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王国と悪魔1

「お、脅された?零殿は何か弱みでも握られているのか?」

セレスティアが驚いて言った。


「はぁ、まぁ、…1000年の王族の秘密を世界に暴露すると言われまして…僕がシルビア王女と婚約してるから、将来王族になるからと…」

零が又苦笑いで言った。


「主を脅すとは、卑怯な手段で配下になりおって!」

フェスが怒って言った。


「お前も命を捨てると零様を脅して配下になっただろ。」

リラが冷静に言った。


フェスが目を丸くして固まった。


「何と言う事だ。悪魔を倒す事も出来ない。これでは手の打ちようがない。」

セレスティアは絶望的に言った。


「まぁ、相手は3000年生きている知恵者ですから。してやられました。」

零が笑いながら言った。


「とにかく、国王に報告します。」

セレスティアが言った。


「悪魔グローリを国王に会わせてみるのはどうかなと。」

零がセレスティアを覗き込むように言った。


「あり得ない!国王が悪魔とお会いするなんて!零殿、めちゃくちゃだ!」

セレスティアが冷静さを失って言った。


「…カタリナさん、もうわかってるんじゃないですか?」

零がカタリナを見て言った。


カタリナは話の途中から何かを思い出して考えているようだった。


「零、あんたは知ってたの?」

カタリナが顔色を変えて言った。


「最初から知ってたわけではありませんが、学園に初めて来た時に。」

零がカタリナに言った。


セレスティアもはっとなった。


「そうよ。王都の城門を守る結界は学園の結界と同系の魔法。つまり悪魔の結界魔法よ。」

カタリナがセレスティアに言った。


「城門の結界を管理している、王宮の魔法局の中にこの事を知っている者がいるのか!?」

セレスティアが言った。


「それはないと思います。知っているとすれば…」

零は言葉を途中で止めた。


セレスティアはまたはっとした。


「セレスティアさん、国王に報告する時に僕からの提案という事で悪魔グローリと会うことを言ってもらえませんか。」

零が言った。


「…わかった。お伝えしてみよう。」

セレスティアは諦めた様に静かに言った。


王宮国王執務室。


「学園が悪魔の支配下だったとは…」

宰相フランツがセレスティアとカタリナからの報告を聞いて困惑して呟いた。


アルベール国王の執務室に国王と宰相フランツと騎士長レグルスがいる。


「はい。」

セレスティアは答えた。


「…信じられん。」

騎士長レグルスも呟いた。


セレスティアはアルベール国王の顔を見ている。


アルベール国王は少し笑っているようにも見えた。


「零殿は何と言うておった?」

アルベール国王がセレスティアに聞いた。


セレスティアは一呼吸置いた。


「国王と悪魔グローリを会わせてはと。」

セレスティアが言った。


「馬鹿な!国王に悪魔を会わせるなど、あり得ない!」

騎士長レグルスが強く言った。


「…まったく、我が婿殿は王国の秘密をどこまで知っているのやら。」

アルベール国王が苦笑いで言った。


「騎士長よ。警護できるか?」

アルベール国王が笑いながら言った。


「お待ち下さい、王よ!まさか悪魔とお会いになるのですか?」

騎士長レグルスが動揺した。


「セレスティア、零殿は悪魔の強さを何と言うておった。」

アルベール国王が聞いた。


「…近衛騎士と同じか、と途中で言葉を切られました。」

セレスティアは言いにくそうに言った。


「なっ、…王よ、何卒、何卒お会いになる事はお止めください。」

騎士長レグルスは懇願した。


「レグルスよ、これは歴代国王の誰かがやらねばならぬ事なのだろう。儂を守ってくれぬか。」

アルベール国王は笑ったまま騎士長レグルスに言った。


アルベール国王の決意を騎士長レグルスは悟った。


「…はっ。必ずや、この命にかえて、お守りいたします。」

騎士長レグルスも意を決して言った。


「ふむ。悪魔に会ってみよう。手配せよ。」

アルベール国王が言った。


「はっ。」

そこにいる皆が受命した。


国王と悪魔の謁見の日。


零とフェスとリラが王宮の謁見の間に呼ばれた。


本当は悪魔グローリも呼ばれたのだが、見馴れぬ者が謁見の間に入ったと言うような、変な噂が立つのを避ける為、後で零が粒子の転移で連れて来る事にした。


「お〜婿殿。来てくれて嬉しいぞ。」

アルベール国王が笑顔で言った。


「はぁ、まだ婚約ですので、婿殿はちょっと。」

零が苦笑いで言った。


「ワハハハ、そう固い事を言うな。…ところで例の者はどうしたのだ?」

笑った後、真顔になって言った。


「はい。謁見の間に入るところを他の人に見られたら何ですので、ここには僕達だけで来て、後で転移で連れて来ようかと。連れて来て良いでしょうか?」

零が聞いた。


一瞬、間があった。


「うむ。連れてきてくれ。」

アルベール国王が答えた。


「はい。では。」

と零は言って、自身の傀儡を残して粒子で転移して、すぐに悪魔グローリを連れて来た。


謁見の間に緊張が走った。


十数人の近衛騎士が剣の柄に手を添えた。


「零様、素晴らしい転移魔法です。」

零の粒子の転移で謁見の間に現れた悪魔グローリが歓喜して零に言った。


「…これはこれは、フェス殿、リラ殿、お初にお目にかかります。私、この度零様の下僕となりました、グローリと申します。以後お見知りおきを。」

国王に背中を向けてフェスとリラに挨拶した。


フェスとリラはキョトンとした。


近衛騎士達も変に動揺した。


「先に国王にご挨拶して。子供みたいな嫌がらせはやめなさい。」

零が呆れるように言った。

【次回予告 】

グランバルト王国と悪魔の歴史。


物語を読んでいただきありがとうございます。

これからも面白い物語に育てていきます。


「面白い!!」「続きが読みたい!!」と思っていただけたら、

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また読んでもらえることを楽しみにしています。

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