黒木監督の独り言
私は黒木達也。
唐河中央高校ボクシング部監督をやっております。
現役時代には全日本選手権に複数回出場して、残念ながら王座獲得はなりませんでしたが、4度ほど何とか決勝戦まで駒を進めたことがありました。
あの、オリンピック予選の時には
『勝った!』
と思ったもんですが、ワクワクしながら判定を聞いてると手が上がったのは相手の方。
私のスタイルは当時のアマチュアボクシング界では、なかなか評価していただけなかったということだったんでしょうね。
今でも引きずる残念無念。
ちょっと自慢するようですが、そのような経歴を持ってして今現在、全国的に見ても強豪チームである、と自負しております私が率いる唐河中央高校ボクシング部。
今回のインターハイでもみんな私の現役時代の鬱憤を晴らすかのように大活躍してくれました。
いえいえ、別に全然あの時のこと根になんか持ってませんからね(笑)。
今年、唐河県チームはピン級からミドル級まで全階級、唐河中央高校ボクシング部が県予選を制覇してインターハイに参加し、フェザー級ライト級ウェルター級の三階級で優勝者を出すことに成功。
他の階級でも全員ベスト4にまで進出し、開催県を差し置いて総合優勝まで果たしました。
これは自慢してもいいですね。
ただ、これは毎年のことなんですけれど、沿岸ブロックの参加県は、はっきり言ってどこも強豪で、信徳県はピン級で、優勝者を、高南県もミドル級で優勝者を、武領県は優勝者こそ出ませんでしたが9階級のうち7階級までベスト4以上に勝ち上がる暴れっぷりでした。
意外だったのがバンタム級で、大本命だった高南工業高校の選手が決勝戦で物議を醸すポイント負けを喫したことですね。
レフェリージャッジのA級ライセンスを持っている(自慢)私の目から見ても、あれはないわと思ってはいましたが、揉めると面倒なので口にはしていません。
そんなインターハイの余韻を引きずる暇もなく、9月に入りまして、我が校にて
『沿岸ブロック5県合同強化練習』
が実施されます。
私が今回密かに注目してますのは、この手の合同練習に初参加となります薙沢県の国際教育大学附属国際高校ボクシング同好会チーム。
我が校も含めて唐河県の主要なボクシング部がある高校には薙沢県からの通称
『薙沢県スポーツ難民』
と呼ばれている生徒たちがかなりの人数ボクシング部他、様々な運動部に在籍しておりまして、それは高南県、信徳県、武領県も似たり寄ったりな状況なのだとか。
これら薙沢県出身者たちが連絡を取り合って夏休み中、地元に帰省した際に集まっては合同練習とかをしているようなのですが、今年は先述しました国教大附属国際高校ボクシング同好会のメンバーもそれに参加して、国教大附属国際高校の広々とした体育館を使用させてもらったという報告を受けてます。
そして参加したみんなが口を揃えて言うのが
「国教大附属のあの同好会、本気でやばいです」
「センスの塊みたいなやつもいれば得体の知れない動きをする不気味なのもいるし」
「何よりもUJ の全国大会を何度も制覇して取材に来たテレビの女子アナを◯◯◯して服役中だと噂の井口までいたんです!」
・・・う〜ん・・・井口くん、仮釈放もらえたのかな?
国教大附属の顧問である西木先生とは何度も電話でお話をさせていただいたことがありますが、何でも元々は美術の専門家でボクシングどころかスポーツそのものも全く全然これっぽっちも経験がない、と言われてました。
ところが生徒たちの話によると西木先生は30人から参加している合同練習を手際よく仕切り、ものすごく充実した練習ができたと、これは今まで薙沢県に帰省してありえなかったことでしたと・・・・
生徒のスマホでその時の様子など確認してみたのですが、確かにとても素人顧問とは思えない、私も電話で話した際に凄まじい質問攻めに遭い、西木先生の本気度は疑ってもいませんでしたが、これはとんでもない人がボクシング界に入り込んできたという他ありませんね。
そうそう、高南県の高南学院高校ボクシング部の護山くんも前にちょっとしたことで、顔を合わせた際に同じようなことを言ってましたね。
そういえば彼も薙沢県スポーツ難民の1人だったんですよね。
「黒木先生、今年の沿岸はアツくなりますよ!」




