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バルドー村

零は死んでいるゴブリンを鑑定した。


鑑定結果

魔物・ゴブリン

ランク・F

体力・0/70

魔力・0/50

剣技・0/30

備考・死亡。…以下省略。


『これがゴブリンのステータスか…ゴブリンからするとフェスやリラは化け物だな。…冒険者のステータスは?』


鑑定結果

人族・冒険者ガルス

ランク・F

体力・40/100

魔力・10/70

剣技・50/70

備考・土魔法。…以下省略。


「俺は冒険者のガルスと言います。ゴブリンから命を助けて頂き、その上ケガまで治してくれて、本当にありがとうございます。」


「俺はカイト。これは少ないですけどお礼です。村のギルドに戻ったら残りをお渡しします。」

冒険者カイトが零にお金が入った袋を渡した。


遅れて冒険者ミラとサラが零の所にきた。


「私はサラといいます。命を助けてくれてありがとうございます。あなたがいなかったら死んでいました。」


「私はミラ、助けてくれてありがとう。あなたの治癒魔法凄いねぇ。」


「僕は零。あの2人はフェスとリラです。お役に立てて良かった。」


冒険者ガルスが声をかけたら、馬車から婦人と娘2人が出てきた。


ガルスが事情を説明すると婦人と娘2人が零の方にやって来た。


「バルドー村の村長の妻のマーサです。娘のリーネとコットです。」

娘2人は母マーサの後に隠れた。


「零です。あの2人はフェスとリラです。」


「この度は命を救って頂き、ありがとうございます。旅のお方とお見受けします。是非とも私どもの村にお越し下さい。このお礼もさせて頂きたいです。」

村長夫人のマーサがお礼の気持ちをこめて零に言った。


「…わかりました。村にお邪魔させてもらいます。」

零が笑顔で応えた。


冒険者ガルスとカイルが馬車の前で何か話している。


「どうしたんですか?」

零が問いかけた。


「ゴブリンの襲撃を受けて馬がケガしてて、その上馬車が壊されてしまって…」

冒険者ガルスが言った。


バルドー村まではまだ10キロ以上ある。


村長夫人マーサも娘2人も歩いて行くことは出来ない。


「じゃ僕が直します。」

零は言いながら馬の側に寄って粒子の治癒能力で治した。


それから馬車の壊れた部分を粒子で修復した。


「治癒魔法だけじゃなく、修復魔法も使えるのか?」

冒険者カイトが驚いて言った。


「ははは…これで帰れますね。」

零が言った。


零が粒子で馬車を直して村への帰路についた。


零も馬車の中に乗せてもらっている。


村長の長女のリーネが少し難しい顔で零を見ている。


次女のコットはチラッと見て、零と目が合うと目をそらす。


『…なんだろう。居づらいなぁ。』

零は心の中で呟いた。


『粒子、村の周囲50キロの魔物の分布図を出して。』


零の前の粒子画面に薄い赤い点滅が集中している所がある。


その中に他より濃い赤い激しい点滅があった。


『こんなにたくさんの魔物が集まっている。これは…まさか。』

激しい赤点滅を映像にした。


『フェス、リラ、東の方角に魔族がいる。』

零が念話でフェスとリラに伝えた。


フェスが立ち止まり、殺気立った目で東を振り返った。


リラも目を細めて東を見た。


零は魔族を鑑定した。


『魔族は4体か。他全て魔物。』


魔族は魔王軍のランクCの小隊長、ランクDの魔族兵が3体いる。


『ランクEとFのオーガ、オーク、ゴブリン等、魔物は1000体もいるのか。東に約20キロほどの位置か。』


零は魔族の会話から、功を焦った魔王軍小隊長が魔物を従わせ魔物部隊を作り、村を襲い、村を人族との戦争での前線基地にしようとしている事を知った。


情報をフェスとリラと共有した。


ゴブリンの襲撃の場所から3時間程で村に到着した。


『柵があるなぁ。心許ないけど魔物よけか。』


村は魔物避けなのか高さは約2メートルの木で防護柵が作られている。


防護柵の前には堀が掘られていて水が張ってある。


防護柵の門の前に村の守備隊女隊長イグニスが立っている。


「おかえりなさい。マーサ様。お前達もよく護衛してくれた。」

隊長イグニスが言った。


「ん?そちらの少年は?」

馬車の中の零を見て言った。


馬車は村の中に入った。


村人の表情は明るい。

畑もしっかり手入れされている。


子供達は笑顔で駆け回っている。


『なんか良い村のようだ。』

零は思った。


村長の家に着くまでに、護衛の冒険者達が隊長イグニスにゴブリン襲撃の件を説明した。


「何、ゴブリンの群れ?!」

隊長イグニスは驚いて言いながら、馬車の後を歩くリラとフェスを見た。


「あの2人が…」

隊長イグニスが呟いた。


馬車が村長の家に着いた。


玄関から村長グスタフが飛び出してきた。


「よく無事に帰って来た。」


「パパー」

村長の娘リーネとコットが馬車から飛び出してきてグスタフに抱きついた。


「ただいま帰りました。」

妻マーサが降りてきて笑顔で言った。


最後に零が降りてきた。


「おや?その子は?」

村長グスタフが零を見て言った。


「妻と娘達を救って頂きありがとうございます。少ないですが、これはそのお礼です。」

村長グスタフが零にお礼金を差し出しながら言った。


村長グスタフの家の来客室で、テーブルには副村長レイモンと隊長イグニスと冒険者ガルスとカイル、零とフェスとリラが座っている。


零が粒子で鑑定すると隊長イグニスはランクDだった。


「お役に立てて良かったです。」

零はお礼を受け取りながら言った。


「しかしゴブリンの群れとは…」

村長グスタフが難しい顔で言った。


「最近角兎が多く出てくるようになっています。魔物の森の深域で何かおきているのかもしれません。」

隊長イグニスが言った。


「森の深域?」

冒険者ガルスが聞いた。


フェスの牙狼族やリラの魔豹族が住んでいるのが魔物の森の深域だが、人間はそこまで森が奥深いとは想像も出来ず、森の中域の事を深域と勘違いしている。


「森の深域には化け物のような魔物がいて、魔物の森を支配していると言われているんだ。」

隊長イグニスが言った。


「化け物?」

フェスが少しキレたように聞き返した。


「はい、奴らは凶暴で理性のない邪悪な化け物と言われています。」

隊長イグニスがフェスに答えた。


フェスの目に殺意があらわれている。


『主、こいつは食っても良いですよね。』

フェスが念話で言った。


『やめなさい。』

零が念話で制した。


「森の中で何かが起こっていると言う事ですね。」

零が言った。


「はい、そのように思われます。」

隊長イグニスが答えた。


「零様はいつまでご滞在していただけるのでしょうか?」

村長グスタフが言った。


「はい、ご迷惑でなければ2〜3日は滞在させていただこうかと。」

零が言った。


「迷惑だなんて、是非長くご滞在下さい。そうだ、わが家にお泊り下さい。是非とも。」

村長グスタフがニコニコしながら言った。


『こ奴ら私達に又ゴブリン退治させる気のようです。魔族が来ているというのに。』

リラが念話で零に伝えた。


『そうだね。』

零が念話で答えた。


「ありがとうございます。そうさせて頂きます。」

零が村長グスタフに言った。




【次回予告 】

村で素材を売るのか。

魔族の動きも。


物語を読んでいただきありがとうございます。

これからも面白い物語に育てていきます。


「面白い!!」「続きが読みたい!!」と思っていただけたら、

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また読んでもらえることを楽しみにしています。

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