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零の一族?

翌朝。

零が自室を出て階段を降りていたら、2階のフェスの部屋のドアが開いた。


「主、おはようございます。」

と言いながらフェスが飛び出してきた。


「おっ、おはよう。」

ちょっと戸惑いながら零が言った。


『ちょっとフェスの鑑定してみるか。粒子、鑑定。』


鑑定結果

魔獣人・フェス

ランク・A

体力・7000/7000

魔力・3000/3000

剣技・7500/7500

備考・牙狼族長。魔剣狼牙剣所有必殺技連牙演舞。…以下省略。


「えっ?!」

零はフェスのステータスの高さに驚いて階段を踏み外しそうになった。


「どうしました、主。」

フェスが言った。


「いや、何でもない。」

零が少し慌てて言った。


1階のリビングに降りたらリラが既に起きていた。


「おはようございます。」

リラが言った。


「おはよう。」

零が応えながら、リラのステータスも鑑定した。


鑑定結果

魔獣人・リラ

ランク・A

体力・6500/6500

魔力・4000/4000

剣技・7000/7000

備考・魔豹族長。双短魔剣ツインクロー。必殺技レゾナンスエッジ。…以下省略。


『剣技はフェスが上で、魔力はリラが上なのか。それにしても2人共にAランクとは、さすが一族の長だな。』

零は思った。


3人で朝食を食べた。


「今日は狩りに行こうかと思ってる。」

食後に零が言った。


「では我も行きます。」

「お供させて頂きます。」

フェスとリラが言った。


「…そうね。」

零が苦笑いで言った。


『粒子、牛の魔物を探して。』


フェスとリラには見えていないが、粒子画面が現れて零の家から北に15キロの所にバイコーンの群れがいる。


「北にバイコーンの群れがいるねぇ。」

零が言った。


「家の中にいてわかるのですか?」

フェスが驚いて聞いた。


「…もしや高度な風魔法ですか。」

リラも驚いて聞いた。


「あぁ…まぁ。」

零は、はぐらかしながら言って、ログハウスを出た。


続いてフェスとリラもついて出た。


「行くよ。」

と零が言って3人で飛び上がった。


北に飛んで5分程で、上空から牛の群れを確認した。


「あっと言う間にバイコーンの群れを見つけた。」

フェスが驚いて言った。


『ついでに牙狼族や魔豹族にもバイコーンを分けてあげようか。』

と零は思った。


「今日は全部で7頭、牙狼族と魔豹族にに3頭ずつ、僕らが1頭持って帰ろうか。」

零が言った。


「えっ、何故です?全部狩ってしまいましょう。」

フェスが少し不満気味に言った。


「群れを見つける度に全部狩っていたら、そのうちバイコーンが全滅するでしょ。そしたらバイコーンが食べられなくなるじゃない。今日、明日食べる分、少し狩って、バイコーンが増えて、また少し狩れば、いつまでもバイコーンが食べられるでしょ。」

零が言った。


キャンパーのフィールド保護の精神である。


フェスとリラは暫しポカーンとした顔をしていた。


「ふむ。零様の言葉には考えさせられる。」

半分理解しながら、リラが言った。


フェスはまだポカーンとしている。


「行くよ。」

零が言いながら3人で降下した。


3人の降下を見て驚いたように全てのバイコーンが四散した。


かと思ったが、その中の7頭だけが固まって動かなくなっていた。


フェスとリラは、7頭のバイコーンを零が動けなくしている事をもう知っていた。


『粒子、鑑定。』


鑑定結果

魔獣・バイコーン

ランク・C

体力・900/900

魔力・500/500

剣技・0/0

備考・角2本の買取価格金貨20枚200万円。バイコーンの皮、買取価格金貨20枚200万円。魔核買取価格金貨30枚300万円。蹄4個、買取価格大銀貨2枚2万円。…以下省略。


『バイコーンも結構収益になるなぁ。』


バイコーンの鑑定画面を見ながら零は思った。


「帰ろうか、まずは魔豹族の集落にバイコーンを届けに行こうか。」


零が言って、3人と7頭のバイコーンが飛び上がった。


『粒子、魔豹がたくさんいる所を探索。』


現在地から15キロ離れていて、南西の方角が赤く点滅した。


映像を見ると魔豹や獣人達が映っている。


「魔豹族の集落はこっちの方角で良い?」

零はリラの方を見ながら南西の方を指して言った。


「えっ、はい、そうです。」

リラは少し驚いて言った。


『零様は、なぜまだ教えていない魔豹の集落を知っておられるのだ。やはり、賢者なのか。』

リラは思った。


「魔豹族の集落に行くまでにバイコーンの解体を終わらせよう。」

零は粒子に飛行しながら解体するように命じた。


3人はバイコーンの肉3体分と魔豹族の集落に降り立った。


「零様、お待ちしておりました。」

リラの念話で3人の来訪を知っていた魔豹族は全員が出揃って零に片膝をついた。


「ガダン、バイコーンの肉を持ってきたんだ。皆で食べて。」

零はバイコーンの肉3体分を魔豹族長代理のガダンに渡した。


「零様、ありがとうございます。うぉー!!」

受け取ったガダンはその肉を持ち上げ、歓声をあげ、魔豹達を振り返った。


魔豹達は歓喜の声援をあげた。


「え?何々?」

歓声を上げる魔豹に零は戸惑った。


早速零が塩とオリーブオイルを使って粒子で肉を焼く。


「美味い!!」

歓喜して食べる魔豹達。


「でしょー」

零は笑顔で言ってフェスとリラと一緒に食べた。


「牙狼族の集落にも行くから、そろそろ帰るね。」

食後ゆっくり歓談した零が言った。


「零様が我ら魔豹族を、零様の一族の一員とお認め頂き、大変嬉しく思います。」

ガダンを先頭に全ての魔豹族が零に片膝をつきながら言った。


「えっ、俺の一族って、何?」

と言いながらリラを見た。


リラはガダン達の先頭で片膝をついた。


「バイコーン3体を贈って頂いた零様のそのお気持ち、我ら魔豹族、確かにありがたく頂きました。」

リラが零に言った。


「我が主が獲ってきた獲物を分け与えると言う事は、主の一族に迎えいれると言う事なのです。つまり魔豹族は我が主の一族の身内となったのです!!」

フェスがなぜかドヤ顔で言った。


『えっええ〜何それ…牛肉が食べたかったから、バイコーンを取りに行ったついでに、お土産気分で、皆の分も獲ってきただけなのに…とてもついでだといえる雰囲気じゃない。』


「そっそうなのか。ははは…皆これからもよろしく。」

戸惑いながら零が言った。


「ははっ、主様。」

魔豹達が言った。


零とフェスとリラは牙狼族の集落へ飛び立った。



牙狼族の集落。

牙狼達は粒子の避難所のおかげで快適な暮らしを送っていた。


「零様が到着されたぞ。」

物見の牙狼が零達の到着を集落に知らせた。


牙狼達は歓声をあげて迎えた。


「ようこそおいでくださいました。」

副族長のザッハを先頭に全ての牙狼族が片膝をついた。


零はバイコーン3体分の肉を粒子から出した。


「バイコーンの肉だよ。深い意味はないから。これはただのお土産だから。」

副族長のザッハに渡しながら零が言った。


「はっ、ありがたくちょうだいいたします。」

副族長ザッハが肉を受け取りながら言った。


「我らが主の零様から、零様の一族に帰属するお許しのお土産を頂いたぞ〜!これで我ら牙狼族は名実ともに零様の配下となった!」

副族長ザッハが振り返って、牙狼達に叫んだ。


牙狼達から歓声が上がった。


「だからただのお土産なんだけど…やっぱり…」


零は諦めた様に言って、牙狼達の声援に苦笑いで応えた。


「クリームシチューを作ろうか。」

零は牙狼族の集落に来る前に、粒子の探索の能力で、森の中の聖樹の巨大な木の実から植物性のミルクや蜂蜜を手に入れていた。


そのミルクとバイコーンの肉を煮込んで、塩と蜂蜜で味を整え、クリームシチューを作った。


「美味い!!」

クリームシチューを食べた牙狼達は口々に言った。


「でしょー」

零は笑顔で言った。


リラやフェスと牙狼達はその味を絶賛した。


【次回予告 】

ついに魔族が現れ零達と激突!?


物語を読んでいただきありがとうございます。

これからも面白い物語に育てていきます。


「面白い!!」「続きが読みたい!!」と思っていただけたら、

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また読んでもらえることを楽しみにしています。

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