27.修行
人狼のボスを物理的に説得し、従魔契約を交わしてスーザンと名付けした、彼女は早太郎と仲良くなってくれた、早太郎は元々黒狼やフェンリルとも仲良しだが喧嘩することなく上手くやっているみたいで嬉しい、黒狼は妊娠しているためここにつれてきてはいないが、合流後もみんなで仲良くし暮らしてほしいとと思う
早太郎のハーレムに問題は無いが私自身に問題がある、腕相撲の時に自覚したが私はスキルを使いこなせていない、発動できるし私の身体への負荷も問題ない、魔力も十分だ、けれど調節が上手くいかない常に最大の効果が出てしまい0か100になってしまう、そのためスーザンは私を怖がってしまって修行の相手をしてくれない、スキルを使用しないからと説明しても常在型のスキルだけでも危険だと言って断られた常在型のスキルもその気になれば発動を止められると聞いているがそれも出来ない、契約で無理矢理つき合わせるわけにもいかない
魔王城に帰って千秋様に相談しようこのままでは対抗勢力の殲滅は出来ても説得は出来ない、スーザンを連れて人狼の事を報告するため魔王城に帰ることにした、全力で殲滅しなけらばいけない仕事が有るかもしれない
スーザンをヒルダお姉さまに謁見させて忠誠を誓わせ、魔王城にいた千秋様に相談した
「女神様がスキルをカンスト状態で渡したのが原因だと思うけどどうしたものかしら、スキルのレベルを上げながら使っていればそんなことは無かったと思うけど、常に全力で生きてきた貴女の人生が影響しているのかも知れないわ、この後エルダーリッチの迷宮に行かないといけないから明日見てあげる」
という事だった
翌日の昼に千秋様が1人の神官衣をきた女性を連れて戻ってこられた二人とも少し眠そうにされている
「香織、紹介するわ「坂本弥生」さんよ100年くらい前の聖女カーリア様の身体を引き継いでいる方で、カーリア様の魂は女神様のもとで新しい使徒になられたの」
「坂本さんも女神様に導かれたのですか、私の後輩になるのでしょうか?」
「詳しい事は私からお話しします、勇者『カオリ』様でよろしいでしょうか?」
「私をこの世界に呼んだのは女神様ではありません、エルダーリッチです、当時の勇者を贄として聖女カーリア様の身体に私の魂を召喚しました20年近く前になります、千秋が勇者としてこちらに来た少し後で、貴女の先輩になるでしょうか、エルダーリッチは私を病気で亡くなった娘の魂だと信じています、娘を蘇らせるため魔王に忠誠を誓い禁忌に手を染めたようです」
その話を聞き驚きのあまり何も言葉が出なかった千秋様も驚かれている、2人で話がしたいとしばらく離れて10分後に戻ってこられた
「私は前世の事は覚えていますがそれ以前の事は分かりません自分がかつて彼の娘だったかどうなのかは闇の中です、エルダーリッチの儀式で私の魂とカーリア様の魂は同じ体に同居することになりました、恐らくはカーリア様の魂を私が吸収するのが本来の目的だったのでしょう、娘の魂と再会できたと喜ぶ彼は成功を信じそれには気が付かなかったようです」
「私には錬金術の才能があり特にゴーレムの作成・運用に秀でていました、彼は私に師として死霊魔術を指導してくれました、そして適性のある錬金術もです、同じ体を共有して暮らしている内に私とカーリア様は彼を救済したいと思う様になりました、方法として間違っているのかも知れませんが私が彼の力を越えれば安心して成仏できるでしょう、彼の娘を病気にしたのは魔王だった可能性もありますが彼は魔王に感謝し私が後を継ぐことを願っているのです、それが彼の娘だったかも知れない私がカーリア様と相談したうえでの選択なのです」
何か悲しそうに、同時に誇らしげに自分の過去と現在そして未来の目的を語ってくださった
「昨日千秋と戦いお互いの力を認めヒルダ様に協力する事にしました5年後までにはエルダーリッチの魂を救済して私が迷宮を引き継ぐことになるでしょう、貴女の事も聞いています修行に役に立つゴーレムを作成してあります使い方を説明しましょう」
彼女と千秋様が眠そうにされていたのはそのためだったのだろう長時間戦い、私の為に修行に使えるゴーレムを準備して下さった、今になって気づいた彼女の魔力は千秋様に負けてはいない、私の相手が出来るゴーレムだって作れるのだろう
「これがそうです」とアイテムボックスから出されたものを見て驚いた、てっきり組手の相手が出来るゴーレムだと思っていたのだがそこには10枚の瓦があった「瓦割り」で使うものだ前世でよく見たし私も割ったことが有る
「香織さんはスキルの加減が苦手と聞いています、一見瓦ですがこれは20体のゴーレムです2体で1枚の瓦の役目を果たし10枚の瓦になります、まず全力で身体強化を使い割ってみてください、ゴーレムの核は瓦の端にあり瓦を割っても破損しません、魔力があれば再生して再度割ることが出来ます全力で10枚割れる硬さに調整した後香織さんはこのゴーレムの主人となって頂きます、まずは5枚だけ割れる様にスキルの調整をしてください、それから狙った枚数を割れるよう修行をするのです、これでコツを掴めば他のスキルでも調整が出来る様になるでしょう」
「有り難うございます、さっそく使わせてもらいます」
素晴らしいゴーレムを頂いた前世ではお金もかかるため何回も挑戦出来ない、いくらでも瓦が割れるのだ、魔力がある限り何度でも割れるうえに積み重ねだって瓦が自分から重なってくれる嬉しくなって何度も割っていたら千秋様に真面目に修行しろと叱られた
「姉御!楽しそうなことやってるじゃねぇか、いっぺん俺にもやらせてくれ!」
それが面白そうに見えたのかスーザンがやってきて自分も割らせろと言ってきた彼女の記録は3枚だった、試しにビーストテイマーのスキルで彼女を支援したら6枚割ることが出来た
その後魔王城にいる力自慢が集まってきて大人気になった、修行の邪魔だと千秋様が追い払おうとしたが坂本さんは笑いながらもう1セット同じものとオーガでも使える大きなサイズを1セット作成してくれた、ヒルダ様への手土産の一つにとの事だ、それらは割ったものから魔力を吸収して再生する、何度も挑戦して魔力が無くなり気絶するものまで出ている、カミラ様は城壁や城門に転用できないかと考えていた




