粒子の鑑定
【次回予告 】
狩りに行ってお土産食べて零一族になる。
物語を読んでいただきありがとうございます。
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夕方頃、3人は零のログハウスに着いた。
粒子の大きめのコップにワイバーンの血をついで2人に差し出した。
「うぉーこれはいい匂い。雑味がない。」
フェスが言った。
「素晴らしい。純度が高い。」
リラが言った。
2人は歓喜して飲んだ。
『うへ〜本当に飲んだ、さすが異世界。』
零はドン引きした。
『でも…前世でスッポンの血を飲む人もいたなぁ…』
零は思い直した。
待ちに待った肉料理、零は夕食の支度にかかった。
粒子がワイバーンの皮を剥ぎ、内臓を取り出し、骨と間接を丁寧に取り除いた。
粒子によるワイバーンの解体に、いちいちフェスとリラは感動していた。
頭や皮等も高く売れそうなので、余った肉と内臓とを粒子に真空保存し、治癒の能力で自動的に腐敗と劣化を防いだ。
保存している粒子の表面に光学迷彩を展開して隠した。
肉はステーキにしてスキレットで焼いて食べた。
「美味い!!」
一口食べた3人が同時に言った。
「主、この肉何故こんなに美味しいのですか?!」
フェスが嬉しそうな顔で聞いた。
「零様は高級な塩を使って肉を焼いておられる。」
リラがドヤ顔で答えた。
「しかもスキレットで焼いているからなぁ。久々のステーキ肉、幸せ〜」
零が喜びの顔で言った。
夕食後。
3人でテーブルを囲んだままワイバーンの肉の余韻を味わっている。
「ワイバーンはよく来るの?」
零が聞いた。
「いえ、ワイバーンを最後に見たのは500年ほど前だと長老から聞いてます。」
フェスが言った。
「森は木々で上空からは見えにくいくく、狩りには不むきなのでワイバーン等の飛行する魔物は来ないのです。」
リラが言った。
「じゃどうしてワイバーンは来たんだろ。」
零が独り言のように言った。
「たまたま迷い込んだのでは。」
フェスが言った。
「そうなのかな⋯」
零が何か引っかかる様に言った。
零は千年以上も異世界転生の仕事をしている天使も知らない特殊な能力を持って転生した。
そのタイミングで500年ぶりにワイバーンが森に現れた。
これはたまたまなのか。
零は念のためログハウスと牙狼族の集落の防犯カメラを広範囲で展開させた。
魔王城の魔王軍副将軍ブラストの執務室。
副将軍ブラストと部下ドロッツがいる。
「ワイバーンが消えた?」
副将軍ブラストが不審そうに言った。
「はい、魔物の森の上空で気配が消えました。」
部下ドロッツが答えた。
「魔物の森にワイバーンを落とせそうな魔物は居るのか?」
副将軍ブラストが聞いた。
「そのような魔物は居らぬはずですが。」
部下ドロッツが答えた。
「…解せぬ。ワイバーンを探せ。」
少し考えて副将軍ブラストが言った。
「はっ、では偵察部隊を向かわせます。」
部下ドロッツが言った。
「ふむ。」
副将軍ブラストはまだ何か考えながら答えた。
「さぁ、俺は風呂に入って寝るから。」
ログハウスで夕食を終えて一息ついた零が言った。
「風呂があるのですか!良いですね~」
フェスでは嬉しそうに言った。
「毛並みの美しさを保つなら風呂が一番ですから。」
リラは目を輝かせながら言った。
「⋯君達帰らないの?」
零が不思議そうな顔をして言った。
「もう主の住処が我の住処ですから。」
とフェスは逆に不思議そうな顔をする。
「零様の住処が私の住処です。」
リラも言った。
「⋯そうなの。」
気楽なキャンプ暮らしを望む零にとってはあまり歓迎ではない。
3人が寝るなら今のログハウスでは狭い。
かと言ってこれ以上敷地を広げるにはまた木を倒さなければならない。
キャンパーとして無意味な伐採をするのは好まない。
ログハウスの前に立って暫し考える零。
「4階建てにしよう。」
粒子の変形でログハウスを3階増築し、4階建てにした。
1階だけが見える様にして2〜4階は光学迷彩で隠した。
「お〜」
フェスとリラが唸った。
2人は零の力に、もう大きく驚かなくなった。
1階はリビング、2階はフェスの部屋、3階はリラの部屋、4階が零の部屋。
2〜4階の各部屋にはベッドとソファが置いてある。
「おー主、これは豪勢な寝床です。」
フェスは大喜びで部屋に入る。
「リラの部屋も同じつくりだから。」
零が言う。
「ありがとうございます。」
リラの目もキラキラになっている。
とりあえず今日は2人が泊まる事になった。
零が4階の自室に入ると粒子のステータス画面が現れた。
「おっ、びっくりした〜粒子の能力のステータス画面かぁ。」
ステータス画面の粒子の能力の無限分散は継続中で、新たに【鑑定】が能力に加わった。
「粒子の能力に鑑定が増えてる。…使ってみよう。」
何を鑑定するか、と考えたら粒子に保存しているワイバーンの頭を思い出した。
『粒子、ワイバーンの頭をここに。』
ワイバーンの頭が現れた。
『粒子、鑑定。』
零の目の前にワイバーンの頭の鑑定結果の画面が現れた。
「お〜凄いなぁ。鑑定結果はワイバーンの頭、買取価格金貨50枚で500万円、その他素材買取価格金貨200枚2000万円!!備考・血抜きが完璧で治癒能力による新鮮さを維持。酸化や変質は一切認められない、かぁ。ワイバーンの頭の買取価格にも驚いたけど、鑑定の能力はこの世界で生きていく為に役に立つ能力だ。」
ワイバーンの頭を保存している粒子に戻しながら言った。
「塩も鑑定してみよう。」
塩の鑑定結果は純度100%で100グラムで買取価格は金貨1枚で10万円。
塩の総量は15.76キロ、金貨157枚と大銀貨6枚で1576万円と表示された。
「金貨157枚!凄い。リラは金貨20枚の何倍、と言っていたが157枚とは。」
驚きながら零が言った。
「ん?もしかして、鑑定は新しく加わった能力だから、探索と連動できるかも?」
零が言った。
探索の能力は変形や移動等の粒子を物理的に動かす能力とは連動しない。
粒子を変形や移動させるには零がその場にいなければならない。
『粒子、鹿を探索。』
約5キロ離れた所に迅鹿がいた。
『粒子、この鹿を鑑定。』
鑑定結果
魔獣・迅鹿
ランク・ C
体力・850/850
魔力・220/220
剣技・0/0
備考・草食で安全。最高速度時速85キロ。魔力は後肢の腱に集中。…以下省略。
「鑑定は探索と連動できるんだ。」
と零は嬉しそうに言った。
「まぁ今日はこんな所で寝るか。」
ステータス画面を閉じながら言ってベッドに入った。




