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108/187

108.送還

契約者の記憶を探り恨んでいた政敵に呪いをかける、我に捧げるべき生贄の儀式を邪魔した相手だじっくり苦しめたいところだが契約者の魂と身体が限界だ、効果を表した呪いを起点にして身体を乗り換え魂を食らう周囲に我に捧げるに相応しい魂を持つ獲物が居る、品定めをしていると結界に捕らわれた


面白い、まずはこの女が4人目の生贄にしてやろう、結界の破壊と我の活動しやすい狩場を整えるために海水を生成して結界を中から破壊した獲物たちが我の姿を見て逃げ出す中生贄と見定めた女以外に2人の女が我に備えるべく魔力を練り上げている


この2人も強い魂を持つようだ我の都合が良いことにもう一人の男が他の獲物を逃がした後に戻ってきた海水を操り逃げ道を塞ぐと、先ほどの結界のお礼に海水を触媒に空間を封印する、これで7人分の生贄がそろった石化したあと魂を奪い真の姿となって他の獲物も味わおう、邪眼に魔力をこめ4人を見つめる


驚いたことに2人が我の邪眼の効果に抵抗して見せた、勝てない相手では無いが契約者が居ない仮初の身体で魔力を消費する事は避けたい他にもある程度出来そうな者も封印の外にいる


「良く我の邪眼に耐えたその事は褒めてやろう、その力に敬意を払おう私の巫女となるなら生かしてやる」


「お前も面白い事を出来る様だな、今ならお前も我の巫女になるチャンスをやろう、断っても構わんお前たちの魂ならこの世界に顕現する贄としても相応しい」


2人に順に誘いの言葉をかけたがその気はない様だ、我の巫女となる名誉が理解できないとは哀れな、それなら喰らってやろうと決心した時には、石化を解除されていた、予想以上の強敵の様だやむをえない不完全であるが本当の力を引き出すために変身を強行した3人の魂の内最初の一人しか完全に掌握していないが戦いながら終われせるしかない





セーラ様やユリアン様と合流を目指して結界を破ろうとして私が神器の守護の力を使って防戦に努めていると男の身体が変化してナーガの様に下半身が蛇に変わり更に3つの上半身が生えてきた、その頭は女性のそれであった


ミサキ様がリーゼロッテ殿の水魔法で庇われながら魔法の詠唱をしている、未知の魔法だが詠唱に含まれる言葉から推測すると結界を破るための魔法だろう、何とか詠唱が終わりミサキ様の魔法が完成したが完全には結界を破れなかった、


ポールも私の神器の守護をうけて化け物となった男と対峙しているが最初は効果を上げていたリーゼロッテ殿の水魔法を1人の女の上半身が魔法で防いだ、事もあろうに神聖魔法だ、残り2人は苦悶の表情でこの場の状況を見つめていたが石の武器を生成してメイスやフレイルを構えるどちらも良く神官がよく使用する武器だ


再度詠唱を始めたミサキ様を狙い化け物がポールを吹き飛ばしてリーゼロッテ殿に迫った






リーゼロッテさんに授けた子の「蟲毒壺」から強力な石化の呪いの情報が私の「蟲毒壺」に献上させてきた石化の呪いと言えばゴルゴンやメデューサだろうかオカルトにそれ程詳しくない私の知識で予想が付くのはそれくらいだ


弥生さんから「軍団」のスキルにで使役している何とかダロスの猟犬を見せて貰った事があるがその後に続いたオタクの早口で語られたクトゥルフ神話の事はクトゥルフやハスターと言った有名な神以外は殆ど記憶に残っていない


「蟲毒壺」が現場に連れて行けと主張する、とりあえずスキルを通じて現地の状況を確認したところ、かなり強固な結界に妨害されている様だ、「蟲毒壺」の望みはさておき駆けつけるべき事態の様だ、イライザにも声をかけよう、私が妊娠にしてから無断で外出すると後でウザい絡まれ方をする


イライザを誘いリーゼロッテさんの「蟲毒壺」を目標座標にして転移する途中で結界に干渉してこれを破りリーゼロッテさんに迫っていた四つ首のナーガとヒュドラを足した様な化け物を跳ね飛ばした




「フレデリカ、セーラ様に状況を伝えてくれ!」

私が妊娠中のためポールが私をセーラ様を呼びに走らせた


セーラ様と共に歓迎会に出席するよてうだったユリアン様の2人を連れて戻ると広間の入り口が水で封鎖されていたどうやら結界の様だ、ユリアン様が結界を破るために魔法の詠唱をはじめると魔法の完成を待たずに入り口を塞いでいた水の壁が形を崩して広間への道が開いた


中には化け物に対峙するイライザ様とポールを魔法で癒すカオリ様が居られた


「お前らは手を出すな俺1人で相手をする弥生から貰った魔剣の試し切りに丁度いい相手だ」

イライザ様が手に剣を持って叫ぶ


「イライザ様、3人の女性は生贄にされた神官たちでしょう、何とか救う事は出来ないでしょうか?」

イザベルがイライザ様に声をかけられた


「イライザ、その魔剣なら倒した相手の魂を吸収できるはずだから、順番に倒していって後で私が魔剣を使って魂を解放するわ」

カオリ様がイライザ様に言われた





状況は最悪だ、結界は破られ新手もやって来た、特に1人で我の相手をするとほざく女とその女の魔剣が厄介だ、潮時だろうか3人の魂で満足して撤退するべきか?それとも極上の魂を得る絶好の機会であろうか?その迷いはもう一人の女に結界を張られて撤退の選択肢がとれなくなったこの女も強力だ、一対一ならともかく同時に相手をする事は不可能だ、一対一で倒す前に介入してこられればこの世界から帰る事も出来ずに消滅させられる恐れまである


「3人の魂を返そう我を呼び出した者の魂は食い尽くした今消費している魂を喰いつくせば仕事は果たせる、それ以上働く程の義理はない、結界を解いてくれるなら大人しく本来の世界に帰ろう」

取引を持ち掛けたが返事は無く1人の首が飛び掌握していた魂が奪われた


「このままここで消えろ!残り2人の魂も返してもらおうか」

実力を見誤ったか


「良いだろう2人は無理だが1人だけでも最後の食事を楽しむとしよう」

また無言で剣が降られるが何とか2人のメイスとフレイルで受け止めた


「こうして戦う内にも魂を消費しているのだが分かっているのか?」

流石に剣を引いてくれた


「ちっ、良いだろう魂を解放しろ見逃してやる」


「馬鹿を言うな解放したら終わりでは無いか?お前の強さ十分に分かった、我の安全を保証されない限り開放など無い話だ」

邪神の眷属に対して舐めた事を言ってくるがそれが出来る力を持っている


「香織、お前がこいつをテイムしろ魂を一つ奪い返した、もう少しこいつを痛めつけた方が良いか?」

本体の視線をカオリと言う女に向けた、気が付くと喉に短剣が突き立てられていた、身体が動かせない我の身体が石化していく


「イライザ、残り二人の魂を回収して」

女が言った


「私の趣味じゃないのよね、でも可哀そうだから解放してあげる、懲りずにこの世界に来たら意識を残したまま石像にして見世物にするからね」

冗談ではない我が眷属として仕える神のやり口では無いか


「待ってくれ、我にその気は無いが、愚か者が我を召喚すれば今回の様に従わなければいけない、契約を結ぼう、いや結んでくれ、この世界では我はお前に従おう、代わりにこの世界に呼び出された時には我を保護してくれ」


「そうね、貴方の使える呪いと毒そして病魔を全て私に使ってくれたら認めるわ」

意味がわからないが石化の邪眼から初めて、この場で使った身体に珊瑚を生やす呪いなど我の行使できる呪いをかけていった


その全ての呪いが効果を発生しない、破られている感触は無い呪いが返ってこないのだ


「良いでしょう、貴女の名前は珊瑚にするわ、故郷に送りましょう」

契約を交わして元の世界に帰る事が出来た


彼女との契約の効果だろうか我の力が上昇している雑魚でも多少は魂を食らえた、だが良い事ばかりではない我の姿が女性のモノに変化していたあちらの世界で4人中3人の首が女のものだったからかもしれない契約者のイメージは反映している様だ


このままでは主や他の眷属に見られたら笑い物にされる、なんとか出来ないかためしてみると幸いな事に外見は自由に変化する事が出来る様だ、二度とあの世界には行きたくない我を恨む者達の前で女の姿を観られたくはない


それでも最終的には獲得したモノの方が多いだろう、異世界に召喚された成果としてはいささか不満ではあるが最悪消滅も有り得た、少しは眷属の中の席次も上がる事だろう

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