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銭湯の生産性

零は筆頭財務官バルトロを銭湯に連れて行った。


「こんな所に銭湯が出来ている。孤児院の建替えといい、いつ建てたのですか?」

筆頭財務官バルトロが驚いて零に聞いた。


「あぁ、今日です。」

零が苦笑いで答えた。


銭湯の中のお湯の給水口の裏側に筆頭財務官バルトロを連れて来た。


給水口の裏に、粒子の管につながれた大きな粒子の箱がある。


「バルトロさん、中を見て下さい。」

零が言った。


筆頭財務官バルトロが中を見ると大量の白い粉が入っている。


「…何ですか、この白い粉は?…ま、まさか塩ですか!」

筆頭財務官バルトロは仰天して言った。


「そうです。」

零が言った。


「こ、これはどういう事です?零様、なぜ白銀の塩がこんなにたくさん、ここにあるのですか、ご、ご説明いただけないでしょうか。」

筆頭財務官バルトロは興奮して言った。


銭湯のお湯は1日で約3〜4万リットル必要になる。


海水を粒子で転移させてお湯を作ると約1トン、軽自動車1台分の塩ができる。


1トンの塩は白金貨100枚、10億円になる。


つまり銭湯を1日営業すると自動的に白金貨100枚、10億円の利益になる。


さっき皆で風呂に入っただけで10億円の利益が出たという事だ。


「こ、こんな事が…」

筆頭財務官バルトロの興奮は収まらない。


「バルトロさん次に行きましょう。」

零が言った。


零は筆頭財務官バルトロを湯船に連れて来た。


零は湯船に治癒の能力のある粒子を少し混ぜている。


『粒子、ここにいる財務官の中で病気やケガを持つ者を探索。』


財務官の1人が病気かケガを負っていた。


『粒子、あの財務官を鑑定。』


粒子が鑑定した財務官は肘の関節に慢性的な痛みを持っていた。


「バルトロさんあの財務官を入浴させてもらえませんか。」

零が言った。


「はっ?あの者を風呂に入れるのですか?」

筆頭財務官バルトロは唖然とした後に言った。


筆頭財務官バルトロは零の指示通り、零の指名した財務官に入浴を命じた。


指名された財務官も不思議そうに入浴した。


30分程で財務官は風呂から出てきた。


「バルトロ様、私の肘の痛みが和らいでます。」

入浴した財務官が言った。


「肘の痛みが…零様これはどういう事ですか?」

筆頭財務官バルトロが驚いて零に聞いた。


「このお湯には少しですが治癒の能力があります。その能力で肘の痛みを和らげたのです。」

零が言った。


「ち、治癒…」

筆頭財務官バルトロも財務官も言葉を詰まらせた。


「何度か入浴したら肘の痛みも消えると思いますよ。だから病気やケガの治療の目的で銭湯に来る人が増えるんじゃないかと…」

零が筆頭財務官バルトロや財務官の反応に少し戸惑いながら言った。


「零様!これは凄い!これなら銭湯は連日満員になります。領都は治療の町になり、王国中から人々が集まります。」

筆頭財務官バルトロは興奮して言った。


零は今度は銭湯の建物の裏に筆頭財務官バルトロを連れて出てきた。


銭湯の建物の裏側から管が出ている。


「じゃ始めますね。」

零が言った。


『粒子、風呂の栓を開けてお湯を排出。』

零が頭の中で粒子に命じた。


風呂のお湯が排出口を通して荒廃した土地に流れていく。


零が事前に土地を区画整理していたので、風呂からの排出水はたくさんのキレイな四角を描きながら広大な荒廃した土地に流れていく。


「これは…まさかこの土地に水を与えて、畑が出来る土にする為の…」

筆頭財務官バルトロがまた驚いて言った。


「さすがバルトロさん。正解です。」

零が言った。


風呂の排出水を粒子で浄化し、荒廃した土地を区画整理して流す。


これは今すぐというわけにはいかないが、将来的に土地が肥えて畑が出来るようになる。


しかも排出水には粒子の治療の能力が含まれている。


荒廃した土地が肥えた土地になるのも通常よりも早くなる。


農作物を収穫できるサイクルも早くなり、他よりも農作物が多く収穫出来る事になる。


今から貧困の人達を雇って耕せば近い将来肥えた土になる。


「零様、あなたは、本当に大賢者様なのでは。」

筆頭財務官バルトロは涙を浮かべて零に跪いて言った。


零の横でリラが何度も頷いた。


「いや、違いますって。」

零が苦笑いで言った。


「バルトロさん、僕は商いや施設の切盛りや塩の値段の操作等は得意ではないので、それをあなたにお願いしたいのです。」

零が言った。


「わかりました。零様のこの事業必ずや私めが成功させてみせます。」

筆頭財務官バルトロが涙を流しながら言った。


『この人、何で泣いてるんだ、困った人だなぁ。』

零は頭の中で呟いて苦笑いした。


「シスターには子供達の先生をしてほしいのです。」

零がシスターマリアに言った。


「はい、使徒様。」

シスターマリアが言った。


「いや、使徒じゃないですから。あの、子供達を2班に、午前に勉強する班とその反対と。午前に勉強する班は午後から仕事、その反対と、としてください。それで例えば1週間に一度午前と午後を入れ替えたりしてください。」

と零は説明した。


「はい、零様。」

とシスターマリアは手を合わせながら言った。


『この人まだ使徒と思ってるんだ、やりにくいなぁ。』

零は頭の中で呟いた。


【次回予告 】

奴らがフェスの怒りに触れる。


物語を読んでいただきありがとうございます。

これからも面白い物語に育てていきます。


「面白い!!」「続きが読みたい!!」と思っていただけたら、

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