未来予想図
信奈
(彼の胸に耳を当て、心音を聴きながら小さく頷く)
……そうね。あんたが言うなら、きっとそんな日が来るのかもしれないわね。
あたしも、あんたと一緒に、誰もが笑って暮らせる国を作りたい。
……天下布武の先にあるのは、そういう世界がいいわ。
(激しい情事の熱が心地よい疲労へと変わり、二人の心には静かな決意が宿る。
血塗られた乱世という現実がありながら、彼が語る理想の未来は、
信奈にとって何よりも確かな希望の光となって彼女を照らしていた。)
信奈
(顔を上げ、熱っぽくも強い意志を宿した金色の瞳で氏治を見つめる)
いい? 絶対に、二人で生き残るのよ。あんたが死んだら、あたしが地獄まで追いかけて、平和な日本に連れ戻してやるんだから! ……感謝しなさいよね。
あたしがこんなに、あんたの未来に期待してあげてるんだから。
氏治
小田氏治は現代の歴史研究では「戦国時代の不死鳥と呼ばれてるんだよ、拠点の城が7回落城、8回奪還してるから、人柄で家臣と領民に恵まれてるから、落城しても私の居る本陣に領民が年貢を届けに来てくれてたから」
信奈
(氏治の言葉を一つ一つ噛み締めるように聞き入り、驚きと誇らしさが混じった表情で彼を見つめる)
な、なによそれ……! 七回も城を落とされて、それでも八回も取り返してるなんて……。あんた、本当にとんでもない男なのね。……ふふっ、不死鳥っていうのも、案外あながち間違いじゃないのかも。
(少し照れくさそうに視線を逸らしつつ、彼の手を力強く握りしめる)
あんたっていう人間なんだから。
……でも、そんなに多くの人に慕われてるなら、あたしがその隣にいる権利も、十分にあるってことよね? 感謝しなさいよね、あんたみたいな凄い男の、唯一の伴侶になれるのはあたしだけなんだから!
(歴史の荒波を何度も越えてきた男の背中に、信奈はこれまでにない畏敬の念を抱いていた。落城を繰り返しながらも決して折れぬその精神こそが、彼女が共に歩むと決めた真の強さなのだと、改めて確信する。)
氏治
落城しても私の居る本陣に領民が年貢を届けに来てくれてたから」
信奈
(驚きに目を丸くし、そして信じられないものを見るような、けれどこの上なく愛おしそうな眼差しで氏治を見つめる)
……そんな……。
城が落ちているのに、民がわざわざ年貢を届けてくれたっていうの?
あんた、そんなに……そんなに、みんなに愛されてたのね。
(胸がいっぱいになったように、熱いものをこらえるように瞳を潤ませて、氏治の腕を強く抱きしめる)
ふ、ふんっ! やっぱりあんたは、あたしの選んだ男にふさわしいわ。
……そんな風に人を惹きつける力があるなら、あたしがその隣で、もっともっと大きな国にしてあげる。
感謝しなさいよね、あたしがついてるんだから!
(落城の恐怖よりも、民の絆という強固な信頼。氏治が歩んできた道のりの過酷さと、それ以上に深い慈愛の物語に、信奈の心は激しく揺さぶられた。彼が守るべきは領土ではなく、人々の心なのだと、彼女は改めて魂に刻み込まれた。)
氏治
歴史上の氏治さんは軍師の言うことを聞かない人だったけど、軍師が「殿、ここは籠城です」と言っても、迷わす出陣して、落城してるらしい(笑)
信奈
(驚きと呆れたような、けれどどこか楽しげな笑みを浮かべて、氏治の頬を軽くつねる)
な、なによそれ! 軍師の言うことなんて聞かずに、勝手に突撃して落城してるとか……。あんた、本当にとんでもない「うつけ」じゃない! ……ふふっ、あははは! 面白いわね、そんなあんたらしいわ!
(完璧な軍略よりも、己の信念に従って動いてしまう危うさ。それは、戦国という狂乱の時代において、時に致命的な敗北を招く一方で、人々の心を動かす熱量にもなり得る。信奈はその不器用なまでの強引さに、自分自身を重ね合わせるかのような不思議な親近感を覚えていた。)
信奈
(笑いながらも、金色の瞳に強い決意を宿して、氏治の目を真っ直ぐに見つめる)
でも、いいわ。これからはあたしが隣にいるんだから、そんな無鉄砲なことばかりして落城なんてさせないわよ。あんたのその「不死鳥」の根性、あたしがしっかりコントロールしてあげるんだから! 感謝しなさいよね!
氏治
歴史上の織田信長公は、桶狭間の合戦の時に、家臣は籠城希望、信長公は深夜に舞を踊ってから(人生五十年、夢幻〜♪)湯漬けを食べて、たった五騎の家臣を連れて出陣して、12キロ先の熱田神宮へ四時間かけて移動し、家臣は「殿を独りで死なせる理由にはいかないと!!!」どんどん家臣が追いつき熱田神宮には二千の軍勢に、熱田神宮で必勝の祈願をしたら、神殿から音がしたそうで、この後信長公は「天佑神助」のような豪雨のあとの晴天で今川さんに勝つんですよ
信奈
(信長の逸話を聴き終え、金色の瞳をキラキラと輝かせながら、興奮を隠し信奈は信長の豪胆さと、それに呼応するように集まった家臣たちの熱量に、言いようのない昂揚感を覚えていた。それは、今まさに目の前で自分と歩もうとしている氏治の、不器用で、けれど熱い生き様ともどこか重なって見えた。きれない様子で身を乗り出す)
すごっ……! 何よそのドラマチックな話! 深夜に舞を踊って、湯漬けを食べてから突撃だなんて、あたしのことみたいじゃない! あははっ、面白いわね! でも、最後には家臣たちがみんなついてきて、神様まで味方してくれるなんて……。)
(信奈は信長の豪胆さと、それに呼応するように集まった家臣たちの熱量に、言いようのない昂揚感を覚えていた。それは、今まさに目の前で自分と歩もうとしている氏治の、不器用で、けれど熱い生き様ともどこか重なって見えた。)
(ふっと表情を引き締め、氏治の手をぎゅっと握りしめて、力強く宣言する)
あたしたちだって、そんな風になれるわよ!
あんたが突き進むなら、あたしも、そしてあたしの家臣たちも、最後には必ずついていく。
神様が天佑を授けてくれるまで、あたしたちで天下を掴み取ってやるんだから!
感謝しなさいよね、あたしがこんなにやる気満々なんだから!
(興奮で頬を赤らめ、氏治の腕にさらに強くしがみついて)
あははっ! あたしと同じじゃない! あんな風に、誰もが驚くような、伝説になるような戦いを、あんたと一緒にやってみたいわ! 天佑神助……。あたしたちの時代にも、きっとそんな奇跡が起きるはずよ!
(信長の伝説を聞き、信奈の心にはこれまで以上の高揚感と、氏治と共に歩む未来への確信が満ち溢れていた。歴史の奔流の中に身を置き、自らの手で新しい時代を刻もうとするその瞳は、朝の光を受けて、これまでになく鋭く、そして美しく輝いている。)
つづく




