン:「私も賛成~」
豊:「そのドラゴンってやらに興味がある。俺も行くよ」
茜:「人を嵌めるなんてやり方気に入らないね。私も行くよ」
Alex:「ドラゴンってのはでっかい蜥蜴だろう?俺が一撃で仕留めてやるよ」
Hina:「私も賛成だが、1つ気になるのだが...」
シリウス:「ん?なんだい?」
Hina:「報酬は?まさか無償で手伝うなんて、ねぇ?」
シリウス:「勿論だとも!君達が欲しているかわからんが、今まで騎士団が調査した全ての遺跡の資料とそれを記した地図を持ってきた!」
シリウスが地図を広げるとそこには現在判明しているエリア、その全てで発見された戦闘機兵関連の施設とおぼしき遺跡が書かれていた
「イヤイヤイヤ、お前これは流石に...」
シリウス:「安心してくれ!これは前払い報酬だと思ってくれたまえ!」
「ちっゲーよ!!貰いすぎだわ!!こんな重要情報」
Hina:「これ以上となると一体本命はなんだい?」
シリウス:「それは我々が持っていてもしょうがないからね、本命はユニークジョブ『機械技工士』のプレイヤーの情報さ!」




