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183/185

183.抜け駆け

神域を通して介入しようにもこの世界の神が残していた僅かな神力で出来る事は限られている、千秋を降臨させればそれで尽きてしまう、一度異此方の世界から戦力を送り込んで足場を造らないといけない、今はアンジュだけが平気な顔で向こうの世界と行き来可能だ


竜王と称しあちらの魔王軍を統率しているのはドラゴンの王にリッチの配下もしくはリッチを裏から操る迷宮の主と認識されている、それは抵抗運動をしていた勇者パーティをアンジュが石化して戦利品として確保したからだ、後に香織が回収して保護しこの世界でリハビリをしている、当初は戦意を喪失していたが多少は回復している様だがまだ復帰させるには時間が必要だろう


一番戦力として期待出来るエルフの避難している結界の近くに密かに迷宮を築かせて我々だけの知る回廊を構築するところから始めることいした、大軍を送る訳では無いまずは使者を送りハイエルフと接触しないと無い事には何も始まらない、同時に現在主戦場となっている世界に出来るだけ魔王軍の戦力を集中させなくていけない


此方は勢力が拮抗状態であり、迷宮に魂と意識を写した魔術師と共闘関係を結ぶ事が出来ている、こちら側の窓口は卯月だ意思を待つ魔道具をばら撒いて部下にすると言う方法に感銘を受けた様で自身のスキル「怠惰」と合わせて直属の部下を増やしている様だ


型落ちのゴーレムを送り込んでは破壊させて魔道具を入手した実力者を部下として入手する、あまり褒められた行いではないが今は戦力を確保する事が先決だ魔王側に付いた人間をターゲットに絞って徴兵を実施しているこの後ダリア改めジルケに洗脳いや更生させれば良い


闇落ちした騎士や冒険者を人として正しい道に返すという事で神もやる気を出してくれている、戦力が整えば何処かの国の首都を奪還するところから始めよう、それまでにエルフ達を戦場に引きずり込む算段を付けなければいけない、これにはヒルダの協力が必要だ





アンジュの行動が怪しい、頻繁に異世界を行き来している、最近受粉した様で種をまいた後は自分の迷宮で大人しくかつ熱心に世話をしたいた筈なのに、ビーストテイマーのスキルで監視していいると弥生様の指示でダフネさんの世界で人間やエルフ達を支援する為に準備をしている様だ


弥生様の悪い癖だ、目的のために策を弄しすぎるのだ、確実に準備を進め事前に目的を達成するための準備に注力する、手順に美学があるのだろうじっくりとドミノを組み上げるように準備をしている、多少の犠牲も完成された計画を組み立てる事を優先する、時に手段が目的に置き換わるのだ


別に魔王軍を壊滅に追い込むまでの事は狙っていない様だ、ある程度人間やエルフ達の勢力を形成するのが目的の様だ、それならもっと単純に直接的な解決策が有るではないか、回りくどく無駄な血と犠牲を払わせる必要が何処にあると言うのか?


あの世界は魔王がこの世界で討たれた後も分裂もせず統率が取れている、残った10将達がある程度の秩序を保ち神の遣わした勇者に対抗している様だ、アンジュが持ち帰った勇者達から世界を渡る魔法を使える魔女を打ち取った聞いている、以後のアンジュの動きから得た情報もそれを裏付けている


それなら簡単だ大がかりな逆侵攻を受ける恐れは少ない、この世界を手に入れようと侵攻したのだ、同じことをされても文句は言わせない、アンジュと向こうのリッチとの間の格付けは済んでいる、サキュバスのアスタさんは個人としては敵ではない、魔王の力を得たダフネさんも残りの10将を排除するのであればこちらに付くだろう


竜王はイライザに譲ろう喜んで遊び相手にするだろう、獣人を束ねる王はスーザンに任せよう手柄を立て損ねて出番を与えてやれば喜ぶだろう早太郎を付ければ間違いは無いだろう、バンパイヤも10将を務める者が居るようだからクロちゃんの出番もある、スセリと珊瑚も誘おう


留守は千夜が居れば問題無いシグネさんと拓真さんが付いている本神殿にはカトレアさんもいる今はイドニアさんだセーラ様も最高司祭として控えていてくれる、アンジュにアンデットと足を提供して貰おう本人は種を作った影響で一時的に力が落ちているから直接戦わせるのは避けよう


素早く戦力を集めた、イライザと私は法王国より魔王と魔物を討伐し支配する役目を与えられている、今のところこの世界限定などとは言われてはいない、そもそも異世界の事は考慮されていないだけだが利用しよう、これは課せられた義務であり放置しては置けない危機なのだ、役目を果すだけの事だ


「この世界で一番強いのはお前だと聞いているが本当か?そうは見えないのだが証明してくれないか?」

まずは竜王だイライザが挑発すると予想通りタイマンになった


女のイライザを舐めていたのだろう人化して相手をしてくれた、ステゴロになりイライザが勝利した順調な出だしと思っていたら


「俺より強い女は初めてだ、再戦して俺が勝てば番になってくれ」

と私の前でイライザを口説こうとするから私が分からせてやった


「素晴らしい求めていた女が2人もいるとは」

少し分からせ方を間違ったがこれ以上時間を無駄に出来ないので石化して黙らせた


スーザンの出番は無かった、竜王をシバいた時点で私達に降参したからだ


クロエは魔道具を使いこなしバンパイヤの指導者をまとめて塩の像に変えて見せた、見事に手加減をして消滅する手前で寸止めしてくれた


ダフネさんは私を見てすぐに協力を誓ってくれた、残りの10将もダフネさんが仲介して私とイライザの傘下に入る事を選んだ、問題はこの後だ、人間とエルフが私達を警戒して接触が取れない、新しい魔王と認識されている様だ


この世界の暗黒神までイライザを魔王にしたいと接触を図るに至り手詰まりとなってしまった、ダフネさんは歓迎している、弥生様がダフネさんに与えた魔王の力は弥生様が暗黒神のスキルで与えたモノとなるようでこの世界の暗黒神は別の者を魔王に迎えたい様だ


「私の世界の聖女に興味が有る様だが私に話通して貰わないと困りますね」

そこに至った時に弥生様が現状を把握した様だ


この世界に女神として現れた、この世界の暗黒神と交渉を行う様だ、私は目的を果たした様だ後は任せよう、スーザンが獣人をシメて食事を要求している、一応力の差を示してはくれている様だ、スセリと珊瑚がアンジュを誘いこの世界の海に行きたいと言い出した、何時でもスキルで連れ戻せるので好きにさせる事にした

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