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79.家族計画

一年間で私の仕事を後進に引き継がなくてはいけない魔王軍はカトレアとダリアに任せておけばいいのだが、彼女たちと対等以上に渡り合える者をこの神殿の後継者にしたい誰にしたものか、単純に戦闘だけ考えれれば香織とイライザが適任だが別の不安がある


カトレアとダリアの2人と意気投合して世界征服を目指しはしないないだろうか

「息子のカムイ殿を皇帝になされてはいかがでしょうか?私たちも協力致します」

ダリアなら言い出しかねない、イライザなら承諾するだろう


時間はカトレアとダリアの見方だ香織とイライザが天寿を全うすれば後見人として世界が手に入るだろう、信仰と言う手段で使徒となった私を好ましいあり方に導き自分達の望みを叶えていく、私にも利はある、いずれカーリアと千秋を使徒としてこの世界の唯一の神となる可能性が高い、確実に信者を増やしてくれるだろう、だからといってその世界は健全だろうか?


私の故郷から人間を攫う様な事は無くなるだろうその時の立ち位置が使徒であれ女神であれ私は許さない、真祖の魔王が献血で血を集め優秀な眷属を適正な数を保ちながら増やしていく、ダリアもカトレアと上手くやるだろう自分自身と厳選した弟子は力を磨いていく、そしてこの世界は管理されていく皇帝の一族との蜜月が続いている限りはという条件ではあるが


だがその蜜月は永遠では無いだろうカムイは問題ないだろう香織やイライザが鍛えて後見するのだ多少の欠点が有っても周囲の者達がカバーするだろう、だがその体制が永遠に続く訳ではない、定期的に使徒を降臨させて軌道修正は可能だが限界がある、カトレアとダリアを邪魔と感じればその時に起きる戦いは熾烈なものになるか一方的な奇襲で終わるいずれにしても秩序が崩壊するだろう


もう一つ懸念があるヒルダの存在だ、世界樹の管理者として現時点でも実力を付けてきている、エルフやダークエルフにも影響力を拡大していくだろう、ユリアを筆頭に「法王国」内部にも支持者がいる様だ彼女との戦いも有り得るだろう良い方策は無いだろうか?そうだ彼女の娘をカムイの妃に迎えさせよう皇帝になる等の野心はヒルダの影響で抑制されるだろう


逆に野心を煽り皇帝を目指したとしても外戚としていい意味で介入してくれるだろう、何とかヒルダに娘を産んでもらわないといけない、何ならヒルダ本人でも良いがユリアが渡さないだろう、ヒルダがポーションで男になってユリアが子供を産めばいいのでは?それとなく2人をいい関係に導こう「同盟」での旅の間に部屋割りを間違っていたと今になって思い返した


ヒルダを補佐しているドライアード達がヒルダの相手を探してたがヒルダに子供を授ける事ばかりに目が行っていた、選択肢を増やしてやれば案外簡単にいくかもしれない、性転換のポーションが必要なら提供してやれば上手くやるだろうユリアが男になってヒルダが出産するのであっても構わない





使徒の降臨まで一年を切った、そろそろ子どもを授かる相手を選ばなくてはいけない、ドライアード達もうるさく言う様になってきている、森も順調に拡大している、答えを出せないまま時間が経過するうちに「平行思考」で動かせる力が3人に増えていた、ここで妙案が生まれたヒルダの身体とマチルダの身体で自分自身の3人目の身体を産み出せば良いと


ドライアード達も賛成してくれた、ユリアも喜んでいる様だ生まれる前だと言うのに名前を考え出した「チヒロ」が良いと言う、妊娠・出産に対して世界樹の加護を与えるというユリアも女神様の祝福をと張り切っている四人で盛り上がりながらも中立を保てるようにと打ち合わせをしていた、その中に私に隠して一つの計画が進行している事には気付かなかった


戦闘力の高いヒルダの身体を男にしてマチルダの身体で身籠った子供を産んだ時にようやくその計画に気が付いた、女の子が産まれるとばかり思っていたに子供には余計なものが生えていた、加えて世界樹の加護だろうかすぐに五歳児くらいの身体に成長している


ユリアが嬉しそうに五歳児程度の私を抱き上げて喜んでいる、マチルダの身体で取り返した、いつものユリアとは違う熱が目から感じられた、カミラ様の娘として生まれ成長していく中で異性からこういう目で見られたことが何度もあるがそれと同じような物を感じる、貞操の危機を感じるのだ何とかしないといけない、ユリアと結ばれるのは吝かでは無いが成人してからにしてほしい


「ユリアの気持ちは嬉しいが成人するまで待って欲しい」

私の言葉に帰って来たのは黒狼の唸り声だ、どうしてこんな所にと思いながら、素早く魔力を練り上げ従魔契約で縛り屈服させた


「「「「成人おめでとう御座います!」」」」

ユリアとドライアード達が声を揃えて祝福した、黒狼は彼女たちが結託して成人の儀式の条件を満たす為の仕込みだったのだろう


そのまま私とユリアの結婚の儀式が行われた、私がこの森の主では無いのか?抗ったが主の義務だと押し切られた5歳児では流石に初夜は務まらない、変な霊薬で大人にされても困る20歳まで待って欲しいと言ったが後10歳分身体が出来上がるまで先までと決められた今の身体が5歳として15歳相当になるのか


それ以上ユリアを待たせるも悪いだろうと承諾したがこの約束は守られるのだろうか?いつ食事に霊薬を盛られるか分からない、10年後だよねと聞いたらあとあと10歳分身体が出来上がったらと言われた、冷静になる前に押し切られてしまったようだ言質もとられている


悔しいからドライアード達と相談して霊薬を用意させた

「貴女達の思惑通りなのは癪だけど、初夜の日取りは私が決めるわ、使徒の降臨までには済ませるからユリアには内緒よ」

「流石チヒロ様、恐れ入ります」

返事をしながら頭を深く下げる、そのため表情が見えないが喜んでいる事は確かだ、笑っているのだろうか?「計画通り」と言うつぶやきが聞こえてきそうだ


正直なところ面白くないとも感じるが、今度は私がユリアを不意打ちしてやろう、ユリアも望んでいる事だし最初にこの状況を作り出したのはユリアとドライアード達だ文句は言わせない

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