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冒険者○×¥の魔物覚書  作者: 幸壱


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8/13

ディザスターホッパー

 知らない奴はいないと思うが、この世界の厄災の一つについて書いておこう。


 ディザスターホッパー、見た目は大きな黒いホッパーだ。

大きさは100センチ程で強力な顎を持ち、翼で飛行する。


 「共食いをしているホッパーは直ぐに潰せ、そして皆に知らせろ」


 こう小さい頃から言われていのは理由がある。

ディザスターホッパーは、ある時まで普通のホッパーと見分けがつかない。

その為、ディザスターホッパーはホッパーが変異したものなのか、ディザスターホッパーという種が紛れているのか議論になっているが俺たちには関係ない話だな。

 ある時というのもわかっていないが、スイッチが入ったディザスターホッパーは何故かホッパー類を食べ始める。

そうすると体がどんどん大きくなっていき、体色が黒くなっていく。

 ホッパー類を食べつくす頃には成長しきり、卵を地中に産み付けてから移動を開始する。

移動しながら目に付くものを食べ、ある程度したらまた産卵をする。そう、ディザスターホッパーは単為生殖する。

 そうして1か月もすれば、卵からディザスターホッパーが孵り群れとなって行動する。

卵から孵った個体も、1か月後には成体となり産卵が可能となる。

 ディザスターホッパーは一回に100個前後の卵を産む、半数が途中で死んでも半年後にはとんでもない数になっている。


 ディザスターホッパーの恐ろしさは数だけじゃない、食に対する貪欲さもだ。

奴らは元々草食として生きてきたのが不思議な位に肉食性も高まっていて、まさに何でも食べる。

群れ単位で同じものを食べるため、1匹が生物に襲い掛かれば次々と鋭い顎で嚙み砕かれる。

草も木も生物も石さえも奴らの中では食事に過ぎない。

 もちろん、生物は反撃をする。だが、奴らは仲間がやられようと止まりはしない。

少数なら対抗できるだろう、しかし、100匹、1000匹、それ以上になったら?

 それだけではない、奴らは顎が動く限り足がもげようが、体が潰されようが食らいついてくる。

そんな奴が大量にいたら?まさしく災害だろう。


 ディザスターホッパーは単体では弱い部類だろう。

顎を除けば硬い部分はない。しかし、多数に対処しなければならない場合が殆どで直接戦闘は命取りだ。

 実はディザスターホッパーには明確な弱点がある。

昼夜問わずに移動をしている奴らだが、光や熱に向かっていくという習性があり、火の中に自分から突っ込んで焼死してしまうのだ。

もちろん小さな火では巨大な体で消えてしまうので、中途半端な火では駄目なのだが。


 幸いなことに、近年ディザスターホッパーの発生はない。

しかし、町が一晩で無くなったとか、広大な草原が砂漠と化したとか話だけでも恐ろしい存在だ。


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