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46.継承

ヒルダから弥生殿の協力を得て「魔導国」への復讐戦の準備が整いつつあると報告を受けた、明後日に「魔導国」内部から手引きしてくれる人物を連れてきてくれる、そこで作戦会議と戦争後の処理について話し合う事になるなるだろう


協力者は当日まで秘密との事で二名の来訪と知らされている、イザークを含め三人で会談の準備を進めた、当日弥生が連れ来た人物をみて驚いたよりによって憎むべき「魔導国」の八大貴族の当主が1人ヘラルド=フォン=ハインリヒだ千尋を含む異世界転移者の魂を縛る魔法をかけた張本人だ


「どういう事だ!こいつが私達の復讐したい人物の上から数えて二人目だ、召喚魔術を使うヘルマン=フォン=シュヴァイクとこいつは生かしておくわけにいかない男だ、いやただ殺すだけだは済まさない!」


「それは済まなかったな、この男は既に死んでいる、あとでゾンビにした本人を持ってこさせよう、美咲達が今まで散々可愛がった後なので新鮮さは無いがまだ味はするだろう、カミラとヒルダの好きにすればよかろう」

憎むべき本人が笑いながら答え私達を呼び捨てにする、連れてきた弥生もその言葉を咎めもしない、憎しみと怒りが十分に出されているヒントに気付かせてくれなかった


「弥生殿!これはどういう事ですか?」

冷静さを取り戻せないまま再び怒りと疑問をぶつける


「黙っていて悪かったわ、、貴女たちが特に狙っていた2人のうち1人は魔王様がお気に入りの転移者の為に玩具にしているの、玩具を作ったの私なんだけど横取りしたなんて思わないでね、こういうのは早いもの勝ちでしょ?」

悪びれもせず、当たり前の事のように返事が返って来た


「カミラよ、我の留守の間に女神の使徒に唆されて魔王の座を盗んだようだな、その事は許してやる、ヘルマンだったか、私が化けている男は出し殻のゾンビで我慢しろ、残りの7家の内3家はお前達の分だ好きに選べば良いだろう先に選べ」


「ニブルヘイム様、ゴーレムを研究しているキュヒラー家は私のものですよ、研究成果を奪ったら当主をはじめ上の奴らはカミラにあげるからカミラもそれでいいでしょ、私は2家貰うけどもう1家は残り物で良いわ」


「ニブルヘイム様」と聞いて震えが出そうになるが、それがようやく私を冷静にさせてくれた、行方不明になっている魔王様だ、何のために人間に化けているか隣にいる人間の女をみて理解できた、私が千尋に出会ったように魔王様は彼女に出会った、ただ美しいだけではないの何かが有るのだろう


それにしても人間に化けているとはいえ私の知っている魔王様より力が落ちている様に見える隠している様子もない


「やっと気が付いたか?もとの姿に戻ろう、我はもう魔王ニブルヘイムではなく魔人ニブルヘイムだがな、美咲の為に魔王の座と力を捨てた」

と変身を解除して見せた


「「紹介しよう」というと可笑しいな、我の後を継いだ「魔王アシュノット」だ、弥生殿、就任の挨拶でもしたらどうだ?」


「暗黒神から魔王という手駒を奪っただけですよ、ヒルダ、貴女がこの後も魔王として魔王軍を率いるなら力を譲るわ、暗黒神からの頸木も無いわよ、その代わりこれ以上の暗黒神の加護や支援も無くなっているけれど、それで良いのならね、でも更なる加護や支援目当てに暗黒神に忠誠を誓うというなら話は別よ、私の敵に与するなら貴女も私の敵になるわ」

魔王の力を解放しながらヒルダに決断を迫った


「「魔王弥生」様では無いのですか?千秋様を女神から奪うのであれば忠誠を誓います」

わたしが心を乱す中黙って話を聞いていたヒルダが弥生に言葉を返す、今までにも考えた事が有るが私は引退すべきだとこの時決意した


「それも良いかもね、でも5年分の恩は返しておきたいの、私にとって父は前世で18年育ててくれた父の方だけどね、この世界の父の名を継いでやらなくてはならない復讐が有るのよ、前前世で私を病にし、父を騙してエルダーリッチにしてくれた魔王の主人である暗黒神に復讐しないと「坂本弥生」に戻れないわ、そしてまだ「魔王弥生」にもなれない」

この言葉は魔王になる宣言なのだろうか?


「どこまでやれば「魔王アシュノット」様の復讐は成し遂げられるのでしょう?ダークエルフの族長として協力します」

私の心を読んだのか表情から私の決意に気付いたのかヒルダが族長になると宣言をしている


「そうね、暗黒神が魔王を縛っていた頸木は外したわ、流石に暗黒神も気が付いているでしょ、新たな魔王を創造するでしょね、その魔王を討伐すれば私が喰らった父の魂に胸を張って敵を討ったと報告できる、あと3年以内に対決することになるでしょう、女神の使徒が動けるようになる前に動くとおもうわ、暗黒神が我慢強ければ、千秋様が3年後に降臨して女神の元に帰ったあとかしら」

どうやら弥生自ら魔王になることは既定路線の様だニブルヘイム様も何も口を挟まれない


「カミラ様、貴女の持つ短剣は私の敵である暗黒神の神器です、魔王の依り代にされないように気を付けて下さい、私は千秋様や香織さんのように優しくはありませんよ」


「そこまで馬鹿では無いと言いたいけれど私はずっとこの短剣に助けられてきた、もし何かあればヒルダを頼むわ、「魔王カミラ」を討伐して敵を討ってくれて構わない」

「貴女に貰った短剣のコピーはヒルダに持たせている立派に族長を継いでくれる、いえ族長の座を奪ってくれるでしょう、ヒルダが先を越して魔王になった私を討伐しても横取りしたなんて思わないで欲しいわ、こういうのは早いもの勝ちなんですよね?」

さっきの言葉を返してやった、少しは溜飲が下がる


「いいわよ、その次の魔王を狙うだけだもの、暗黒神が尻尾を巻いて逃げ出すまで狩り続けてやると決めているから、ヒルダさんカミラが魔王になってしまったら討伐に協力するわ、私が造った短剣で暗黒神から奪ってやりなさい、ただ討伐するより効果が有りそうだわ」

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