表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/117

第九十二話「ジョーカー」

あ、こんばんは、作者です。


今書き上がりました(苦笑)

更新出来ないかと思った(汗)


では本編いきましょう!

ビリビリとした視線を感じる。

さっきから一時も視線を外さない。

そう、視線の主は目の前の蛇野郎からだ。

スネーク!

だが、リザードマン程の圧力は感じない。

そこはそれ、そうは言っても人間だな。


スネークは片足をやや前に出し、顎を特徴的に上げて、挑発するように立っていた。

いわゆるジョ○ョ立ちというやつだな。

舐めた態度をとりやがって。


睨み合っていると、本部席に座っている係員より、アナウンスが鳴り響いた。

マイクみたいな魔道具で話をしている。

実況兼、進行係なんだろうな。


「おまたせしました。それでは第二試合です。後がつかえているのでサクサクいきましょう!では、試合に臨む選手の紹介です!まずは、蛇弾男こと、スネーク選手!所属チームは、ヒドラ!変幻自在の銃弾を扱う男!性格も狡猾だぞー!」


ワーっと歓声が起きた。

ブーっと一部からはブーイングが聞こえた。

スネークは手を上げて応えていた。

やっぱり蛇系のチーム名なんだな。

にしても、蛇弾って何だろう?


「続きまして、ジョーカー選手!何と、、、データーが何もありません!経歴不明!無名の新人ですが、聞いて驚くなかれ、所属チームはなんと!ロイヤル・ストレート・フラッシュです!どうやら、あの強豪チームの新メンバーのようです!吉と出るか、凶と出るか、まさにジョーカーだー!」


ドドドドドと歓声が起きた。

さっきより声援が大きいな。

うちのチームは有名らしい。

前方にいるスネークの顔色が変わった。

やや、怯えの混じった表情だ。


「お前、ロイヤル・ストレート・フラッシュか?ハッタリかましてんじゃねーだろうな?」


「ハッタリじゃねーわ!見ろ!あそこにワイアル達がいるだろう?」


俺は観客席のワイアル達を指差して、手を振った。ワイアル達はウェーブで応えてくれた。

レイナが投げキスをしてくれていた。

うへへ。


「チッ!あの面白体型と顔、確かにワイアルだな。だからと言ってポッと出の新人に負ける訳にはいかねーよ!覚悟しやがれ!」


「せいぜい吠えてろ!」


面白体型と顔には同感だがな。

俺に喧嘩を売った事を後悔させてやるぜー!


レフリーが闘技場に上がって来て、試合の説明をしていたが、残念ながら俺もスネークもほとんど聞いていなかった。

もはや相手を倒す事しか頭に無かった。


「はい、じゃあクリーンな戦いを誓って、お互いに握手」


レフリーが試合前の握手を促した。


スネークはニヤリと笑って左手を差し出した。

挑発だ。

こういう場面をテレビで見たことあるぞ。

確か、お前とは握手しないよという意思表示だった。

上等じゃねーか。

少し間を置いて俺は逆に右手を差し出した。

裏をかいてやれ!

スネークはやや驚いた表情をしたものの、少しの逡巡の後、今度は右手を差し出した。

二人の手が合わさる瞬間、俺はサッと右手を上げた。

スネークの手は空振りした。

ニヤリと笑ってやった。

俺はすかさず、上げたままの手をヒラヒラと動かして、スネークにシッシッとやる。

スネークが地団太踏んで悔しがった。

会場が湧く!

挑発合戦は俺の勝ち!


それを確認しつつ、レフリーがはけた。


風がピタリと止んだ。


さて、どうしようかな。

ムカつくから圧倒的な力で潰してやろうかね。


風を使うのは面倒だし、ゲイルは観客達に刺激が強すぎるし、、、。

この銃は目立つから、あまり使いたくないし、、、。


うーん!

あ、そうだ。


モルピー!

モルピー!

返事しなさい!


《モルピーって!?お呼びでしょうかオズタソ様》


モルペウスから返答が返って来た。

多少厨臭いのはほっとこう。


レイナだったらモルピーと呼びそうだからな。

何となく呼んでみたんだよ。

モルピー!出番だ!


《はい?出番?》


貴様は今の所、俺の召喚獣の中で最強だからな!

ここはスネークをグチャングチャンにしてやろうと思ってな。

という訳で、お前を召喚する事にした。

出てこい!


《無茶言わないでください。それに、召喚獣って!一応神なんですが私!》


下僕から格上してやったんだ。

グダグダ言わずに出てこい!

下僕に戻りたいのか?

あ、そうそう、こないだの子供の容姿とか、ゲーゼの初期みたいな訳の分からない姿で出てくるなよ?

大問題になりかねないからな!

一応、この世界でも知られている、それらしいモンスターとして出てこい!

ちなみにドラゴンとかドギツイのは無しな!


《相変わらずなんと神使いの荒い!分かりました!いいでしょう!どうせ暇だったので丁度いいです》


よし、トッドっぽくやるからな!

勝手にエフェクトつけて登場しろよ!

大会委員に、召喚したんだと分かるようにして出て来なさい!


《了解しました。何がいいかなー!》


モルペウスは最初の反応とは裏腹にワクワクしているようだ。

まあ、元来イタズラ好きの神だからな。

こういうのは嫌いじゃないだろうよ。


よし!来い!


俺は、トッドがよく見せる、召喚の術式、あー納得!をやった。


「おおーっと、ジョーカー選手、召喚獣を出すようです。これは見物だー」


アナウンスがまくし立てていた。

あ、召喚術をやるって思ってくれたみたいだ。

この反応だと、やはり召喚獣を使ってもいいみたいだな。

良かった。


やがて、俺の前に黒い光が現れた。

モヤモヤしたオーラは次第に縦長に丸くなった。

俺と同じ位の大きさだった。

円形になった光の中からニュッと手が出てきて、光の縁をつかんだ。

そして現れたのは、、、。


???


ピエロ?

ピエロが光の中から顔だけ覗かせて、キョロキョロと辺りをうかがっていた。

一旦顔が引っ込んだ。

そして、ピョンと光の中から全身が登場した。


どう見てもピエロだった。

容姿はピエロそのものだ。

顔にはピエロを模した白い面を付けていた。

目にダイヤのようなラインが描かれている。

無表情だが、泣き笑いの顔だった。

大きな帽子、トンガリの先にポンポンが付いていて、ダラリと垂れ下がっていた。

そしてダブダブの服。

所々にポンポンの付いた、白黒のグラデーションで統一された服装だ。

死神が持つようなデッカイ鎌を肩に担いでいる。

ピエロは額に手をかざし、わざとらしく周りを見渡していた。


誰だこれ?


「おおーっと!ジェスターです。ジェスターを召喚しました。それも最上位種のナイトメアだー!私、実物を初めて見ました!流石ジョーカー選手、召喚獣も名前にちなんだモノでしたー!」


ジェスターって何よ?

あー、いるのね、こういうモンスターが。

ついでに言うと、その種族の中でも、とっておきのヤツで出てきたらしい。

張り切り過ぎじゃね?


モルペウス?はツカツカと闘技場の中央に歩いて行った。

身の危険を感じたのか、スネークが身構えたが、モルペウス?は彼には目もくれなかった。

やがて、中央に到着すると、正面の観客席に向き直り、おどけたように仰々しくお辞儀をした。


観客席からはどよめきと拍手が沸き起こった。


モルペウス?はクルクル回りながら拍手に応えつつ、やがて人差し指を口にあて、シーっとやった。

水をうったように静まり返ったコロッセオ。

なんだ?どーするつもりだ?

モルペウス?は、自分の口を手で塞いで、ウフフーイイコト思いついた!みたいな演技?をしていた。


すると、モルペウス?の周りだけが、まるで照明が落ちたように、やや暗くなった。


え?


モルペウス?は棒立ちになり、片手の人差し指を高く掲げた。

突然、彼の頭上に巨大なミラーボールが出現した。


はあ?


同時に、どこからかは分からないがスポットライトが彼に交差して当たった。

観客席がザワザワとなった。


何してんねん!


モルペウス?はそのままの体勢で人差し指をクルクルと回した。

どこからとも無く、ダンスミュージックが聞こえて来た。

昔のディスコ、まさにダンスフィーバーを彷彿とさせるようなテーマ曲だった。

音楽に合わせるように、ミラーボールが回転し出した。

カラフルなカクテルライトが彼の頭上や周りの地面に降り注いでいた。

モルペウス?は、パンパンとリズムに合わせて拍手をし、観客達にも手拍子を促していた。

やがて、乗せられた観客達が拍手を始める。


パンパン!パンパン!


音楽と手拍子が合わさった。


モルペウスは音楽に合わせて踊り始めた。

鎌を回したり、ステップを踏んだりして、飛び跳ねるようにノリノリで踊っていた。


手拍子が一層力を増した。


観客達が音楽に合わせて肩を揺らしている。

コロッセオはまるでディスコみたいだった。


音楽が最高潮に達した、モルペウス?は、足を開いて片方に体重をかけるようにして立ち、高々と片手の人差し指を立てた。

フィーバーポーズだ。

古っ!


その瞬間、ドーンと音が鳴って、色とりどりの紙吹雪が舞い降りた。


観客達はスタンディングオベーションだった。


何だこの茶番!


観客席からはおひねりが飛んで来た。

モルペウス?は腕を前で合わせて手もみをしたり、派手に投げキスをしたり、お尻をフリフリしたりして、観客の賞賛に応えていた。


流石にイライラして来た。これから試合なんだけど?


えっと、、、。


おーい!


おーい!


おい!?


こらー!モルペーウス!!


モルペウス?の動きがピタッと止まった。

アセアセと物凄いスピードでおひねりを拾い集め、俺の所へ走って戻って来て、直立不動になった。


モルペウス?だよな?


《は、はい。大変申し訳ありません。久しぶりに現世に来ましたので、ほんの挨拶のつもりが、ついついハメを外し過ぎてしまいました》


モルペウスは頭を掻いてペコペコ頭を下げていた。


悪ふざけもたいがいにしろ!

えっと、ジェスターって呼ばれたか?

この世界に現存するモンスターなんだな?


《は、はい。私、ご存知の様に夢を司る神ですので、何か夢に関したモンスターをと思いまして、考えたあげく、殿下がジョーカーという名前で登録なさっていたので、これにしました》


どういうモンスターなの?


《はい。人に夢を見させたり、人の夢を奪うモンスターです。もちろん悪夢も含まれますが》


人型なんだ。


《ええ、元はただの道化師だったのですが、仮面の魔力に取り込まれて、魔物化してしまった者として知られています》


ナイトメアって?


《あ、はい。このジェスターには、ダークピエロから始まり、ダーククラウン、トリックスター、などなど上位種へと上ってまいります。最高ランクに、今私が変身しているナイトメアと、それに対をなす光系列のハーメルンという種類がおりまして、私はどう考えても闇のほうかと思い、ナイトメアとして出てまいりました》


な、なるほど!

みんなびっくりしてたけど、強いの?


《はい!ゲイルのデュラハンなどと肩を並べるモンスターです》


そ、そうか。

まあ、お似合いだな。


《ありがとうございます!あー、久しぶりの現世、楽しーい》


モルペウスは嬉しそうにクルクルと回っていた。

やれやれ(苦笑)


「さ、さて、アピールタイムは終了したのでしょうか?予選でおひねりが舞うとか前代未聞です。それにしても今の踊りは何だったんでしょうか?もはや凡人の私には理解不能であります」


本部席のアナウンサーが興奮しながら唾を飛ばしてマイクに叫んでいた。


さ、さて、やたら前置きが長くなったが、戦うぞ!


《了解しました。全て私にお任せ下さい。あの男に身の毛もよだつような悪夢を見させてご覧に入れましょう》


わ、分かった。


モルペウスは鎌を回すと、スネークに向けた。

スネークが怯えた顔で、モルペウスを見た。

モルペウスはスネークを見ながら、やや顎を突き出し、片方の手の親指で自分の喉を掻き切る仕草をして、やがてその親指を下に向けた。

スネークがやや後ずさりをした。


ゴートゥーヘルって言いたい訳ね(苦笑)


その格好でやられると、ゲイルとは違う意味でホラーだな。


それが合図になった。


「では!試合開始!」


読んで下さいまして、誠にありがとうございました。


オズもよりによって神様とか、とんでもない召喚獣を呼んでしまったもんで。


モルペウスの悪ふざけのせいで話が前に進みません。


作者にとってのジョーカーですね。

悪夢だー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ