初邂逅『Named』エネミー
あれからしばらくしてA.Oは補給と兵装換装の為1回基地に戻り戦闘を続け合計で7つの群を壊滅させていた
「そろそろフィールドボスと遭遇してもいい頃なんだけど、全然会わないな...」
心なしか表示される敵影が少なくなったレーダー画面を見ながらA.Oは呟く、ここのフィールドボスである『ゲイル・ウルフ』は『ステップ・ウルフ』の群のボスであり一定数『ステップ・ウルフ』を撃破すると出現するが、一向に出現する気配がないのである
「どうするかなぁ...残弾はまだ余裕あるし、もうチョッと粘って....??」
レーダーを見ながら考え込んでいたが一瞬レーダーの最大索敵範囲のギリギリに何かが写った気がした
「何だ?今何かが?.....!!」
『それ』は今までのモンスターと比べ物にならない速度で真っ直ぐ此方に向かってきた。
「Break!Break!Break!」
とっさにA.Oは予想進路上にグレネードを3連射、同時に発煙弾を発射しながら後退し相手の直線から逃れる様に回避運動を始める。
その直後煙の中から白い大型の狼が先ほどまでいた位置に飛びかかるのが見えた
「何だコイツは?聞いてたフィールドボスとは全然違うぞ??」
A.Oはこの時知らなかったがある一定の条件を満たした時『Named』と呼ばれる二つ名付きのレアエネミーが出現するのである、この時出現した白い狼こそ『【覚】:インサイト・ウルフ』と呼ばれる個体であるがA.Oを驚かせたのは別な事であった
「進路上にグレネードを撃ち込んだのに全くの無傷だと?どんな回避したんだ?」
『インサイト・ウルフ』は全身を屈め飛びかかる姿勢に移る、それを確認したA.Oは戦闘態勢に入る
「なら、戦いながら確かめてやる!Engage!!」
狼がA.O目掛けて猛然とダッシュするA.Oは目標に対して円運動をしながらSMG-4短機関銃を構える
(速い!!だが...)「くらえ!!」
「!!」
だが、発射しようとした時あり得ない事を目撃する、何と構えた瞬間驚異的な跳躍力で此方に飛びかかってきたのである。A.Oは咄嗟に肩の緊急回避ブースターで体を捻って飛び掛かりを回避し距離をとる
(気のせいか?コイツ攻撃の前に回避したぞ?)
不審に思うA.Oを他所に狼はさらに飛びかかろうと此方に向かってくる
(確かめてみるか...)
A.Oは左手のASG-2:散弾銃を構え発射する、すると狼はまるで攻撃が来るのがわかってる様に発射する直前で横にとびまるで此方の考えがわかってる様に散弾を全弾回避した
「何だコイツ!?こっちの攻撃が全部わかっているのか!?」
相手の攻撃を回避しつつ距離を取りながらA.Oは相手の倒しかたを考える
(こっちの攻撃は発射前に回避された?...こっちが武器を向けたら回避していたし...銃口の向きで判断している?だが、それだと散弾を回避した理由にならない...まさかコイツは此方の攻撃意思に反応している?)
「だったらこれならどうだ!!」
A.OはSMG-4短機関銃を撃ち牽制しながら左腕に装備したG/L-5擲弾発射機にある弾丸を装填し狼の周辺へ5連射する。発射された弾丸は目標の目前で炸裂し放射状に網を広げる。
「攻撃意思のない捕獲用の『網』だ!!これなら...!!!」
何と狼は網の僅かな隙間を潜って此方に飛び掛かってきたのである
「しまった!!」
A.Oはとっさに両手で防御する
【WARNING】
Right Wepon:SNG-4 destroyed
Left wepon:G/L-5,ASG-2 destroyed
「くそ!!」
運良く腕自体の損傷は免れたが兵装のほとんどを失ってしまった。狼は止めを刺そうかと此方を伺う様にゆっくり周りを周りだしA.OはDK-11:小型投擲短刀を取り出し構える
(コイツは本当に何なんだ!?頭の中が見えるとでも!?いや、そんなのあり得ない!いくら何でもそれだと無理ゲーになっちまう。)
(考えろこれまでのコイツの行動を、考えが読めるなら此方の回避先もわかるはず...何で攻撃方向はわかって回避先がわからない?そういえば煙幕を抜けた瞬間一瞬だが隙があったな...此方を見失ったから?あるいは見えなかったから?...そうか!もしかしてコイツは!!)
狼が飛びかかろうと身を屈めた瞬間A.Oは基地に補給しに言った時両足に搭載したWDU-5:貫徹噴進弾を真上に発射し同時に煙幕を展開した。
狼は一瞬警戒したが向かって来ないと解り同じ徹は踏まないと煙幕が晴れるのをまっていた。そして煙幕が薄くなり同じ場所に立っていた見慣れない敵に勝利を確信し止めを刺そうと駆け出し...
「Gaaaaaaaaaaaa!!」
大きな悲鳴を上げてその場に止まってしまった
「お前は、別に考えが読める訳じゃない...観察力と直感力がすごいだけのただの狼だ!!」
そう、この『インサイト・ウルフ』は行動の先読みではなく相手の僅かな動きと直感ですべての攻撃を回避していたのである。A.Oはその可能性にかけて煙幕で相手の視界を遮りありったけのHG-6:特殊ガス手榴弾を感知式でばらまいたのである。
しかし毒と麻痺で動けなくなった『インサイト・ウルフ』はそれでも『Named』であり毒だけでは体力を削りきれず麻痺も徐々に切れこのままだと動きだしそうである
「もちろん、これだけで仕止められるとは思ってない...一時的に止まればそれでい...」
「目視外からの攻撃ならよけられないだろ?」
Gyaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!
先程真上に発射したWDU-5:貫徹噴進弾が推進剤を使いきり重力に従い落下、『インサイト・ウルフ』の身体を20本の杭が貫き絶命、光のポリゴンになって消えていく
「伊達に『SOM』でトッププレイヤーだったわけじゃないんだ...次は地雷対策でもしてこい。」




