団体対抗戦?
国際教育大学附属国際高校ボクシング同好会一行は、ただいま顧問である西木先生が運転するでっかいハイエースに乗り合わせて、今回の目的地である唐河県の唐河中央高校に向かっているところです。
銀山御幸です。
昨日、出発前日のミーティングということで部室である美術教室で西木先生から今回の合同練習について色々聞きました。
また追加確認事項として、薙沢県のスポーツドクターである外薗先生が沿岸ブロックの関係者各位に面通しを行うことと俺たちの健康安全管理を名目に同行することになりました。
それは分かるんですが外薗先生、車の後部座席に座ってるんですけどなんだかものすごく複雑そうな表情をされてるんですが、体調でも悪いんでしょうか?
「団体対抗戦ですか?」
昨日のミーティングで西木先生から聞かされた内容は、各県選抜の選手でチームを作り、団体戦を行うというものでした。
階級は、
フライ級、
バンタム級、
フェザー級、
ライト級、
ライトウェルター級
の5階級で、この時点で我が国教大附属チームはなかなか難しいメンバー選考を強いられることになるんですけれど、まあそれは後のお話。
練習試合ということで、階級は自己申告制といった結構緩いものですし、なんとか辻褄は合わせられるそうですが、それでも5階級全部揃えるのは厳しいですね。
「団体戦に参加するのは
薙沢県チーム、
高南県チーム、
武領県チーム、
信徳県チーム、
唐河県Aチーム、
唐河県Bチーム
以上、6チーム。唐河県が今年のインターハイ総合優勝チームということもあってチームを2つ編成してくれることになったんだ」
6チームだから団体対抗3試合ということですね。
ちなみに対戦相手はどこになるか決まってるんですか?
「現地に到着したら早速君たちは軽めの練習、その間に監督会議があるそうだからそこで抽選ということになる」
なるほど、でも階級の設定的に俺と江波はあぶれちゃいますけど、そっちの方はどうにかなるんでしょうか?
「団体戦の後、個人のオープン戦という形で団体戦不参加の選手同士や階級から外れた重量級選手などが練習試合を行うという予定にはなってるよ」
俺ミドル級、江波は現時点でまだ0.1トンを維持しているから、スーパーヘビー級。
それにしても随分引き締まったとは思います。
俺は多分大丈夫だろうけど江波の相手がいるかどうかが心配ではあるなぁ・・・
何はともあれ団体戦参加メンバーを決めることになりました。
決まりました。
F.客野太郎
B.地御前栄代
Fe.宮内白塔
L.(不戦敗)
Lw.井口崇通
井口以外は本来の階級を1〜2階級あげての試合だから、体力的に結構きつくなりそうですね。
「そうでもなくね?そりゃ確かにきついだろうけどレベル的にはそこそこやれると俺は思うけどな。(小声で)宮内はちょっと不安だが・・・」
井口が何も問題ないといった風に言ってたのを思い返します。
後半部分は宮内には聞こえてなかったみたいなので、俺も聞かなかったことにしておきますが。
「結構やばいハンディキャップ抱えちゃってますけど、俺その方が燃えそうっすわ!」
客野が能天気に右の拳を左の手のひらにバシバシと叩きつけながら言ってました。
宮内は緊張からか、あの時終始無言でしたね。
江波は腕組みをして何やら本人なりに気合を入れているつもりのようでした・・・
で、地御前はと言うと・・・・
「バンタム級は54kg、僕の体重は大体46Kg・・・8Kgの体重差・・・ついている筋肉の重さが可動域に与える影響・・・」
何か口元に手をやって不気味なことをぶつぶつとつぶやいていたんですけど・・・
そんな感じのミーティングを経てただいま唐河県に移動中。
途中サービスエリアで休憩を取った時に井口の祖父母が持たせてくれたという雑穀米おにぎりをご馳走になりました。
意外に思われそうですが、井口はこれがお気に入りだとのことです。
ジャンクフードばっかり食ってると思ってた・・・・
サービスエリアを出て少し走ったところで高速道路脇の看板、
『唐河県にようこそ』
の案内。
あ、見えてきた。
あそこが今回の
『沿岸ブロック5県合同強化練習』
の会場である唐河中央高校ですね。
スポーツの超強豪校ということでしたが、予想以上に洗練された校舎のデザインで、刺激になったのか地御前が早速スケッチブックを開いていました・・・てか、こいつはここまで来てまでもこれなんだよなぁ・・・・




