内務調査局
「秘匿魔法もかけられてるみたいですね。」
粒子で鑑定した零が言った。
「秘匿魔法?…本当だ、秘匿魔法もかけられてる。」
カタリナが驚いて言った。
「おい、大丈夫か?」
フェスが呆れてカタリナに言った。
「だ、大丈夫って何よ!だいたいあんた達が魔族を殺してしまうから、水晶の封印魔法を解除できなくなったんじゃないの!」
カタリナがキレて言った。
「生きてても解除方法を教えてくれるとは思えないが。」
リラが淡々と言った。
「ぐっ」
カタリナは返す言葉がなかった。
「お前、魔法士なのに解除できないのか?」
フェスが普通に聞いた。
「で、できるに決まってるでしょ!今からやるわよ。」
カタリナが言って水晶の魔法を解析した。
「本当に、何でこんなに何重にも…この魔法を解除するには時間がかかるわ。」
カタリナが言った。
「…手伝いましょうか?」
零が言った。
「そ、そうね。あなたの意見も聞いてあげるわ。」
カタリナが言ってるうちに、零が粒子で水晶の封印魔法と隠蔽魔法を解除した。
「解除できましたね。」
零が笑顔でカタリナを見た。
カタリナは唖然として零を見た。
「何だ、時間がかかるのではなかったのか?」
フェスが不思議そうに聞いた。
「わ、私と零が力を合わせたら、この程度の封印魔法なんてすぐに解除できるわ。」
カタリナが慌てながら言った。
「セレスティアさん、これで闇ギルドの関係者が全員わかります。」
零が笑顔で言った。
セレスティアが頷いた。
「カタリナさん、水晶の中を見て下さい。問題のある幹部がいます。」
零が言った。
「え、何それ?」
カタリナが水晶を持って言った。
「では一旦騎士団施設に戻りましょう。」
零が言って、零達とセレスティアとカタリナ、衛兵2人と使用人、魔族ランゴラルの死体を粒子で騎士団本部に転移させた。
騎士団本部、団長執務室。
騎士団長のガレスは小隊長コンドス一味の取調べを行い、その後の指揮を副団長ブレッドに任せ、執務室に戻った。
そこに零達が粒子で転移してきた。
「おい、またか!何だ、それは!」
突然転移してきた零達と衛兵2人と使用人と魔族の死体に驚いて、団長ガレスが言った。
「すまぬ。闇ギルドの仲介役と衛兵の裏切り者を捕らえて来た。」
セレスティアが言った。
「これは…魔族じゃないのか!?」
団長ガレスが言った。
「一味の者達も知らなかったようだが、闇ギルドの仲介役は魔族だった。」
セレスティアが言った。
「な、何だって!闇ギルドに魔族が入り込んでいるのか?」
団長ガレスが言った。
「そうだ、でも闇ギルドの全容を記した水晶を手に入れた。」
セレスティアがカタリナを指して言った。
魔法で水晶の中を見ているカタリナの顔色が変わっていた。
「ヤバいわ、急いで王宮に帰らないと…零!」
カタリナが零を見て叫んだ。
「わかりました。すぐ行きましょう。」
零達とセレスティアとカタリナは又粒子で転移し、団長執務室から消えた。
内務調査局、局長執務室。
零達は王宮の内務調査局の局長執務室に粒子で転移した。
「うわ〜なんですか!誰ですか〜」
局長ダスコフが急に現れた零達を見て驚いて言った。
執務室には5人の文官がいて会議中だった。
「セレスティア様、カタリナ様ではありませんか!?それにその者達は…」
局長ダスコフが言った。
「ルアーノ!あんた闇ギルドだったなんて!!」
カタリナが叫んだ。
文官ルアーノが驚いて後退した。
「ルアーノが!?王宮内に闇ギルドがいたのか!?」
セレスティアが驚いて言った。
「わ、私は…なぜ、わかったのですか?」
文官ルアーノが驚いて言った。
「あんたの事も飲み屋のランゴルが持ってた水晶に記録されているわ!あんた王宮の情報を売ってたのね?それで闇ギルドの幹部になったの!」
カタリナが怒りながら言った。
「…逆です。私は王宮に来る前から闇ギルドでしたよ。」
文官ルアーノは開き直って言った。
文官ルアーノは懐から魔導具を出した。
闇ギルドから渡された、近接転移できる魔導具だ。
近接転移を繰り返せば王宮の外に出られる。
文官ルアーノは魔導具に魔力を流したが、転移できない。
「無駄だよ。」
零が粒子で文官ルアーノの魔力を廃除した。
「なぜだ!転移出来ない!」
文官ルアーノが戸惑った。
カタリナが拘束魔法で文官ルアーノを拘束した。
「お前はランゴルが魔族だと知っていたのか?まさか魔族化もお前か!?」
セレスティアが聞いた。
「魔族?何の話だ?魔族など闇ギルドとは何の関係もない。」
文官ルアーノが笑いながら言った。
フェスが別の文官の前に立った。
「久しぶりじゃねえか。どうした、お前、顔色が悪いぞ。」
フェスが口元だけ笑いながら言った。
「な、何の事でしょうか?」
その文官は口元を引きつらせた。
「正体を現せ、魔王軍偵察兵デンドロ。」
零が手をかざして魔族デンドロの人型擬態を粒子で解除した。
魔族デンドロが姿を現した。
魔族デンドロは魔物の森の深域でのワイバーン襲来の時、消失したワイバーンを探して牙狼族の避難所に来た魔王軍の偵察兵である。
「な、貴様、なぜ俺の人型擬態を!?」
魔族デンドロが驚いて言った。
内務調査局の局長や文官達は魔族の姿を見て驚いて逃げ惑った。
セレスティアが剣を抜いた。
カタリナが拘束魔法で魔族デンドロを拘束した。
「何だこれは?拘束魔法か?」
カタリナの拘束魔法で拘束されながら、魔族デンドロが余裕で笑いながら言った。
「お前、王宮でも魔族化をやっていたな。」
零が言った。
セレスティアとカタリナがはっとした。
【次回予告 】
シルビア王女の魔族化の秘密。
物語を読んでいただきありがとうございます。
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