95.女神
千秋にゲームで勝利した後1対1で寝台の上での勝負を数戦こなし最終戦で満足させて寝息を立てる千秋を残し部屋を出る、暗黒神のスキルを複製した結果勇者から引き継いでいたスキル「恋愛」は大罪スキルの「色欲」へと進化していた
カーリアも知らない事で使徒になる際にこのスキルだけは隠蔽していた為今も使用可能だ、私の手札は封印を解かれた「軍団」と「色欲」2枚だけだカーリアの気配を探り彼女の部屋に向かう、扉をノックすると中から声がした
「千秋、弥生との一夜は楽しかった?今から私も参戦するわね」
「カーリア、千秋は満足して夢の中よ、夢の中で私と楽しんでいるでしょうね」
返事をして扉を開け部屋に入る
「千秋は何をしているのよ、1人で弥生を足腰立たなくするって言ってたのに」
カーリアがため息交じりに呟く
「今からカーリアが私の相手をしてくれるのかしら?」
「何が目的なの、貴女は女神様にも復讐したいの」
揶揄う様に聞くと質問に質問で返された
「そんな気はないわ、ただ昨日のお礼はしないと気が収まらないのよ、カーリアも協力してくれないかしら?」
そんな言葉を返すと部屋の外に気配を感じる
「あ~あ、やっぱり駄目だったか、私は反対したのに」
女神が部屋に入って来た
「女神様も賛成して下さったじゃないですか、1人だけ逃げようとしないでください」
カーリアが苦情を言っている
「女神様私の相手をしてください、女神も継ぐ研修にもなって一石二鳥でしょ?」
暗黒神との一週間を思い出しながら挑発とも採れる言葉をかけた
「私と寝たところで、女神のスキルは複製出来ないけど構わないかい、私個人の聖女や使徒だった時から持ってるスキルなら可能だけどさ、それでも相手をするかい?「色欲」のスキルと遊ぶのは初めてだ楽しませてくれそうじゃないか」
満更でも無さそうに女神が返事を返してきた
「「恋愛」のスキルを勇者に授けたのは先代の女神だ、その時私は使徒だったからスキルの効果も知っているよ、「色欲」に進化するとは思わなかったけどね」
「私のスキルの1つに「寛容」がある弥生の欲も復讐も容認しようその上で女神を継いで欲しい、対価として必要なら私好きにすればいい女神のスキルは個人では無く神域自体が保有している、権限も譲ろうじゃないか、楽しませてくれるんだろう?」
「本当に聖女だったの?」
思いもしない話に聞いてしまった
「ああそうだよ、一応聖女だったよ女の魔王に欲情した勇者の欲望を「寛容」にも認めて支援したのさ、勇者の願いを叶えるのが聖女の役目なのさ、そうだろう?弥生ならこの世界のスキルが使用者の意識によって発揮する効果が違う事には気づいているよね?」
「だからカーリアと千秋の君に対する悪巧みに対しても「寛容」なのさ、折角バフをかけたのにこの様だ、それでも私の使徒の不始末だ責任を取ろうじゃないか」
「勇者は魔王を犯し殺した後に私も求めた、楽しかったよ魔王の怨念と力を使って彼女の復讐を「寛容」に認めて勇者を葬り聖女としての尊厳を守った、女神に成り得る者がまともな訳が無いじゃないか、その点弥生は合格だ、私の初めてを弥生に貰って欲しい、女神を継いでくれるよね?」
楽しい提案だが受けて良いだろうか?
「女神様の初めは大切にしていてください、男として相手をするのは遠慮します、それ以外は私が頂きましょう」
「なんだ失礼な話じゃないか、まあいいさ弥生が「色欲」のスキル使いこなせているかどうか見てやろう、すぐ我慢出来なくなるようなら修行が足りない証拠さ、しばらく私の使徒として可愛がってやろう、先に言っておくけど使徒に手を出すのは弥生が初めてだ名誉な事だと思って欲しいものさ」
面白い、寝台では無く普通の勝負もしたい
「一度手合わせして頂けませんか?」
「戦闘系のスキル無しでやるつもりかい?私も得意じゃないが舐められたものだね、いいよ相手をしよう、先手は譲ろうじゃないか」
受けてくれるようだ
「軍団」スキルでティンダロスの猟犬を2頭呼び出して女神を襲わせたが千秋が目の前に現れて剣で2頭の首を切り飛ばした
「千秋勝負の邪魔をしないでよ」
私の言葉を無視して剣を私の喉に突きつけた
「私の勝ちだね、使徒を召喚して使役したのさ、弥生の犬と同じだよ」
女神が楽しそうに笑いながら勝利宣言をしやがった
「カーリア!千秋!弥生を一週間借りるわ、2人で先に自分達のモノにしないからいけないのよ、後で返してあげる、違うわ逆ね、後で二人を弥生に譲るから可愛がって貰いなさい」
女神のペースに持ち込まれてしまった
仕方ない次の勝負に勝てば良いだけだ、悔しそうなカーリアと千秋を残して、女神の寝室に誘われ扉が閉められる
「恐いじゃないか、犬にいい思い出はないんだ、今後は止めてくれないか」
「これでカーリアと千秋にこの部屋の中の事は分からない、真面目に引き継ぎをしよう」
部屋に寝台は無く資料と思われる物が並んでいる
「がっかりしたかい、私の魅力もまだまだ捨てた者じゃないね、悪いが遊びは無しだカーリアや千秋に恨まれたくはないのでね」
確かに残念だ、私が無理やり仕事を叩きこんだ卯月の気持ちが分かる
だからといって力に訴えたところでカーリアと千秋を召喚されるだけだ、2人に何をされるか分からない、何が「寛容」だ人には「忍耐」押し付けてきやがった、まともな奴では女神になれないと言っていたがその通りだろう、今までの女神の言葉が本当なのかも怪しくなってきたが確かめる方法が無い
いや正確にはその方法を試せない、押し倒す訳にはいかないし、口説くのも難しそうだ大人しく引き継ぎを受ける事にしよう
意外と言っては失礼だが、引き継ぎは丁寧で理解し易かった、質問にも丁寧に回答してくれた、途中で食事を運んできた千秋が驚いていた
「弥生!女神様に何かヤバい薬でも盛ったの?」
女神が憮然としていた、言い返さない所を見ると普段は手を抜いていたのだろう自分にも「寛容」な様だし千秋の言葉にも「寛容」なのかもしれない
「弥生は使徒のままでいてよ、女神様が真面目になってくれるなら大助かりよ!」
流石にこの言葉で女神がキレて反撃をした
「弥生、女神を継いだ後カーリアと仲良くしてやってくれ、千秋は現世に戻そうじゃないか、現世での修行が足りない様だ」
この後千秋の前で使徒の迎え方と現世に還俗させる方法の引き継ぎを受けた、慌てて謝る千秋の姿を見たのはこの時が初めてだった




