第5話 治癒魔法の効力
サートはフェランドク以外の騎士5人の切り落とした手を治癒魔法で治療した。
そして国王の治療している王妃にサートが、
「おばさ…、オオヒさん、そのオオサマの手の治療は、
治癒魔法をかけ続けると痛みが増すだけで完治はないで。
痛みで気絶しても、治癒魔法で目覚めるから、気絶と目覚めを繰り返して、
そのうちに心が壊れるから気を付けてね。
完治させたかったら、俺よりも強い魔法使いに頼むことやね」と忠告した。
すると王妃が、
「私はニゼアコロ・ナゼルジェフ。あなたのような者に私は負けません。
国王は聖女である私が支えてみせます」と、治癒魔法を続けた。
そしてフェランドクが、
「なぜ私には治癒しない」と、サートに叫ぶ。
サートは、
「おぉ、この国最強さん・・・」と笑いをこらえて、
「そこの強そうな魔法使いさんに治してもらったら。
俺より魔法使いが弱かったら、見た目は治っても心が壊れるかもだけど」と、
魔法使いに微笑んだ。
それを聞いたフェランドクは、
「弟の世話にはならんぞ」と強がった。
サートは少し驚きながら、
「えっ、そこの魔法使いさん、騎士隊長のオッサンと兄弟か。
魔法使いさんって騎士隊長より強いでしょ」と、少し笑みを浮かべた。
アリメガクが、
「兄には困ったものです。相手の力量を見誤ってこの有り様。
正直、治療するのがしんどいです。しばらくそのまま過ごしてもらいましょう。
その間、呼びかけに応じた勇者様に王国を守っていただきましょう」と、
あきれた顔で話す。
それにサートは、
「えっ?俺、普通にイヤなんやけど」。
アリメガク、「えっ?」、
サート、「えっ?」、
アリメガク、「えっ?」、
サート、「えっ?」、
アリメガク、「えっ?」、
サート、
「えっ?・・・それよりさっきから俺と隣のこの娘が、
精神魔法をかけられてるみたいやけど、そこの魔法使いさんも、
杖持ってる手を切り落とそうか」と、魔法使いをにらみつけた。
その言葉に2人の魔法師が杖を持っている手を下げた。
アリメガクが、
「魔法が効かないのか・・・」と小声で話した。
どうやらサートが先にかけた防御の魔法が効いていたようだった。
サートはこの場を離れる手段を探りながら苦手な感知魔法で周囲を調べた。
そして近くの部屋に誰か一人がいることに気付いた。




