101.増築
「姉御!イライザの旦那!頼みがあるんだ、いや正直に言おう苦情がある」
流石に状況が悪化し意見する事にした
「あんっ!」
イライザの旦那が凄んでくる
「2人が愛を確認し合うのは素晴らしい事だが寝室の中だけにしてくれ」
震えながらもなんとか用件だけを伝える事が出来た
「それの何処が問題だ?香織が修理出来るんだお前が直す訳じゃないだろ!」
確かに弥生様が「迷宮作成」のスキルで造ったこの館は管理権限を香織様が引き継いでいる、魔力を注げば修理出来る、壊れたベットや家具も「生活魔法」で治せる
「そこが問題じゃないんだ!館を壊しながら、そのなんだそのまま愛し合うのはカムイ様や俺の娘たちの教育に悪いって事を言ってるんだ」
「身の回りの世話をしている神殿から派遣された神官たちからの苦情が俺のところにまで来たんだ、最近人の入れ替わりが増えたのは2人の夜が激しすぎるのが原因なんだよ」
何とか最後まで言い切った
「分かったわ、寝室が狭くて構造的に壊れやすいのが問題なのでしょう?リフォームすれば解決できるでしょ」
姉御が馬鹿な事を言い出した
十分に広く石造りの丈夫な柱や壁で出来ている、城とまでは言えないが砦と言ってもおかしくは無い建物だ、確かに寝室内で収まるのであれば問題は解決するのだがどうする気なのだ
「アンジュに拡張させましょう、最近「迷宮作成」のスキルを獲得したの今アンジュの迷宮から魔王城まで地下通路を造っているみたいなの、広い寝室を造って貰いましょう天井も高い方が良いわね」
姉御が楽しそうに新しい愛の巣の構想を語りだした
すぐに旦那も話に加わってあれが良いだこれが良いだと話に花が咲いている、俺は取り残されてしまったこのまま退散すると後で怒られそうなので待っていると
「あらスーザンまだいたの?素敵な提案をしてくれて有り難うこれは褒美よ」
と前にご馳走になったクジラの肝をくれた、姉御のアイテムボックスのおかげで新鮮なままだ子分に見つからない様に一人で楽しもう
カオリママから呼び出しが有った、私のスキルが必要な仕事が有るみたいだ、ついにカオリママがこの世界を手に入れる準備でもするのかとワクワクして部下を引き連れてヒルダママの森の近くにある館までやって来たら、森が拡がり館が森の中に飲み込まれていた
そこで私と共に育てられた仲間と再会し部下たちとも交流しているとカオリママと同志のリーゼロッテの血で育ったアルラウネ達もやってきた
「アンジュ様、香織様より館まで案内する様に申し付かっております、アンジュ様だけで大丈夫ですのでお急ぎ願いますか?」
思っていたのと違う、カオリママのスパイだったアルラウネが噛んでいるどうやら期待外れみたいだ
「よく来てくれたわねアンジュ、貴女の迷宮作成で私達の寝室を造って欲しいのよ」
と設計図らしいものを見せられた
「カオリママ、これは本当に寝室でちか?コロシアムと言うか地下闘技場というか、その眠るためには広すぎるのではないでちか?」
私は疑問を口にした
「なんだ、アンジュちゃんには無理なのか?」
イライザ様が挑発する様に言って来た
「舐めないで欲しいでち、香織ママにスキルで支援して貰えば一日で完成させて見せるでち」
売り言葉に買い言葉で即答した
「それは頼もしい完成を楽しみにしている、後でお礼に俺の血を分けてやろう、頼りになる部下が育つだろう」
とイライザ様が言っくれた
「それは嬉しいでち、イライザ様の満足できる闘技場をつくるでち」
「OK!後はアンジュと香織に任せるよ」
イライザ様から苦笑いと共に返事が返って来た
イライザ様の血だと薄めないと駄目だろう、原液を与えればスパイどころではない危険な奴が産まてしまう弥生様の血でやらかした時の様な失敗は出来ない、卯月を越える化け物が産まれては大変だ取り返しが付かないことになる
香織から館をリフォームしたから見に来て欲しいと連絡を受けた、ユリアが無事娘を産んで私はダークエルフの身体が妊娠中のためイザベルの身体でドライアードのレンを連れて香織とイライザの屋敷を訪れた、レンがアンジュの気配を感じて不愉快そうにしている
「ヒルダママお久しぶりでち、あたちの作品を見て欲しいでち」
そのアンジュが出迎えた
「香織は何処にいるの、リフォームしたと聞いたけど、どんなビフォーアフターを見せてくれるのかしら?」
「こっちでち」
地下に続く階段まで案内された、以前は地下など無かったはずだリフォームどころではないこれは増築だろう
「どこへ連れていくつもりですか?、安全なのでしょうね?」
レンがアンジュに問い詰める
「問題ないでち、あたちの「迷宮作成」で増築したカオリママの寝室でち」
そう言いながら先に階段を下りていく、アンジュも増築と言っているやっぱり香織の感覚はおかしい
その後に続くと広い空間に出た半径200メートルほどの円形の闘技場だそれとも陸上競技場なのだろうか?いつの間にこんなものを造り上げたのだろうか?
「こんなものを造って地下水の流れが止まったらどうするつもりですか?」
レンがアンジュにクレームを付ける
「苦情は設計図を書いたカオリママに言って欲しいでち、私は依頼人の希望を叶えただけでち」
アンジュがすまし顔で答える
「ヒルダ姉さん来てくれてありがとう、素晴らしい出来でしょ、精霊魔法で水脈も調整するから大丈夫よ」
中央に建てられた天幕の中から香織だ出てきて声を掛けてきた、レンのクレームも聞こえていた様だビーストテイマーのスキルの効果だろうか?
「すごいわね闘技場なの?それとも訓練場かしら?」
「私とイライザのための寝室なの素敵でしょ?」
何を言っているか分からない
「チヒロ様、イライザ様がドラゴンに変化出来ると聞きましたがカオリ様も出来るのでしょうか?」
成程ドラゴンの姿で愛し合うのならこれぐらいの場所は必要だろう
「香織もドラゴンに変身出来るの?」
「ヒルダ姉さんどうしてそんな事を聞くの?「四神」のスキルを使えば出来るかも知れないけど」
まあそうだろう、なら可能性は一つだ
「まだ勝負をして勝った方が男役をしているの?」
「私達を何だとおもっているんですか?ウミウシじゃあるまいし」
何か日本にいた時に聞いた覚えがある
「ウミウシ?両性具有の二匹で戦って勝った方がオスになる海の生き物だったかしら?そのままじゃない」
こう答えると香織が固まった
「ごめんなさい、悪気はないのよ、貴女達は激しく愛しあうんですよね、子供を楽しみにしているわ、私もヒルダの身体でも子供を授かって今妊娠1ヶ月なのよ」
「良いんじゃないかしら後でも訓練とかいろいろ使い道が有りそうじゃない」
香織の機嫌が直った事を確認して引き上げた、帰ってからレン達の不満を聞いてやらないといけない一人で来ればよかった




