変人達と最強と
レイン:「それで...これからどうするの『お花摘みロボットさん』?プフッ!!」
「その名前止めて欲しいんだけど....」
あれから1週間ただひたすら夜間ロボット捜索に来ていたプレイヤー達を辻斬りがごとく撃破していったが『エーデル』という少女を見逃してから『一緒に花を摘まないと殺しに来るロボット』、という訳のわからない噂がたち始め、当初の目的であった<Vulpecula>に被害を出させないという目的は達成されたものの、今度は一緒に『草花を探してくれるロボット』を探す生産職が大量に出現するという珍事に発展し、A.Oも<Vulpecula>を破壊しに来ている訳ではないので撃破する訳にはいかず、皆が求めている草木は高い魔力や効果を持つ希少素材ばかりで、探査能力を最大限発揮すれば楽に発見出来き、負の連鎖のごとく噂が広まってしまった、この時ついたあだ名が『お花摘みロボットさん』これはあの後何度かあった『エーデル』に名付けられてしまい、それが広まった結果今ではすっかり定着してしまった。
これ程までにプレイヤーが素材を求めてるのは、何も草木ばかりではなく素材全体が現在不足気味であり、原因は近々予定されている新フィールド実装に備えて、大手クランが素材の買い占めやアイテムの大量生産及び備蓄をし、合わせて新規プレイヤーが増えてしまった事による消費量の増大が原因であった、これに一番影響を受けたのが個人勢や小規模クランだったので、草原に生産職のプレイヤー達がやって来るのは必然であった。
今日3人が集まったのは、状況報告と今後の方針を話合う為だがレインは『お花摘みロボット』がツボに入ってしまい、現在落ち着くまで待っているのであった
レイン:「くっくっっ...ハァ~。ごめんなさい、あまりにも貴方の見た目とのギャップがありすぎて」
「そんなに笑わないで欲しいんだが...2人にちょっと聞いてもらいたい事があるんだ」
リン:「何?お花屋さんでも始めるの?」
「いや、違うよ!。<Vulpecula>の行動パターンが変わって、昼間でも移動を始めたんだ...」
「「!!」」
偵察型である<Vulpecura>はその小型軽量な身体を生かし敵勢力の奥深くへと侵入、偵察することが可能な機体で、昼間は光学迷彩を使用し草地や林の中に潜み遠距離から搭載した光学式望遠カメラで、夜間は素早く移動し目標の近距離から偵察する事を主眼に設計されている。武装は短機関銃とナイフのみで戦闘は極力避け、やむおえない場合だけ戦闘をするだけでなので、撃破された機体は予想外の範囲攻撃に運悪く巻き込まれただけだった。
その為今まで昼間は積極的に動かないと思われていたが、昼間も移動している事に『隼』で<Libra>捜索中だったA.Oが偶然発見したのであった
レイン:「どうして急に行動パターンを変えたのかしら?」
「恐らくなんだけど...夜間での偵察結果に変化がなくなったから、もっと積極的に偵察する方針に切り替えたか、さらに偵察範囲を広げたかどちらかだと思う。幸い主要街道近くのやつは昼間動いてないから、発見されないだろうけど、他のやつは発見される可能性が上がると思う」
リン:「私達はこれからどうすれば?」
「2人は情報収集と草原付近を適当に廻ってほしい。仮に遭遇したとしても積極的に攻撃しなければ、敵対行動とみられないから大丈夫、あっちが先に逃げると思うからその時は追撃しないで。僕は<Libra>や他の施設の捜索と他のプレイヤーが<Vulpecura>と戦っていたら介入するよ」
レイン:「わかったわ。あと、レアな素材見つけたら採取してきてね。今いいお金になるから、よろしね『お花摘みロボット』さん」
「.....善処はする」
A.Oは2人と別れ『月光』で草原を高速で走っていた、途中魔力反応が高いレアな草木を採取しつつ。
(う~ん...本当草木しか集めてないぞ、これなら『お花摘みロボット』と言われても否定出来ない)
根が真面目なA.Oはレインからの頼みを真面目にこなしつつ捜索を続けていた
「ここは街道が近いからもうちょっと北側に範囲を広げるか?...おっと!」
街道を走って進んでくる集団を感知しA.Oは光学迷彩を起動し草むらに隠れる、やがて現れた集団は
「ムッほーーー!!今日こそは、あの山を崩して見せますぞーー!!」
「隊長殿ー!今日は拙者が先陣をきらせてもらいますぞーーーー!!」
「なぬー!!貴様先日も1番だったではござらぬかー!!」
「あの機械を売った金で大量のスクロールが手に入ったで、ございますからなデュフフフ腕がなりますぞ!!!」
「お主のなまくら杖では雑魚モンスターでも倒せるかあやしい!!草っ!!!」
「オワコンで!!草っ!!!!」
「な、何だあの連中?...」
A.Oの目の前を通っていった連中こそ『大規模魔法大好き破壊集団』こと『ソー・セージ』でありフィールドにある目立つ物は悉く魔法の実験と称してプレイヤーがいても破壊しようとする迷惑集団であるが、その実力は確かなもので大規模レイド戦などでは、ダメージ要因として重要視されていたりする。
因みに偵察中だった<Vulpecura>を破壊したのも彼らで、一連の騒動の発端であるがA.Oは知るよしもなかった。
「あんなのに見つけられたら面倒な事になるからな、さっさと場所を移すか...あれ?」
今度は自分目掛けて真っ直ぐに進んでくる3つの影を発見する、その影は近付くに連れて輪郭が露になる。先頭を進む奴は白い鎧を身に付けた金髪の男、後からくるのは黒髪を短髪にした大男と赤髪をポニーテールにした妖精種のエルフ?の女が走って来ていて、3人とも似たようなデザインの鎧を身に付けていた。
そして、3人はA.Oの目の前まで来ると金髪の男が開口一番に
「やっと見つけたよ!!『お花摘みロボット』君!!」
「あっ違います、人違い、いや、ロボ違いです」
瞬時にA.Oはめんどくさい雰囲気を察して否定する
「ははっ照れなくても大丈夫さ!君が草原で一緒に花を探してくれるロボットなのは調べはついてるんだよ!!」
(コイツ!人の話を聞かないタイプか?)「ハァ...それでご用件は?何をお探しで?」
「話が早くて助かるよ!僕の名前は『シリウス』!『バーテックス騎士団』の団長を勤めている!僕は君に真剣勝負を挑みたい!!!」
全プレイヤーの中で1番の実力者がA.Oの目の前に現れた、対するA.Oは...
「お断りします。」




