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オレの副業は夢占い師  作者: 野松 彦秋


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4.奇妙な夢

ここまで付き合って来てくれる人は、オレの話し方に違和感を感じていないか?


オレの話には、オレの名前が出て来ても、どうして未だ再会した友人の名を出さないって。


プライバシーの保護が厳しいご時世、察してくれって言うのかよって、オレの気持ちを想像してくれてた人達がいたら、その優しさは嬉しいけど、それは見当違いってやつさ。


オレが皆に、未だ友人の名を明かして無い理由は別にある。


それはこれからオレが教えるオレの友だちの奇妙な夢の内容が関係しているんだ。


友人がオレに話した夢には、何人かの人が現れる。


一人じゃないんだ。


オレの友だちは、夢の中でその人達であり、その人達ではない。


彼らの人生の一部分の時間を彼らの目を通して共に共有した・・・。


オレ、説明があまり上手くないから、伝わるかわからねえが、よく聞いてくれ。


仮に友人の名前をAとする。


オレの友人Aは、ある日の夢では夢に出て来る登場人物Bの目を通してBの人生を見る。


VRってゲーム機をはめて、別の人の人生を疑似体験するってイメージしてくれればわかりやすいかな。


オレの友だちは、夢の中でその登場人物であり、その人達ではない。


彼らの人生の一部分の時間を彼らの目を通して共に共有した・・・。


しかし、友人Aはあくまでその目を共有しているだけなんだ。


身体を動かすのも、言葉を話すのも登場人物Bなんだ。


けどな、友人Aには視覚的情報だけではなくて、Bの考えてる事がダイレクトに頭に入って来るんだって。


オレの友人は言ってたよ。気がつくと、自分が登場人物たちと同化したような奇妙な、もしかしてかれらはもう一人の自分じゃないかって、そんな不思議な気持ちになっちまうんだって。


今、言ってるオレも、本当に理解しているかどうか分からなくなるが、そう言う夢を見たらしい。


ワケ分かんねぇだろ、オレもだよ。最初、友人から夢の話を聞かされた時、オレも皆と同じ状況だったと思う。


Aは自分の夢で、日によって違う登場人物の目になり、その者達の人生を共有したんだ。


一人じゃない、一人だったら、オレは最初から友人の本名を紹介してたよ。


結論言うと、オレがオレの友人の夢見相談を受けて、奴の夢に付き合った間、3人の名前が出て来た。


Aは、夢の中で登場人物B、C、Dと同化する。


同じ時間軸で生きた3人の人生を、それぞれの人物の目を通して見ちまったんだ。


オレも当初、夢の人物の名前を覚えるのに、抵抗があった、何の意味があるのかって。


だって唯の夢だぜ。唯の40のオッサンが見た唯の夢。


しかし、今思えば、唯の夢では無かったんだ。


日によってオレの友人A、エエィ、もうこれから奴の呼称は友人Aにしよう。


オレも、上手く説明できねぇから、友人Aがオレに打ち明けた時の事を思いだし、その時の状況を伝えるとするか。


最初に出て来たのは、3人のうち・・・そうアイツだよ。


ドクターシャークの異名を持つ、外科医鮫島洋太(さめじまようた)さん。


真面目でいい人で、そして可哀そうな人だったよ。


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