表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/117

第二十九話「天井裏から愛を込めて」

おはようございます作者です。


シルフィーキター!


では本編どうぞ。前書き短かっ!(笑)

「シルフィー?」


思わず話しかけてしまった。


シルフィーは、ギョッとなり、声のする方へ向き直り、短剣を構えた。


俺は慌ててマジックカードを解除した。


「シルフィー、俺、俺!」


俺の姿が見えるようになったシルフィー、もっと驚いた。


「オズ!何してんの?」


一瞬笑顔になりかけたシルフィーだったが、すぐに顔をしかめて聞いてきた。


「何って、覗き?」


「何で疑問系やの!?」


やっぱ関西弁っていいよなー(笑)


「ごめん。あいつらを見張ってんのよ。けど、何者なのか?何やってんのか?は、分かんない。ただ、精霊をいじめてる事は確かだな」


シルフィーは目を丸くしたが、ややあって笑い出した。


「あはは、いじめてるってなんやの?まるで友達みたいな言い方するねんな、というか相変わらずの緊張感のなさで何より」


「え?ああ、まあ、な、あ、そうそう。久しぶり!」


いかん、ついつい。

友達というか、家族みたいなもんだけどね(笑)


「ふふ。久しぶり!ほんで、何でここにいてるん?」


俺は依頼の内容は隠しつつ、山が苦しんでるから見に来たと告げた。


シルフィーが何者か分からないからだ。


敵ではないようだけどさー。


「そうなんやー」


シルフィーはちょっと考え事をしているようだった。


「シルフィーは何してんの?」


「え?うち?んー、仕事。何の仕事かは言われへん。恩人に隠し事してごめん、けど、オズの敵にならんでええみたい」


ちょっと申し訳なさそうな顔をしたが。

俺が敵じゃないとわかってホッとしてるようだ。

嘘は感じない。


「ん。いいよ。隠し事は誰でもあるからな」


俺が一番隠し事してるんだけどな(苦笑)


「ありがとう。そや、オズはこの人らが何してるかはわかってへんのやろ?」


「ああ。俺、来たばっかだし。シルフィーは何かわかる?」


「うちもよう分からへん。ただオズが言うように、精霊が苦しんでるのはわかるで」


「よく分かるね、もしかして、さっきの悲鳴聞こえた?」


「えー!?オズも聞こえたん?オズって何者?」


「冒険屋」


「それは知ってるわ!うちはエルフやから聞こえるけど」


「可愛いエルフな」


「もー、はぐらかさんといてよー」


シルフィーは赤くなった。


ヤバい可愛いー!


今日のシルフィーはフード姿じゃ無かった。


ピーターパンみたいな服装をしてた。


ぴっちりしたショートパンツから太ももが見える。

キュッと締まった小尻が可愛い。


「もー、やらしぃー、ジロジロ見んといてよー」


シルフィーは怒った。

モジモジしつつだったので全然恐くなかった(笑)


「フード姿より、今のシルフィーのがもっと可愛い!」


《おい!力説して口説いてるとこ悪いが、そんな事してる場合か?》


確かに。仰る通りだよモトユキ(苦笑)


「え、えっと、シルフィー?」


俺は座り込んで照れているシルフィーに話しかけた。


「な、何?」


「今の状態を止めたいけど、敵の戦力も正体も分からないから、分が悪すぎる。けど、こいつらが何者か分かりそうなヤツが仲間にいるんだ。とりあえず急いで報告しに行くけど、来る?」


シルフィーはじっと考えたが。


「ごめん。一緒には行かれへん。あまり他人に姿を見られたくないねん、けど、つかず離れず、付いて行くから」


「わかった、けど、そんな事出来るの?」


「バカにせんといて。うちかて風の民。エルフの端くれやもん、そういうの得意やもーん」


シルフィーはべーっと舌を出しつつ得意気に笑った。


「そ、そうか。よろしく頼む、てか、ついては来てくれるんだ」


「えー!自分が言うたんやんか、一緒に来るか?って、逆に何でか聞きたいのはこっち!」


「そ、そうだな、何となく(苦笑)、うん。また会えて嬉しかったから」


「そ、そうなん?う、うちも」


赤くなりながら見つめ合う二人


《コラ!オズ!俺の話を聞いているのか貴様?》


あ!そ、そうだ。

こんな事してる場合じゃない。


「シルフィー行こう」


「はーい」


俺達は風のように山を下りた。

風のようだったのはシルフィーだけなのは内緒だ(笑)


街に入る直前。


「うち、そろそろ隠れるから、なんかあったら呼んでな。おらへん事もあるけど(笑)」


シルフィーはそう言って、姿を消した。


何をどうやったのか。

気配はしないことも無かったが、街に入ると、他の人の気配と混ざって分からなくなった。


ま、見ててくれるはず。


けど、大丈夫かなー。

シルフィーの正体がイマイチ分からない。


《お前も他人から見たら似たような感想だぞ?》


モトユキの言葉は地味に突き刺さった(苦笑)


ま、なるようになるか。


とりあえずニールとルースを探さないと。


俺は職人達の居住区に行って、ニールとルースを探した。


職人達の住む所も、長家のような場所だった。


入り組んだ迷路みたいな路地だった。


あ、あれ?

ここさっき来たよな?


迷っていた(笑)


《方向音痴め》


お前にだけは言われたくねーわ!


《じれったいなー》


あれ?シルフィー?

いるの?


《いてるよー》


モトユキの空耳とは違う。念話のような感じだ。


念話というのはいわゆるテレパシーだ。


魔力がそれなりにあると、設定した対象と話が出来る。


ちなみに俺はこの世界では念話は使えなかった。

なんか波長の調整がうまくいかなかった。


シルフィー。

ちょい頼みあるんだけど。


《探し人やんな、どんな人?》


俺はニールとルースの特徴をシルフィーに教えた。


《ええよ。ちょっと待っててな》


シルフィーの気配が消えた。


だいたいカップラーメンが出来た頃。


《お待たせー、その二人この近くにいてるでー、けど、ちょっと大変な事になってるけど、、こっちこっち》


シルフィーの道案内に従って、路地を進んだ。


その先に二人がいた。


ニールとルースは何人かの男に囲まれていた。

ルースがこちらに気づいたが、助けはいらないよ、と言う感じで首を振った。


「何コソコソ嗅ぎ回ってんだオッサン」


「貴様等には関係ない」


「関係あんだよ。職人達を色々刺激されると困るんだよ」


「バカにしては、難しい言葉を知ってるじゃないか」


「んだとコラ」


ニールとゴロツキが言い合っていた。


「ぶっ殺してやる。抜けよ!」


「貴様に抜く剣は持ち合わせていない」


「すかしてんじゃねーぞオッサン!死ねやー」


ゴロツキはニールに剣を振るった。


しかし、剣はニールには届かなかった。


剣を振り上げた姿のまま、ニールに喉元に手を当てられたゴロツキは、そのまま押しとばされた。


「ゴアッ!」


ゴロツキが後ろの、壁や荷車のようなものにぶち当たって倒れた。


「て、テメエ!」


他のゴロツキ達が一気に色めき立った。


ニールは涼しい顔で立ったまま。

やがて、つかつかと、居住区の塀に近寄った。


そして、おもむろに塀を殴りつけた。


ドゴッ!


ものすごい音がした。

塀はまるでクッキーか何かのように崩れ落ちた。


固まるゴロツキ達。


「何度も言わん。俺の剣は貴様のようなヤツらのためには使わん。だが、どうしてもと言うなら、この拳が相手だ」


「ひ、ひいぃー」


ゴロツキ達は、倒れた仲間を担ぐと、脱兎のように逃げて行った。


ニール、、、俺より強くね?(苦笑)


《やー、メッチャ強いやんかー。それにもう一人の方も強そうやし、イケメンやー》


ぬ!?

いいよ、いいよ。俺なんて、、、。


《ふふ、妬いてんのー?》


な!聞こえてたの?


《聞こえてるでー、ふふ》


跳ねるようなシルフィーの声が聞こえた。


、、、。


何も考えるな(笑)


とか言ってる場合じゃないな。

俺はニールに近寄って話しかけた。

ニールも俺の存在には気づいていたようで、たいして驚いた風は無かった。


「ニール!大丈夫?、、、なのは分かるが、、何があった?、、、かもだいたい想像付くから、、まず、俺の話を聞いてくれ(苦笑)」


いきなり本題に入ろう。

ニールは強いと分かった。


他に何の心配がいる?


《やー、男って感じするわ。ええなあそーいうの》


そ、そか?


「ニタニタしてどうした?」


ニールが訝しげに話しかけて来た。


あ、いかんいかん。

えっと。


俺はニールに森で見たことを全部話した。

シルフィーの事以外は。


ニールはどんどん青ざめて行った。


「ここまで根が深かったとは」


ニールはそう言ったっきり、何も話さなかった。


とりあえず宿屋に帰って来た三人、いや、四人か?


夕食を済ませ、昨日みたいに酒を囲んだ。


シルフィー?ご飯食べた?


《食べたでー。ランドベアやっけ?美味しかったー》


どうやって夕食にありついたかは聞かないでおくよ(笑)

熊さんの給仕が遅かったのもそれが理由か。


頭の中とは裏腹に重苦しい空気が食卓を包む。


沈黙に耐えかねたのか、ルースが切り出した。


「ニール?」


「ん?あ、ああ。どうやら一番恐れていた事態になっているみたいだ」


「どういうこと?」


「この事件の黒幕は、一番厄介な人物みたいだ、オズの見た紋章が本物ならな」


「だ、誰なの?」


「憶測で言える程、軽い人物じゃない」


「そ、そうか。で、どうする?」


「証拠がいる、確固たる証拠が」


証拠ね。

ニールとルースの話は続いている。

とりあえず、俺は黙って話を聞いていた。


「ニール、で、結局そいつらは何やってんの?」


「多分。あくまで憶測だが、、」


ニールは慎重に言葉を選んでいた。


「ミスリルの横流しだ」


「マジか?じ、じゃあ、国王に取り締まってもらえばいいじゃん」


「そんなに簡単に取り締まれる相手じゃないんだ」


ニールとルースの会話を聞きつつ、色々思い描く。

確かに、あれだけの魔法使い、いや魔導士か。を集められて、かつナパマの兵力を増減できる人なんて、偉い人しかいないだろうなー。

面倒な事になって来たなー。


「じゃあどうすんだよー」


「やはり事実から押さえないと」


「証拠だな」


俺が久しぶりに口を開いた。

ニールとルースがこちらを見てきた。


はい注目!


「証拠なら集められるぞ」


「簡単に言うな」


やや怒った様に言うニール。


「大丈夫だ」


「けどさー、証拠集めたところで、一筋縄じゃいかない相手みたいだよ?どうすんの?」


不安顔のルース。


「止めさせる」


「相手が誰であれと言っているのか?」


何かを確かめるように聞いて来るニール。


「ああ、ぶっ飛ばす」


唖然となったニール。

しかし。


「ふふ、わはははは、簡単に言ってくれる。悩んでいるこちらがバカみたいだぞ?」


苦笑とは違う。何とも言えない笑いだった。


「相手が誰でも関係ない。悪者は退治するのが、精霊ンジャーだ」


「わはは。精霊ンジャーが何なのかはよく分からんが、もうお前に任せるよ。お前がやると言うなら全力で力を貸す。俺と同じ尺度で物事を見ていないようだ。心強いと言うか、呑気と言うか、、、」


「バカというか?だろ?」


最後のはルースだ。


「バカは余計だ(笑)だってよー、重苦しい雰囲気とか苦手だし。考えんのも面倒くさいし。ウダウダ言っているより、まとめて泣かせばいいんじゃね?」


爆笑された。


笑うなし。


ま、場が明るくなって良かった。


《能天気やなー、けど、なんかわかるわ。クヨクヨ悩んでるなんてあほらし。やっみてあかんかったら、そうなって初めて悩んだらええやんな》


そそ。てかシルフィー。

まだいたのか(笑)


《いてるわ!》


どこにいるの?


《ふふ、オズの上》


そんなイヤらしい発言(笑)って違うな。上?


《天井裏から愛を込めて》


天井裏かよ!

お前は毎年クリスマスに事件に巻き込まれる某刑事か!


《言うてることよーわからへんけど》


そ、そうか。

なあ、明日一緒に行きたいとこあるんだけど?


《何何?誘ってんの?》


違うわ!違わないけど、そうじゃなくて


《おもろいなーオズ》


くそ!(苦笑)


《ふふ、ええよー、とりあえず、今日は帰るわ。また明日ね。おやすみ》


うん。おやすみ。


二人に目を戻すと、二人は固まっていた。

あれ?


「どうした、またニタニタしているが?」


「なんだよーオズ。頭おかしくなった?」


「ち、ちげーよ!色々と作戦をだな」


「そうか、ならいいが、ルースみたいに女の事でも考えてたのかと思ってな」


図星ですが何か?(笑)


「ひどいやニール。俺だって四六時中アミタの事ばっか考えてるわけじゃないんだよー」


「じゃあ仕事以外はアミタでいっぱいなんじゃねーか!」


俺にツッコまれて、右往左往するルース。


ニールは少し楽になったようだった。


その後、俺達は明日の作戦を話し合った。


作戦はこうだ。

ニールは一足先に首都グランディアに向かう。

協力者と話し合うそうだ。そして俺を待つ。


俺は証拠を集めてから、グランディアに向かう。

証拠が集まるのは確定事項みたいだ(苦笑)頑張らなきゃ。


ルースはテッサへ戻り、カイロスに現状報告。


紙飛行機を使わずに、ルースを行かせるのは、ルースに休息を与える意味もある。

初仕事って疲れるんだよー。


俺?俺は大丈夫。

忘れてるかも知れないけど1000年生きてますから(笑)


《その割には軽薄だがな》


うるせーモトユキ。

あ、モトユキ?


《なんだ?》


お前とシルフィーって混線したりしないの?


《しないな。シルフィーのは念話、俺のはオラクルだ》


そ、そうか、な、なるほど。


《やれやれ、バカのお守りは疲れるな。念話はダイヤルアップ。オラクルは常時接続。回線も次元も違う。ここまでついて来てるか?ついでに、念話の場合は相手がブロックしてり、遠距離にいたら繋がらない。ブロックは簡単に出来る。お前の正体に関しての独り言は深いとこでやるんだな。といっても、シルフィーは風の民。風の精霊の加護を受けているようだからな、お前の考え事を邪魔しないように空気は読んでるみたいだから、あんまり心配はいらんな。最悪正体がバレても敵にはならんが、この世界にはいられなくなるから気をつけろ》


安心したが、なんか所々含みのある言い方だな、まるで俺が


《お前は空気は読めんな。ついでに言うと、オラクルにプライバシーは無いぞ。一応間抜けなお前の為に、気が抜けてる時に、正体がバレそうな事を考えてる時は、俺が念話をブロックしてやる。バカには過ぎたる部下だな。至れり尽くせりだろ?オーバー》


言うだけ言って切りやがった。

着拒したい(笑)


《無理だと言っているだろう、オーバー》


死ねっ!


それぞれの夜は更けて行った。

読んで頂きまして、ありがとうございました。


後、毎日少しずつ、評価も読者も増えています。


ありがとうございます。


悪者の姿が徐々に明らかになってきていますね。


ニールの正体、シルフィーの正体、気になるところですが、もう少しお待ちください。


ランドベアって美味しいのかなと気になる作者でした(笑)


それではー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ