その者、金色の野に...爆風を吹かす
A.Oが自分の思った事を皆に話す
「僕は最初、このゲームは未知なる惑星を開拓するゲームだと思っていたんだ。だが、始めてみればすでに誰かが過去にこの星に今より高度な文明を築き上げ、そして何らかの原因で滅んだ...その原因が今のモンスターにあるのだとしても、奴等は元々この惑星にはいなくて意図的にあるいは偶発的に発生したのが本当だとしたら...NPC達は惑星の過去を知らない、伝承くらい残ってそうなのに...いくらなんでも、ちょっとおかしくないか?」
豊:「俺は始めたばっかりだから、何とも言えんが。整理すると変だな」
茜:「誰か一人位は気づいてるんじゃね?」
レイン:「いえ、考察クランが様々な考察を出していますが、全部の説は”モンスターは最初からこの惑星にいて、古代文明はモンスターとの戦いで滅んだ”がベースとなっているので。それに、ここまでこのゲームのストーリーの根幹に触れているのは私達だけだと思います」
茜:「そうなの?てっきり誰かは私達と同じくらいまで行き着いてると思ったんだけど?」
豊:「となると。『SOM』でたまにあった生物兵器の暴走ってのが有力説かな?」
「ここから逃げた責任者みたいに、事実を隠蔽したくて隠した」
リン:「悪い奴等がバレたくなくて、隠したってこと?」
「簡単に言えばそうなるね」
レイン:「....ハァッ。それが事実ならろくでもないわね、自分達で原因作って自滅してるんだもの...」
A.O達は一旦過去起きた事は、『過去のNPC達が生物兵器を暴走させてしまい文明はほとんどが壊滅、この事実を後世に残したくなくカバーストーリーで事実を隠蔽』説ということにして考察を終了、今後も過去の施設を発見したならば、記録を探すという事でこの日は解散となった。
翌日。A.O達は『クリソコラ・ガーデン』の先にある『ゴールドステップ』という金色の植物が地面を覆う草原地帯を進んでいた
レイン:「次の仲間はこの辺にいるの?」
「あぁ、スタート地点が2人とも一緒だったらしいんだけど、待ちきれないから先に外で性能テストやってるらしい」
リン:「フ~ン。何かA.O君みたいだね」
豊:「そんな事より...」
「ん?」
豊:「このプレイヤーの数はなんなんだ?」
現在A.O達は街道を進んでいるが、同じ方向を目指して進行するプレイヤーがかなりの数いるのである
「あぁ、今日からこの先の新フィールド実装だからね、今は一緒でも途中べつになるよ」
豊:「そうか...正直こう、全員に見られると恥ずかしいな」
現在A.O達は街道を進んでいるが、A.Oは低空飛行・茜は爆走・豊はホバー移動でプレイヤー達より遥かに早い速度で移動しているので注目を集めていた
Lis:『マスター。間もなく指定座標です』
「わかった。ここら辺らしいぞ」
A.O達は街道からそれて停止する
リン:「誰もいないね~」
茜:「ここで待つの”Hina”だろ?どっかで遊んでいるじゃねーの?」
豊:「まぁ、気長に待とうぜ?」
豊の言葉に全員が気を緩めそうになったが、プレイヤー達の悲鳴により一気に緊張が高まる
「逃げろーー!!」
「ゴールドバイソンだーー!!」
茜:「なんだいあれ?」
「金色の牛?」
全員が悲鳴の方を見ると金色の牛の大群が迫ってきていた、この体長3m近くなる”ゴールデンバイソン”はこの周辺の植物を食べているため体が金色になるだけでなく、金属のような固さを持ち群れで行動するモンスターだが、草食であるにも関わらず気性が非常に荒く出会った瞬間群れで追い回されるといった、非常に厄介なモンスターであった
レイン:「あのモンスターあんな見た目だけどすごく早いのよ!しかも今まで見たことないくらいの群れよ!!」
「仕方ない!他のプレイヤーと迎撃『警告。高速飛行物体急速接近』なんだと!?」
Lis:『高速飛行物体。3時方向より急速接近中』
Lisからの報告に全員が正面の『ゴールデンバイソン』から右の空を見ると、確かに小さな何かが接近していた
豊:「おい。あれってまさか?」
Lis:『警報。飛行物体より対地照準レーダの照射を確認。合わせて飛行物体対地緩降下爆撃軌道に入りました』
茜:「マズッ!!!」
「全員!!伏せろーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
周辺にいたプレイヤーも悲鳴にも似たA.Oの声に一斉に伏せた瞬間
Bom!!Bom!!Bom!!Bom!!Bom!!Bom!!
Gaaaaaaaaa!!
Bagan!Bagan!Bagan!Bagan!Bagan!
連続した爆発音や雷鳴のような機関砲の発射音、何か金属を強く叩いた様な音が嵐のように過ぎ去り、辺りが静かになって顔をあげると『ゴールデンバイソン』が一匹残らず全滅していた
レイン:「な、何これ?」
茜:「こんなことできる奴は一人しかいない....」
「いや~、大量、大量。さすが私の”δ”ゲームが違えどその性能は最高だ」
ゆっくりとした喋り声と共に上空から山吹色の機体が降りてくる
茜:「”Hina”!!あんた私達事吹き飛ばすつもり!?」
Hina:「何を言っている?私の設計した”δ”がそんな間抜けなことするわけがないだろう?」
この山吹色の機体こそ探していた3人目の仲間であった




