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第十七話「ホームシック」

こんばんは。


世の中は連休ですが、仕事の作者です。


ちょっとづつ読者の方々が増えてきています。


感激です。ありがとうございます。


今日もなんとかアップ出来ました。


無事登録を終えたオズ。それからどうなったのか?


それでは、本編どうぞ。

ウイーン、、、ウイーン、、、。


フロントガラスに水滴が落ちる、ふるふると移動する水滴をワイパーがかき分けていく。


「すごーい。すごーい。馬車より全然早いー、乗り心地いいー」


「フォッフォッフォッ、長生きはするもんじゃ、馬車は腰がいたくてかなわん、これは快適じゃのー」


助手席にはサンドイッチを食べながら興奮するアミタ。


後部座席にはスコーンの様なものをかじりながら、紅茶を飲みつつ、ご満悦のカイロス。


俺は慣れない道を必死で運転している。


「ポーン。この先、道なりです」


「あ、またコレ喋った」


車内には先日発売されたばかりの、某ポップシンガーa○k○のアルバムがかかっている。

よかったー、このアルバム、車の中にあったのかー


って、ちがーう!!


何でこんな事になったかと言うと。


話は1時間前に遡る。


登録を済ませて喜ぶ俺に、カイロスが話しかけてきた。


「さて、お主これからどうするんじゃ?」


「え?」


カイロスが窓の外を指差す。


外はもう真っ暗だった。


あー、どうしようかなー。お家帰りたい(笑)


早くおっちゃんとローラに報告したかった。


「帰る、、かな?」


「何で疑問系なのよ!」


アミタのツッコミが入る。


「夜道は危ないのよ。わかってる?お祖父ちゃんが認めた人だから、それなりに強いんだとは思うんだけどさ」


「フォッフォッフォッ、アミタの言うことも一理あるぞ、帰るのは、明日にしたらどうじゃ?」


「んー、でもおっちゃんに早く報告したいんだよなー」


「あんまり夜道を怖がっておらんのぉ、さては帰る手段でもあるんかのぉ?」


カイロスがニヤリと笑う。


「まあ、な(笑)、カイロス、修練場貸してくれ」


「フォッフォッフォッ、また面白いもんが見れるのかのぉ?」


「何何何?てかまた私仲間外れー!?」


カイロスに修練場に連れて行ってもらった。

ついでにアミタも付いて来る。


「これでもわしの孫娘にしてギルド職員じゃ、口は硬いぞ」


アミタは修練場の壁を見てびっくりしていたが、さすがにカイロスの孫だからか、何も聞かなかった。


俺はアイテムボックスから、あるものを取り出した。


「うわ!」

「ほう、、、」


二人それぞれの驚嘆の声が響く。


「ずいぶん高性能の魔法鞄?ね。こんなのまで入るなんて、というか、何これ?」


「フォッフォッフォッ、面白いのぉ」


「これで帰る」


「え?乗り物?」


「そうだ」


「馬は、、、いらんようじゃの」


「ああ、いらない」


そこにあったのは。


最新型フ○アッ○500


丸いテントウ虫のような外観に、特徴的な丸フロントライトが二つ。

屋根にはキャリアが乗り、フォグランプがオプション装備されている。


そう、某怪盗が、アニメ映画で乗っていたあの車の最新型だ。


もちろん、あの車なのは、内装と外装だけ。


エンジンは現代ニホンにあるそれとは、まったく別の物だ。


二酸化炭素と大気中のマナを取り込み、エネルギー変換してモーターを回す。

始動時やアイドリング時のモーター自体の電源は魔力チャージされた魔法石でまかなわれている。


モーターさえ回れば、そのエネルギーを変換して魔力チャージも行える。


最悪、魔法使いなどが、魔力チャージしながら、走ることもできる。


トリプルマジックハイブリッドシステム搭載のエンジンだ。


言わずもがな、こんなもんを作れるのは、あの会社だけ(笑)


外装と内装は俺の趣味による完全オーダーメイド。


せこせこその世界で貯めたお金で買ったものだ(笑)


ぶっちゃけ、お気に入りのおもちゃだ(笑)


俺は車の概念に関しての一般的な説明をした。

一応、魔法具の一種で、試作品という事にしといた。

身元は明かさないという約束からか、二人は一応納得をしてくれたようだ。


「ふむ。魔法石にこういう使い方もあるのか、しかも見たことのない運動機関部じゃの。非常に興味深い」


「すごーい、こんなのあったら、いつでも、どこでもデートできるじゃーん」


二人の驚く箇所に多少の違いがあった(笑)


「それにしても、ほんとにこれで村まで帰るのかの?」


「ああ、馬車がすれ違えるくらいの道だろ?問題ない」


「そういう事じゃなくての。目立ってしょうがないぞ?ここいらの国はの、魔法具を軍事利用する事ばかり考えとるんじゃ。これだけの技術。放ってはおかんじゃろ。隠れて暮らすには程遠くなるぞ?」


「あ、、、」


その辺、なんも考えてなかった。言われてみれば、どのような手を使っても欲しがる連中もいるよな。


……。


今日は街に泊まろうかな。


「んー、いい方法あるよ」


アミタが突然話し出した。


「ほう?なんじゃ?」


「テッサのギルドエンブレムつけちゃえばいいじゃん」


「ん?、、、ほうほう、、なるほど、、それはなかなか、、いや、かなり名案じゃ」


「話が全然見えん(苦笑)」


「あ、ごめんごめん(笑)ギルドエンブレム付けたら、ギルドの所有物っぽく見えるでしょ?国も手を出しづらくなるじゃん。ギルドを敵に回すと大変な事になるのよ。滅んじゃった国も、、、」


「アミタ。その話は一部の人間しか知らんからのぉ、、あんまり口外するな」


「ごめんごめん、でもギルドエンブレムの凄さわかった?」


「わかったけど、そんなに凄いなら、誰でも、何にでも付けときゃいいのに」


「それが出来ないから、ギルドエンブレムが凄いのよ」


「へー、、、あれ?てかギルドエンブレムって何?」


アミタによると、ギルドエンブレムとは、ギルドのシンボルマークを魔法によっ物質に転写したものだそうだ。冒険屋カードのモノもそうだ。特殊な魔法を複雑に組み合わせて作られており、各ギルド長しかその魔法の詠唱の仕方は知らないらしい。


ギルド協賛店や、ギルド関係者しか入れない施設。機密書類や書籍の管理、閲覧、重要な会議や作戦、等々の場面や場所に、スキャナーのような物がおいてあり、ギルドカードをかざして、本物かどうか判別できるそうだ。


ギルドへの、他勢力からの干渉を防ぐ事と、冒険屋を名乗って悪事を働く連中を抑制する目的があるらしい。


セキュリティーカードみたいなもんか。


確かにギルドエンブレムが貼ってあれば、騒ぎになっても安心できそうだ。


「でもさ、目立つ事に変わりなくない?」


「だ・か・ら、テッサのエンブレムがいいんじゃない!」


「えっと、、、何で?」


バカなのかしら俺(笑)話について行けん


「私のお祖父ちゃんねー。世界的に有名な変人なの」


「アミタ、分かってはいるが、孫娘に面と向かって言われると、流石に悲しいもんじゃぞ(苦笑)」


「ごめーん。言い直す。世界的に有名な異人なの」


なんかまだおかしい気がするが(笑)


「偉人だろ?(笑)」


「うふふ、バレた?(笑)ねえオズ。ギルドの建物入った時、なんか感じた事は?」


「銀行みたい」


「そうじゃなくて、夏なのに?」


「、、、あ!涼しい!」


あれはカイロスが作った空調装置らしい。風と水と火の精霊力を使って、冷房、暖房、除加湿ができるらしい。


まだ一部の富裕層にしか浸透していないが、現在、一般市民でも購入可能な価格にするため研究中らしい。


その他、一般市民の生活に便利な発明をたくさん成し遂げているそうだ。


しかし、軍事利用は認めず、又、国や軍からの共同研究の申し出にも頑として耳を貸さないらしい。


ギルドは民の為。を身を持って実践しているんだな。


カイロス自身の魔法使いとしての実力はもちろんの事、カイロスに強制する事はすなわちギルドに仇なす事になる為、どこもおいそれとは手を出せないらしい。


やっと話が見えてきた。


「テッサのギルドエンブレムを貼るって事は、ギルドの所有物である事と、カイロスの所有物、そして研究品かもしれないよ!って事をみんなに知らしめる事になるわけだ。変な物体だけど、また変人、、、失礼、、偉人が何か作ってんだなーって感じで、たいして驚かない。みたいな?てか、アミタ凄いな、切れ者じゃん!」


「へへー。一応偉人の孫だもんねー」


「フォッフォッフォッ」


カイロスは目を優しげに細めてアミタを見ていた。


さて行くか!


となった後(笑)

俺はカイロスにモーターの魔法石へのチャージを頼んだ。


エンジンがかからなかったからだ(笑)


そしたら、カイロスは、


「ふむ、それは構わんが、条件がある」


「嫌な予感がするな(苦笑)」


「魔力を貸す代わりに、後日、このジドウシャというものの研究と、今夜村まで一緒に乗せてくれる事を約束してくれんかの?」


子供の様な満面の笑みだった(笑)


断れないよなー。


なんせ、バウンサーにしてもらったんだし。


んで、何故かアミタまで付いて来たんだ(笑)


にしても、乗り込んで、エンジンかけて、スタートした時の二人の驚きようと言ったら。


「きゃー、きゃー、動いた動いたー」


「ふぉっ!これはまた、、フォッフォッフォッ!」


楽しかった(笑)


ちなみにギルドエンブレムはライオンの様な動物の横顔と、剣と盾をモチーフにしたものだった。

エンブレム下部にリボンのモチーフが描かれており、そこにアルファベットでテッサと書かれていた。


エンブレムは、ボンネットと両ドアにでかいのがそれぞれ。フロントガラス上部とリアガラス上部に小さいのがそれぞれ貼り付けられてしまった(笑)


パトカーみたいだな(笑)


車は街を走り抜け、門で憲兵に驚かれたものの、カイロスの姿に妙に納得され(笑)


現在に至るのだ。


川の別れ道を左に曲がる。あと少しだ。


トルク重視のセッティングの為、ベタ踏みでも100キロ出ないし、悪路だから出せないが、おかげで山道もキビキビ走ってくれる。


アミタは、はしゃぎ疲れて寝てしまった(笑)


エレーナとは違う感じだけど、美人だなー。


猫っぽい顔立ちに、茶色のミディアムショートの髪を持った女の子だ。

20才って言ってたっけ?


あのパンチラよかったなー(笑)


「オズ、なんかよからぬ事を考えとらんかの?」


「い、いえ、別に」


やっぱこえー(苦笑)


ダッシュボードの時計は19時ちょっと過ぎだった。


細い山道を登って行く俺の車。


はやる気持ちを抑えられない。


たった1日しか離れてなかったが、家族や家が恋しかった。


はは(苦笑)


これがホームシックというやつか。


バックミラーの中では、俺の心を読んでか読まずか、カイロスがニタニタしていた(笑)


最後のカーブを抜けると門が見えるはずだ。


雨で轍が危うい、ちょっと減速だな。


2速に落としてゆるゆる進む。


その頃、門は大騒ぎだった。


「な、なんだあれ?何かが道を登ってくるぞ、め、目が光ってる!魔物だー!」


警鐘が鳴り響く。


「村長とランデルさんに連絡を、人を集めろ!女子供は家に戻れ!」


「どうしたんだ?」


振り返った見張りの若者の前に、ランデルが立っていた。


「ランデルさん。何でこんなところに?」


「いや、ちょっと、な」


ランデルはオズを待っていたのだ。


日も暮れたから、泊まってくるんだろうと思ったが、そこは奇妙な親心か、もしや村に向かっているかもしれないと思うと、呑気に家にはいられなかった。


家に馬を取りに戻り、村へ向かう道の途中まで行こうか、いや、ここで待とうか、いや、今日は泊まりだろう。いや、しかし。


ランデルは心配性だった(笑)

自身はあれだけ無茶してきたのに、家族の事となるとこの狼狽っぷりか、などと苦笑して、家に戻ろうとした時、警鐘が鳴ったのだ。


村長や、人が集まってくる。

「ランデル、早いな!」


「あ、ああ、まあな」


オズを待っていたとは言えない。


しかし魔物とはな。もしオズがこっちに向かっていたとしたら、途中で何かあったのかも?


魔物の正体とオズが繋がらないのも無理はないが、ランデルの不安は募るばかりだった。


「よし、迎撃体制をとれ」


村長の命で全員が、統率のとれた動作で動く。


ランデルの教えの賜物だった。


全員が息をのんで魔物を待ち構えている。


ランデルも剣を借りて、門の真後ろにゆったり構えた。オズ。無事でいてくれよ。


その時。


物見櫓で双眼鏡のような物で魔物の動向を見ていた若者が、驚愕の声をあげた。


「あ、、、あぁ!?な、なんだありゃ?」


「どうした?」


村長が聞き返す。


「えっと、、ギルド!ギ、ギルドのエンブレムが見えます」


「な、なんじゃと?」


村長がたじろぐ。


「しっかり確認しろ!意味が分からん!」


ランデルが決然と言い放つ。


「は、はい。えーっと、魔物の顔の上にギルドエンブレムが見えます。あ、、、人、人が魔物の中にいます、、、どうなってるんだ?」


「ま、まさか」


違う意味で言いようのない不安がランデルの頭をかすめる。


「き、来ます!!」


物見櫓からの声。


固まったままの一同。


「ポーン。目的地付近です。ナビを終了します」


眩しい光を放って、『それ』は門前に到着した。



「あれ?みんないるぞ。よく俺が帰って来るってわかったな、おーい、おーい」


俺は車から手を振った。


「フォッフォッフォッ、呑気な男じゃのう」


カイロスは全部見通していたようだ(笑)


って、みんな何で腰から崩れ落ちるんだ?


車を門から少し入ったとこで止める。


ここに至って俺もやっと気づいた(苦笑)


武器持ってんじゃん、出迎えに出てきた訳じゃないなこれ。


ゆっくり俺とカイロスは車から降りる。アミタはまだ寝ていた(笑)


「おっちゃん!」


「レグルス!」


やたら明るくハイテンションな俺たち。


「オーズー!?お前というやつはー!?(苦笑)」


「あ、あーにーうーえー!?(苦笑)」


呆れたような、怒っているような、苦笑いのおっちゃんと村長。


「ただいま」×2


「こらー!?」×2


こっぴどく怒られました。トホホ(苦笑)


それでも、車の説明をして(村長とおっちゃん以外にはカイロスの試作品ということにしといた)。


カイロスから、俺がバウンサーになった事を村人達に話してもらうと、驚嘆と賞賛の声があがった。


やっと起きて、車から出てきたアミタにも、違う意味で驚嘆と賞賛の声があがった(笑)


おっちゃんと村長はすっかり上機嫌になった(笑)


村人達は三々五々、家に帰って行った。


俺達はというと、つもる話もあったのと、実のところ車に興味津々なおっちゃんと村長を乗せて、おっちゃんの家に向かった。


一応、5人乗りだ(笑)


おっちゃんは身体がデカいので窮屈そうだったが、村長共々、初めてジェットコースターに乗った子供の様にはしゃいでいた、家までの間、俺とカイロスから“荒野の豪槍”といじらまくった時以外はね(笑)

読んで頂きましてありがとうございました。


今日のテーマはホームシックと自動車です。


異世界に自動車を出してみたかったんです(笑)


単調なナビの声に導かれ、カーステレオを響かせつつ、異世界を走る、某外車。いかがでしたでしょうか?


ちなみにこの車、某映画のように最終的にクチャクチャになるかどうかは未定です(笑)


でも、どっかで活躍させたいです。

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