表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/117

第八十四話「バンドやろうぜ!雰囲気的に!」

こんばんは、作者です。


タイトルに深い意味はありません。


雰囲気でつけました。

夕方になる前にガンナー協会に行ってみる事にした。仕事の仕方とか聞きたいし。

善は急げだからね。

協会はアメリアのギルドと同じ建物にあるらしい。

併設されていると、色々便利なんだそうだ。


地図上だと、保安局の近くにあった。

ちょっと酔っ払っていたから、タクシー馬車を拾った。

馬車に揺られて惰眠をむさぼった。

ひとときの後、馬車はギルドに着いたようだ。

ギルドは昔ながらの建物だった。

赤茶けたレンガで作られている。

なんかほっとするな。

馬車の運転手が話しかけて来た。


「シックな外観でしょ?古めかしい造りだけど、建て替えられたばかりなんでさぁ、このレンガがわざわざランド王国から取り寄せたんで」


なるほど、落ち着く訳が分かった。

レイナも懐かしそうに目を細めていた。

旅から旅で、テッサにいた時間がこれまでで一番長いとは彼女の談だった。


ギルドの中に入った。

テッサより人が少ない。

二階がガンナー協会みたいだ。

階段を上った。

そこには沢山の人がいた。

お国柄かな、ガンナー協会のほうが賑わっているんだな。

ギルドと兼用になっている依頼の掲示板もあった。


後は仲間募集の掲示板とかも。


「クラシック系のスタイルでやっています。早撃ちが得意な人求む」


「うちらガールズチームです!男子お断り!女の子来てー!」


「曲撃ち中心に活動中。マッチ棒倒せる人を探しています」


などなど、色んな勧誘文句が書かれていた。

バンド募集みたいだな(苦笑)


「入る?」


レイナが目をらんらんと輝かせていた。


「何でやねん!アーク達がいるだろう」


「そ、そうだけどー、あ、当方イケメンだってー!」


ちょ!

自分でイケメンって言ってんのにロクなのいないぞ。

初期のルースとか、、ジョニーとか、、。


「君達、仲間を探しているのかい?」


声をかけられて振り向くと、綺麗なお姉さんと、小さいが、がたいが良く顔がやたらデカい紳士がいた。

お姉さんのほうは艶っぽい姉御系だ。

紫色の髪が美しい。

紳士のほうは、栗みたいな名前の某大統領か、トラブルが複数形になったような名前の某俳優を、ギュッとデフォルメした風刺画みたいな男だった。


「え?え?い、いやそういうんじゃないけど」


「そうかい!あたしらも最近一人抜けちゃってねえ、今から募集の紙を貼るのさ」


お姉さんが掲示板に紙を貼り付けた。


「ロイヤル・ストレート・フラッシュ!メンバー募集!素人お断り!」


ロイヤル・ストレート・フラッシュ!?

ジャックのところじゃないかー!


「ジャックの仲間?」


「おや、ジャックを知ってるのかい?そうさ。あたしはシェリー。通称クイーンさ」


「私はワイアル。通称エースだ」


「トランプみたいだね。俺はモズ」


「あたしレイナ!」


「どこでジャックに会ったんだい?」


「さっき試験会場で」


それを聞くと、露骨にシェリーは興味を失ったようだった。

まあ、素人だからね。


「そ、そうかい。確か今日は試験官をやるって言ってたからねえ」


「君達は合格したのかな?」


ワイアルが聞いてきた。


「ああ、レイナは高得点だったけど、俺は最後の最後、撃ち合いの試験でジャックと相撃ちになって、なんとか合格したよ」


「ほ、ほんとうかい!?あのジャックを撃っただあ?」


シェリーがびっくりしていた。


「まぐれさ。んでね、ガンナー協会を訪ねてくれってジャックが言うからな。働き方を聞くのも兼ねて、やって来たんよ」


「そ、そうなのか。ジャックをね。たまげたな」


その時だ。

シェリーの身体越しに、階段を上がって来るジャックが見えた。

彼が俺達とシェリー達に気づいた。


「おー!モズ!来ていたのか!」


「よう!さっきぶりだな。仕事の仕方とかの説明を聞きに来たんだ」


「そうかそうか、よっ!シェリー、ワイアル」


「ジャック!聞いたよ!あんた素人に撃たれたのかい!?油断にもほどがあるよ」


「そう怒るなって!こいつは俺を入れて5人も片づけたんだぜ、相撃ちにならなきゃ、時間も達成出来たんだから。この子も筆記は満点。総合得点もなかなかだったんだ」


「そ、そうなのかい?や、やるじゃないかあんた達。見た目は普通の優男と可愛らしい女の子のカップルなのに」


シェリーは少し見直したらしい。

レイナはカップルという言葉にニヤついていた。


「まあ、こんなところで立ち話もなんだ。どうだ、お茶でもしないか?協会の仕事の仕方とかも教えてあげるよ」


ワイアルの提案でギルドのカフェに行くことになった。


カフェは三階にあった。

結構賑わっている。

カレーもあったよ。

この地方では、フライドチキンやハンバーグなどをトッピングするのが通みたいだ。

ま、お腹一杯だったから今度だな。


「さて、俺達はロイヤル・ストレート・フラッシュってチームだ。ま、ポーカーからとった名前だ。カジノで知り合ったからな。俺はジャック、自己紹介は済んだみたいだが、こいつらはクイーンにエース、もう一人キングがいる。本当はあともう一人いたんだが、脱退しちまってさ」


「なるほど、今はいわゆるブタ札ってやつか」


「はは。そうだ、なあ俺達のチームに入らないか?」


「あー、入りたいのは山々だが、今人捜しの真っ最中でな。だからテッサからこっちへやって来ているんだ」


「そうなのか。でも、なんでガンナー登録を?」


「ああ。探す相手がガンナーだからな。ま、詳しい事は勘弁してくれ」


「分かった。まあ気が向いたらでいい。俺達も色々な活動をしているからな、様々なガンナーに会えるぞ」


「ありがとう。考えておくよ」


まだどういった奴らなのか分からないからな、安易に手の内を見せるのは避けたい。

ただ、まだ雰囲気だけだけど悪い奴らじゃ無い気がした。


その後は、ジャック達に協会の仕事の仕方を教えてもらった。

基本的にはギルドと変わらなかった。

受け方や報酬の支払い条件も同じだ。

元々の創設に冒険屋が関わっているんだから頷けるな。


内容は護衛や警備、賞金首の捕縛から、街や地方都市のお祭りでの銃を使った余興や、村を回っての小さな興行など、サーカスみたいな分野の仕事も充実していた。

なかなか面白そうだ。


「ビンゴゲームのアシストとかな。目隠しして、ビンゴになっている的を撃ち抜くんだ。観客が喜ぶんだよ」


ジャックが余興の仕事について説明してくれた。

人を殺す道具ではあるが、使い方によっては、人を楽しませる事もできるんだと熱弁していた。


「へー、いいねえ。ジャック達はシリアスな依頼とエンターテインメント系どっち派なの?」


「バランス良くやってるよ」


「そうかー」


楽しそうだ。

うーん。

帰ってからレイナと相談だな。

しばらく色々な話を聞いてジャック達と別れた。


とりあえず、ホテルに帰るか。


「色々ありがとう。またね!」


「おう。あたしらはたいていこの辺りをうろついているから、気軽に声をかけてくれ!」


シェリーの姉御肌な声に見送られてギルドを後にした。


酔いもさめたから、バイクでホテルに帰る事にした。後ろのレイナに話しかけた。


「どうしようか?」


「あたし達初心者だから、ジャック達とつるんだ方がいいかもね。依頼の内容は秘密にしてさ」


「まあなー。だよなー。二人だと心細いもんね」


やっぱり臨時とかでいいなら仲間入りを打診してみよう。


アミマイはオレンジ色の世界に変わっていた。

夕焼け空が綺麗だった。

けど、今は11月の半ばも過ぎ、そろそろ終わりなんだよなー。

ランド王国は寒いだろうなー。


「バレンシアってさ。この季節はどうなの?寒いの?」


「うーん、緯度的にはランド王国とアメリアの中間くらいだから、そんなには寒く無いよ。冬も雪とか降らないし。雪見たいなーあたし!」


雪かー!

ランド山の山頂にはうっすら雪が積もっていたからなー。

ホワイトクリスマスとか、憧れるよなー。

それまでに帰れるかなあ。


というか、今年は女の子と過ごせるかなー。

もちろんシルフィーが本命なんだけどさ、仕事でベネーリアだしな。

アンジーはなんかマックと急接近中だしな。

となると、背中にいるこいつか。

でもなー、トッドの手前、気安く手も出せないしなあ。

困ったな。


後ろからレイナの手が頭に伸びた。



ナデナデして来る。

なんだ?


「ど、どした?」


「なんとなく」


「そ、そうか」


「うん」


その後はあまり話さずにホテルまで着いた。

気まずい雰囲気とかではない。

なんか居心地が良く、話す必要を感じなかったんだ。困ったなー(苦笑)


ホテルへ帰って部屋に行った。

部屋には灰になったトッドがいた。


「おーい!生きてるか?」


「あ、先生!ねーねー、保安官って大変だよ。ふわー」


みなまで言わなくても、何となく分かった。

しごかれたんだろうよ。


「夕食の時に聞いてね!あ、そうそう、見てよ!ヒポがねー!」


トッドは例の仕草をして、ヒポを召喚した。


ポン!


すぐにヒポが出てきた。

早くなったな。

って、、、、!

えーーー!?


「どうよこれ!」


ヒポはまたもやカスタマイズされていたよ。


《私も保安官の計らいでイメチェンしてみましたっ!》


誇らしげに胸を張りながら、尻尾を揺らすヒポ。


そう。

ヒポはあのアーマーの上に、パトライトを装着して、保安局のレリーフの入ったステッカーを貼っていた。

う、うわー!

パト○イバーの何かみたいだよヒポ!


《パト○イバーとは何でしょうか?似合います?》


あ、ああ、まあな。

似合ってるよ。


《わーい!》


ヒポは最初に会った頃より子供っぽくなって来ていた。


「へへー!パトヒポだよー!」


トッドが自慢気に背筋を伸ばした。


やれやれ。


「そういやトッド。ヒポが出てくるのが早くなったか?」


「ああ、召喚士とのリンク度が上がると早くなるんだよ。なーヒポ」


ヒポは体を揺らして喜んでいた。


うーむ。

ヒポが子供っぽくなったのは、トッドとのリンク度が上がったからだろうな。

こいつも成長しているって事か。


「明日から馬は止めて、ヒポとパトロールするんだぜー!」


「マジか!?」


「ちなみに、夜勤と日勤にチーム分けされたんだー」


え?ええ?


トッド曰わく、効率を優先させる為に、保安官助手としての仕事に慣れる為の日勤と、そこで培われたコネを利用して、密輸の事を嗅ぎ回る夜勤のシフトがあるらしい。


ハードだな。

チームはアーク、トッドチームと、アンジー、マックチームだそうだ。

スタンは基本的にはどちらかにサポートとして付いてくれるそうだ。

わー、色んな意味で気にかかるチーム分けだなー。


ちなみに今追ってるのは麻薬についてだそうで、銃の線は俺達に期待しているそうだ。

うわうわ、プレッシャーだぞ!


アンジーとマックは今寝ているそうで、明日から夜勤なんだってー。

だから今宵の夕食はアークとトッドと俺とレイナのメンバーになるそうだ。

しばらくアンジーの顔は見れないかもなー。


頑張れアンジー!

あ、マックもね。


しばらくそんな話をしていると、部屋をノックする音が聞こえた。


レイナだった。


「どした?」


「聞いた?日勤と夜勤の話」


「お、おう」


「アンジー起こしたらかわいそうだから、お部屋どうしようかと思って」


「え?あー、そうだな。一人部屋をとるか!」


「え?いいの?お金、、、大丈夫?」


「平気!金ならある!」


そう。金ならある!


「そ、そう?あ、、、オズと一緒にひと部屋でもいいよ、あたしは!」


「ちょ!しーっ!」


レイナの口をふさいだ。

アホか!

トッドに聞こえて無い事を祈りつつ、部屋をフロントに手配するよう頼み、ニタニタ笑うレイナを部屋の入口から追い出した。


まったく!


何を言い出すんだアイツは!


といいつつ、ちょっとそれもいいなと思う俺だった。

えへ!


部屋割りが変わった。

アークとトッドでひと部屋。

ひとり部屋はいらないんだってさ。

お利口さんだね。


マック、アンジー、俺、レイナでそれぞれひと部屋づつ取りました!


夜這いが出来るぞー!


読んでいただきまして、有り難うございました。


ロイヤル・ストレート・フラッシュ。

また名前が再登場しました。

ジャックの仲間が出ました。


そして、ギルドからの帰り道、何やら決定的な事が起こったような、そうでもないような。


そして、チームになったアンジーとマック。


果たしてオズは夜這いをかけられるのか?


次回、ご期待ください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ