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助っ人

「使者殿、ゼノフィス皇帝の意を確かに受け取った。今すぐ5人の騎士を送り、先行隊としてウライアの王国軍兵士1万人を先発させ、1ヶ月以内に準備でき次第、随時1万人の兵士を帝国に派遣する。」

アルベール国王が言った。


「アルベール国王!ありがたき幸せ。この事すぐに帝都に持ち帰ります。」

帝国の使者は片膝をついて涙を流しながら言った。


「婿殿、フェス殿とリラ殿、セレスティアとカタリナを連れて帝国に行ってもらえるか。」

アルベール国王が言った。


「はい!」

零が言った。


リラがアルベール国王に一礼した。

フェスは不敵に笑った。


「フランツ、書面を認める。急ぎ用意せよ。」

アルベール国王が命じた。


「はっ。」

宰相フランツが受命した。


「国王、書面をしたためてる間、この使者の方をお借りしてよろしいですか。」

零が言った。


「ん?使者殿か。構わぬが。」

アルベール国王が零の変な要望に思わず許可した。


「ありがとうございます。」


零はフェスとリラ、帝国の使者を連れて粒子で転移し、謁見の間から消えた。


「まったく、何と言う婿殿だ。…どうしたレグルス?」

アルベール国王が少し呆れて言った。


「はっ、思い出しました。あの夜、国王がシルビア王女の婚約を決められた夜、零殿は数々の事件を半日で解決しました。」

騎士長レグルスが答えた。


「確かに…何とかしてもらわねば、王国に戦火が来てしまう。」

アルベール国王が言った。


零達は粒子の転移で帝国の貴族の娘ルミニアこと第二王女イザベラの前に現れた。


ルミニアは護衛の黒騎士フィオナとクロムエルと共に下校途中だった。


「何者!…零君?…バーンズではないか!ここで何をしている。」

黒騎士フィオナがルミニアの前に出て言った。


「フィオナ様!パルマラスの城壁が…あ、イザベラ王女!」

使者バーンズが言い淀み、片膝をついた。


「バーンズ、パルマラスの城壁がどうしたのだ!」

第二王女イザベラが黒騎士フィオナを押し退けて言った。


「…パルマラスの城壁が破られました。」

バーンズが声を振り絞って言った。


「な、何ですって!お兄様はネイラル兄様は!?」

第二王女イザベラが動揺して聞いた。


使者バーンズが言葉を詰まらせた。


「ネイラル王子は負傷していますが、まだ生きています。今から助けに行きます。ルミニアさん、手伝ってもらえますか?」

零が言った。


「手伝う?零、何を言ってるの?ここは王国よ。兄様は帝国のパルマラスにいるのよ!無理に決まってるじゃない!助けられるなら何だってするわよ!」

第二王女イザベラが涙をためて言った。


「ありがとうございます。では。」

と言いながら零達は、第二王女イザベラと黒騎士フィオナとクロムエルと、周辺にいて隠れて護衛している黒騎士8人と、王宮の謁見の間に粒子で転移した。


「侵入者!」

騎士長レグルスが再び鋭く叫んだ。


近衛騎士が一瞬で黒騎士達と第二王女イザベラを取り囲んだ。


「ア、アルベール国王!?」

謁見の間に転移して来た第二王女イザベラが驚いて言った。


「お嬢様を守れ!」

黒騎士が素早く第二王女イザベラを円形に庇う様に囲んだ。


近衛騎士が黒騎士に襲いかかった。


が、そのまま零の粒子で固められた。


「そなた…」

アルベール国王が第二王女イザベラを見て言った。


「アルベール国王、又突然ですみません。帝国の貴族の娘さんのルミニアさんです。僕の同級生です。周りは護衛の人達です。パルマラスの城壁の事を話したら快く手伝ってくれると申し出てくれたので、一緒に行こうと思います。」

零が慌てて言った。


「ルミニア…おお、そうかルミニア殿か。儂の知る高貴な王女と似ておったものでな。失礼した。」

アルベール国王が言った。


「アルベール国王、それでは行こうと思うのですが、帝国の使者のバーンズさんが持って帰る書面はご用意できたでしょうか。」

零が言った。


「零殿!不敬であるぞ!」

騎士長レグルスが怒って言った。


「レグルス、かまわぬ。婿殿、出来ておる。使者殿、この書面を皇帝に渡してくれ。」

アルベール国王が言って騎士長レグルスに書面を手渡した。


騎士長レグルスが受けとって使者バーンズに手渡した。


「それでは、行って来ます。」

零が言って粒子で転移しようとした。


「あ〜、待て待て、婿殿。行く前に騎士達を解放してやってくれ。」

アルベール国王が慌てて言った。


「あっ、そうでした。皆さんすみませんでした。じゃ行きます。」

言って粒子の固定を解除して、零達とセレスティアとカタリナ、帝国第二王女イザベラと黒騎士10人と使者バーンズは謁見の間から消えた。


イタリウス帝国、パルマラス。


ここは森があるものの、帝国と魔王国が近い距離で面している為、昔から常に小さな戦闘が起こっていた。


王宮から粒子で転移した零達がパルマラスの城壁の上空に現れた。


「何?飛んでる!?ここ…パルマラス!?」

第二王女イザベラが叫んだ。


黒騎士達も驚いている。


魔王軍は空から数十体のワイバーンがブレスで攻撃し、複雑に入り組んだパルマラスの城壁を焼き、帝国の兵士達も焼いている。


数百体のハイオークが城壁を破壊し城下街に入ろうとしている。


帝国側は、ワイバーンの上空からの攻撃で指揮官を失い、帝国兵個々がハイオークと戦っている状態だ。


個々の力ではハイオークに劣る為、至る所で帝国兵が倒れている。


【次回予告 】

パルマラスの戦いとネイラル王子。


物語を読んでいただきありがとうございます。

これからも面白い物語に育てていきます。


「面白い!!」「続きが読みたい!!」と思っていただけたら、

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