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クラス予選

「お前、わかりやすい奴だなぁ。」

フェスがカタリナに言った。


「うるさいわよ!あんたに言われたくないわ!」

カタリナがフェスに言った。


「僕が武術大会で優勝しなければ、シルビア王女にとってあまり良くない事が起こるわけですね。」

零が少し呆れた様に言った。


「…詳しくは言えません。何とか、出場して優勝してほしいのです。」

セレスティアは苦しそうに言った。


「あの豪快な王様だからなぁ、近衛騎士も苦労するな。」

リラが言った。


セレスティアは何も言わず少し顔を引きつらせた。


「わかりました。セレスティアさんとカタリナさんには色々お世話になっていますし、シルビア王女の為になるなら。武術大会に出場して優勝を目指します。」

零が言った。


「本当か!零殿、ありがとう。」

セレスティアは喜んで言った。


「優勝を目指すだけで、優勝出来るかどうかはわかりませんよ。」

零が言った。


「零殿が出場して優勝を目指してくれれば大丈夫です。」

セレスティアは目を輝かせた。


武術大会の各学年のクラス予選は剣技の授業で行われる。


零のいる1年Aクラスの剣技の授業。


「クラス内の勝抜きでクラス代表が決められ、そのクラス代表がトーナメントで戦う。クラス内の勝抜きは剣技の授業で試合形式で行う。」

剣技教官カイザードが言った。


「相手を攻撃する魔法は禁止だが、自己強化の魔法は使っても良い。まずはロアンとクロノスの試合から。」

剣技教官カイザードが指名した。


「では、零さん、いってきます。」

ロアンが零に言って訓練場の中央に出た。


「うん、頑張って、ロアン。」

零が言った。


ロアンとクロノスの試合はロアンがクロノスの木剣を叩き落として一瞬で決着した。


「ロアン、強いんだね。おめでとう。」

零が言った。


「ありがとうございます。私は勉学より剣の方があってますから。」

ロアンが笑顔で言った。


『親のバルトロさんと似てないなぁ。』

零は苦笑いで思った。


「次、レイモンドと零の試合を行う。」

剣技教官カイザードが言った。


「はい。」

零が木剣を持って訓練場の中央にある試合場に行った。


レイモンドと零が試合場の開始線で向かいあった。


零は粒子でレイモンドの剣と零の剣を囲み、レイモンドの剣を零の剣で受ける様にし、受けれない場合は体をよける様にした。


『あれ?隙だらけだ。』

レイモンドは零を見て思った。


「はじめ!」

剣技教官カイザードが言った。


レイモンドが木剣を振り被って零の頭上を狙った。


レイモンドが振り被った瞬間、零が見えない速さでレイモンドの胴に打ち込んで寸前で止めた。


「勝負あり!」

剣技教官カイザードが言った。


レイモンドは自分の木剣を止める事ができず零の肩に打ち込んでしまったが、零はそれをかわした。


レイモンドは目を丸くして零を見た。


「勝者、零。」


2人は開始線に戻って礼をした。


剣技教官カイザードはチラッと零を見た。


零は試合場から出て笑顔でロアンに手を振った。


「一通り皆の剣技を見たんだけと、1年Aクラスではロアンが一番強いんじゃないかなぁ。」

下校時に零が言った。


武術大会のクラス予選が始まって1週間が経った。


「あの領都の、頭が金貨の息子ですか?」

フェスが驚いて聞いた。


「ははは…」

零は苦笑いした。


「あの金貨の亡者の息子が零様とどの程度戦えるのか楽しみです。」

リラが言った。


「そのロアンの父親ってどんな奴なのよ。」

カタリナが言った。


「ははは…バルセバル領の領都の筆頭財務官のバルトロさんです。」

零が言った。


「あぁ、あの者の子息がAクラスなのですか。剣も優れているのですか。」

セレスティアが言った。


「はい。できれば対戦したくないですよ。」

零が苦笑いで言った。


「そんな、主ならあんな金貨頭など敵ではありません。」

フェスが言った。


「金貨頭って、それは父親の方で、ロアンは金貨頭じゃないから。」

零が笑って言った。


1ヶ月後。


クラス代表戦はロアンと零が勝ち残って、2人による代表決定戦となった。


剣技の授業で剣技教官カイザードがロアンと零の名前を呼んだ。


2人が試合場の開始線に向かい合った。


「零様と戦える事になって光栄です。」

ロアンが言った。


「いや、様はいらないから。」

零が苦笑いで言った。


「試合、はじめ!」

剣技教官カイザードが言った。


試合開始と同時にロアンは素早い打ち込みで零を攻めた。


零は粒子の力で全てを受けとめた。


ロアンの攻撃は時間が経つにつれ乱れができてきた。


その乱れでできた胴の隙を零が狙った。


それはロアンの誘いで、ロアンは零の胴斬りを受けて零の頭上を狙った。


しかし零はロアンの頭上への打ち込みを躱しながら、再び胴に見えない速さで打ち込み、寸前で止めた。


「勝負あり。勝者、零。」

剣技教官カイザードは言いながら目を見張った。


零がロアンの頭上の太刀を躱したのを剣技教官カイザードは見切れなかったのだ。


「零様、驚きです。私の打ち込みを躱したのを見切る事が出来ませんでした。さすがです。」

ロアンは負けたのに嬉しそうに言った。


「ロアンの攻撃も鋭かったよ。僕も危なかった。」

零が言った。


「1年Aクラスの代表者は零に決定した。」

剣技教官カイザードが言った。


【次回予告 】

零が優勝しなければならない理由。


物語を読んでいただきありがとうございます。

これからも面白い物語に育てていきます。


「面白い!!」「続きが読みたい!!」と思っていただけたら、

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