停戦会議
「それじゃあ、久しぶりに四人集まったことだし、一時停戦の条件を擦り合わせようか」
射手の湖での戦いの停戦条件を決めるため『四英傑』が数年ぶりに天鷹城に集まった。
「ハッ!相変わらず甘いな九条。あのまま戦ってれば、どっかの馬鹿が一騎打ちに望んだのもあって、交渉の場なんて用意しなくても莫大な利益を得ることができただろうに。」
鬼塚の嫌味に御影は眉をヒクつかせるものの、言い返すこともできず、口を閉ざした。
「もちろん仲良しこよしをしようって話じゃないですよ。鬼塚さんなら気づいてるんじゃないですか?俺の目的に。」
鬼塚は舌打ちをして、笑った。
「やっぱ、それが目的で俺らを集めやがったのか。」
「それも大事ですが、とりあえずは停戦の処理をしましょう。」
九条はmillionwars全体が記された地図を広げた。
「今回の戦いの経緯、損失、勝者を加味して。俺の九条勢力に御影さん、鬼塚さんの両名から城を一つづつ明け渡していただきます。そして朱羅さんは関係を結ぶ際に約束した通り城を二つと、合戦中に落とした城を一つ。の計三つ頂きます」
「まぁ、妥当だろうな。問題は朱羅だが……」
「はい。朱羅さんには合戦の原因となった城を二人に返上してもらいます。」
「…………!」
御影、鬼塚と顔を合わせるのが気まづくて黙っていた朱羅が驚きのあまり立ち上がる。
「説明するので落ち着いてください。今回の合戦で朱羅さんは五つの城を落としました。それもNPC兵士の犠牲なしでです。俺に城を三つ渡しても、二つの城を兵糧を少し減らしただけで手に入れたことになります。」
「それでも、俺の仲間が納得しないだろ!合戦に勝ったのはお前じゃなくて、俺たちだ!」
朱羅を除いた三人は溜息をつき朱羅を諭した。
「いいですか朱羅。我々が積極的に争わなかったのには理由があったんですよ。」
「なんだよ、その理由って……」
「戦力を隠すために決まってんだろ。今回の戦いで俺らの規模は、他の城の奴らにだいたい把握された。そうなると、この後の展開は大方予想が着く。奴らは必ず、連合軍を結成するはずだ。」
「それが停戦と何の関係があるんだ?」
初めから最後まで説明するつもりだった三人だったが、朱羅の理解力のなさに、再びため息が漏れる。
「朱羅……よく今日まであれだけの人数を率いて来れたな……まぁ、つまりだ。九条は俺たち四人で協力……少なくとも敵対しないように考えてるんだ。」
「それに合戦の原因になった二つの城は、御影さんと鬼塚さんの城からは近いけど、朱羅さんの城から遠いので返しても問題ないと思っています。」
「…………まぁ、九条が言うなら嘘じゃないんだろうが。配下にどう説明すれば……」
「それは朱羅さんの所の指揮官さんにお願いすればいいと思いますよ。後で今回話した内容を指揮官さんに連絡しておきますね。」
先程まで暗い顔をしていた朱羅は九条の言葉で比べ物にならないほど明るくなった。
「はぁ……バカのせいで話がそれた。話を戻すが、俺は停戦の条件を飲むぞ。これ以上戦って、他の雑魚どもに城を奪われるのも気に入らねぇ。」
「私も賛成です。なんなら停戦の条件にしては優しすると思うくらいです。」
「じゃあ、話は纏まりましたね。頂きたい城は要相談ということで、停戦会議は終了したいと思います。」
御影と鬼塚が御殿から離れ、自分の城に帰ろうとした時、朱羅が一つの提案をする。
「せっかく、四人で天鷹城に集まったんだ。やろうぜ、四つ巴の戦い!」




