裏切り
millionwarsのでは、仲間の情報を横流しするプレイヤーが多く、噂は瞬く間に広がる。熊野城を含めた六つの城が九条の属国となったことも例外ではなく、全ての城主が知ることとなり、睦月から連合軍に参加する全ての城主へとメールが送られた
『連合軍の城主諸君。戦況は完全に九条陣営へと傾いた。九条の隙を突くため、暫くは籠城して時間を稼ぐ。』
城の攻略には通常、城内の兵数の三倍以上の兵数が必要となる。現在の連合軍が取れる最適解であり、九条にとっては最も嫌な手であった。
「やっぱり籠城してきたか……困ったな。」
先程も話したが城の攻略には城内の三倍以上の兵数が必要となる。守り側が有利なこともあり、自軍の兵を多く失うこととなるのは目に見えて明らか。
「まぁ、気長にやりますか。」
九条は連合軍との戦いを一時中断し、再び金策を始めた。だが、連合軍の城主たちが痺れを切らして動き始めるのに、そう時間はかからなかった。
「敵城主、睦月の首を取るぞ!」
連合軍に参加した城主たちの裏切り。その影には九条による一通のメールが潜んでいた。
『サーバーリセットに向けて武功を立てて、millionwars内での知名度を上げた方がよろしいのでは?』
煽りにも取れる文章だが、メールを送られた睦月以外の城主たちは深く考えさせられることとなった。
全ての城が一つの旗の元に集まるか、属国となることでmillionwarsは完結する。その後は身に付けている武器や防具はそのままに、サーバーはリセットされる。
初めに城を攻略した『四英傑』とは違い、プレイヤーの多くはmillionwarsのコツを掴むのに時間がかかり、戦力という点において劣っていた。
始めに城を一つしか所有できていないことに焦った城主が動いた。矛先は睦月の所有する城ではなかったが、一人の裏切りにより、次々と武功のために裏切るものが現れた。
当然その隙を九条は見逃さない。連合軍内での争いにより弱った城を次々と陥落させていった。
「どいつもこいつも……!俺は諦めないぞ……」
睦月は連合軍に残った城主たちと協力をして十万の兵を集め、九条の侵攻に抵抗した。
しかし、必死の抵抗するも、九条陣営の戦力を前に勝つことができる訳もなく、策略ではなく力でねじ伏せられた。
こうして北部で結成された連合軍と九条陣営による戦いは幕を閉じ。最後まで必死に戦った睦月と城主たちはmillionwars内での知名度を上げることとなった。




