12
外の光を完全に遮断した、四畳半の密室。
分厚い遮光カーテンは昼夜の感覚を狂わせ、部屋の中はノートPCのディスプレイが放つ青白い光だけが、唯一の光源として息づいていた。
カタ、カタカタカタッ……。
無機質で恐ろしい速度のタイピング音が、淀んだ空気を切り裂き続けている。
三十日後、高度情報処理センターの基幹サーバーを乗っ取り、全世界のネットワークと主要メディアの電波を同時にジャックするための自立型ウイルス(ワーム)。その構築を進める湊の色素の薄い横顔には、疲労の影が濃く落ち始めていた。
三十日間。
外の光を完全に遮断したこの密室で、二人は必要最低限の言葉すら交わさなかった。
情が移れば、決意が鈍る。前回のループの二の舞にならないために、結菜は自らを感情のない機械へと作り変えていた。 だが、どれほど冷酷に振る舞おうとしても、結菜の視線は常に彼の背中を追っていた。
カタカタカタ……。
恐ろしい速度でキーボードを叩き続ける湊の長い指先は、極度の乾燥と酷使によってひび割れ、エンターキーには微かに赤い血が滲んでいた。
結菜は無言のまま立ち上がり、救急箱から取り出した数枚の絆創膏と、いつもの「氷多めのブラックコーヒー」を、そっとPCの横に置いた。
「……」
湊はタイピングを止めることなく、ただ横目でそれを一瞥しただけだった。
『ありがとう』も『邪魔だ』もない。
ただ、結菜が背中を向けた数秒後、彼が不器用な手つきで絆創膏を指に巻き付ける衣擦れの音だけが、密室に小さく響いた。
それからさらに数十時間が経過した、ある深夜のこと。 睡眠時間を極限まで削って湊の背後を警戒していた結菜は、ラグの上で壁に寄りかかったまま、抗いようのない睡魔に意識を刈り取られてしまった。
(……しまった)
数十分後、ハッと目を覚ました結菜の肩から、ふわりと温かい布が滑り落ちた。 見下ろすと、それはシワだらけになった湊の上質な白シャツだった。 冷房の効いた部屋で結菜が風邪を引かないように、彼が無言で自分の上着を掛けてくれたのだ。
結菜が視線を上げると、湊は白のタンクトップ一枚になった背中を丸め、何事もなかったかのように青白い画面に向かってキーボードを叩き続けていた。 膝に落ちたシャツから、古い紙とブラックコーヒーの匂いが立ち上る。 あんなに拒絶し、冷たく突き放しているのに。彼は言葉一つ発さないまま、結菜をその体温で守ろうとしてくれている。
(……やめてよ。これ以上優しくされたら、決意が、鈍るじゃない……っ)
結菜はシャツを握りしめ、声にならない嗚咽を奥歯で強く噛み殺した。 振り返って彼に抱きつきたい衝動を、血の滲むような思いで押さえ込む。 言葉を交わせば、彼に寄りかかれば、また彼を死なせてしまう。だから、この残酷なまでの沈黙を、死ぬ気で守り抜かなければならないのだ。
部屋の隅。ラグの上に膝を抱えて座り込む結菜の手の中で、スマートフォンがブーッ、ブーッと小刻みに震え続けていた。
液晶画面には、サヤカとミオからのメッセージが、滝のように絶え間なく流れ込んできている。
『結菜、急にどうしたの!? 怒ったような顔して教室出てって……うちら、何か悪いこと言った?』
『何か脅されてるなら言って! うちの親戚の空き家、いつでも貸すから!』
『一人で抱え込んじゃダメだよ。うちら、絶対結菜の味方なんだから!』
純粋で、温かくて、底抜けにお人好しな善意の言葉たち。
画面をスクロールする結菜の指先が、ガタガタと痙攣するように震えた。
その文字を追うたびに、結菜の脳裏に『あの光景』がフラッシュバックして視界を赤く染め上げるのだ。
――血の海に沈む、地下駐車場。
――無惨に剥がれ落ちた、サヤカのピンク色のマニキュア。
――コンクリートの床を転がる、ミオが買ってくれた甘いココアの缶と、混ざり合う鉄の悪臭。
(……ごめん。ごめんね、サヤカ、ミオ)
私が弱かったから。誰かに頼りたくて、あんたたちの優しさを利用してしまったから。
この子たちを、もう二度と私の『地獄』に引きずり込むわけにはいかない。私と繋がっているだけで、この子たちはまた、あの冷酷な暗殺者たちに肉塊に変えられてしまうのだから。
結菜は奥歯を噛み砕くほどの力で食いしばり、画面が割れんばかりの力で二人のアカウントの右上にある「ブロック」ボタンをタップした。
『ブロックしますか?』
『はい』
プツリと。
画面から親友たちの存在が完全に消え去り、トーク履歴が虚無の空間へと葬り去られた。
結菜は音を立てずに、血の涙を流すような思いで、真っ暗になったスマホの画面に額を押し付けた。
声を上げて泣くことすら、今の彼女には許されない。
「……誰からの連絡?」
不意に、PCに向かっていたはずの湊が、キーボードを叩く手を止めて振り返った。
排熱ファンの低いモーター音だけが響く中、そのガラス玉のように色素の薄い瞳が、部屋の隅でうずくまる結菜の異常な震えを静かに捉えている。
「……誰でもない。迷惑メール」
結菜はスマホをラグの上に裏返して置き、感情を完全に抜け落とした、砂を噛むような声で返した。
湊はしばらく、結菜の強張った背中を無言で見つめていた。
やがて、小さく、ひどく気怠げな息を吐き出すと、のそりと床から立ち上がった。
「……疲れた。集中力切れたから、五分だけ充電させて」
湊はゆっくりとした足取りで結菜の隣に座り込んだ。
そして、これまでのループの夜に何度もそうしてきたように、「お前の体温がないと落ち着かない」という不器用な甘えの口実を纏い、無防備に彼女の小さな肩へと自分の頭を預けようと長い腕を伸ばした。
微かに漂う、彼特有の古い紙とブラックコーヒーの匂い。
結菜の心臓が、悲鳴を上げてその熱を求めた。今すぐその胸に飛び込んで、冷え切った心を温めてほしかった。
――パシッ。
乾いた音が、静かな四畳半に残酷なほど大きく響き渡る。
結菜が、自分の肩に触れようとした湊の大きな手を、氷のように冷え切った両手で乱暴に押しのけたのだ。
「……結菜?」
空中で弾かれた手をそのままに、湊が信じられないものを見るような目で結菜を見下ろした。先ほどの空き教室でだって彼女は彼を払いのけたが、今の拒絶はより決定的で、痛烈だった。
行き場を失った彼の長い指先が、まるで迷子になった子供のように、中空で微かに震えている。
結菜は、彼の顔を見ようともせず、ただPCの明滅する光だけを虚ろな瞳で見つめていた。
「……触らないで」
「お前……」
「今はそういう状況じゃないでしょ。……五分も休んでる暇があるなら、あんたは手だけ動かして、一秒でも早くウイルスの構築を終わらせないと」
自分の口から出る言葉が、彼の心をどれだけ抉っているか、痛いほど分かっていた。
湊にとって、大企業の重圧や親の呪縛から逃れられる世界で唯一の絶対的な安全地帯が、結菜の体温だったはずだ。それを自らの手で剥奪する罪悪感に、結菜の胸が張り裂けそうになる。
中空を彷徨っていた湊の指先が、何かをすがり求めるようにピクリと動き――そして、行き場のない悲しみを握り潰すように、ゆっくりと硬い拳へと変わっていった。
「……情が移ったら、判断が鈍るから」
結菜は、自らの心臓に杭を打ち込むように、決定的な拒絶の言葉を吐き捨てた。
お互いの体温に依存し、甘え合った結果が、あの地下駐車場での全滅だ。彼が私を庇って鉄パイプに潰されたのも、銃弾の雨を浴びたのも、すべては私への「情」があったから。
なら、私が彼を突き放せばいい。彼が私をただの冷酷なビジネスパートナーだと見限ってくれれば、いざという時、彼は私を盾にしてでも生き延びてくれるかもしれない。
果てしない沈黙が、二人の間に横たわった。
湊は、払いのけられ、固く握りしめた自分の拳をじっと見つめた。
その端正な顔に、たった一つの拠り所を失ったような、生傷を抉られた子供のような痛切な悲しみが一瞬だけ浮かび上がる。
だが、次の瞬間。
彼はその痛みを、結菜が独りで抱え込んでいる『途方もない絶望』の質量ごと、すべて真っ暗な腹の底へと飲み込んだ。
結菜の不自然なほどの冷たさと嘘を完全に理解した上で、自らの感情を殺したのだ。
ゆっくりと立ち上がった彼から、先ほどの無防備な甘えは完全に消え失せていた。
怒りも、落胆もない。
ただ、法学部でトップの成績を叩き出す冷徹な理知の光が、その色素の薄いガラス玉のような瞳の奥で、チカチカと瞬いていた。愛する女の自己犠牲に極限まで付き合う、タガの外れた「共犯者」の目。
彼は手を引っ込めることもなく、しゃがみ込むと、結菜の顔を下から覗き込むようにして、ひどく低く、這うような声で尋ねた。
「……お前、空き教室で『三十日後に俺が死ぬ』って言ったよな。でも、それだけじゃないだろ」
「……何が言いたいの。全部、あの教室で話したでしょ」
結菜は膝を抱える腕に力を込め、必死に無表情の仮面を顔に貼り付けた。だが、極度に乾燥した喉から絞り出した声は、自分でも嫌になるほど微細に震え、語尾が掠れてしまっている。
湊は、結菜の安っぽい嘘や必死の隠し事など、皮膚の下の血管の動きまで見透かすように、残酷なほど冷静に言葉を紡ぎ続けた。
「お前が俺の命を本当に最優先にしているなら、いつもみたいに大声で喚き散らして俺に世話を焼いて、背中にしがみついてくるはずだ。……でも今のお前は、俺にすら一ミリも触れさせないほど、自分から完全に孤立しようとしている」
湊の言葉が、結菜の足元に築いた絶対防御の壁を、論理的に崩しにかかる。
「しかも、あんなにお節介で世話焼きのお前が、サヤカやミオの連絡を既読すらつけずに即座にブロックするなんて、どう考えても異常だ」
「……ッ」
「……前のループで、俺以外にも誰か死んだんだな。お前が巻き込んで、殺したのか?」
ドクンッ、と。
心臓を直接素手で握り潰されたような、致命的な痛みが全身を駆け巡った。
結菜は喉の奥でヒュッと短く息を呑み、目を見開いた。
――暗い地下駐車場。
――暗殺者たちが一斉に冷酷な銃口を向けてきた、死の気配。
――剥げ落ちたピンク色のマニキュアと、床を転がるココアの缶。
――そして、自分を庇って無数の銃弾を背中に浴び、血反吐を吐いて肉塊へと変わった湊の姿。
「ヒュッ……ハァッ、ゲホッ、あ……っ」
肺に酸素が供給されない。
過呼吸気味に肩が大きく上下し、結菜は幻の血の海から逃れるように、ラグの上をジリジリと後ずさった。
そのひどく怯えきった、精神の限界を超えた結菜の姿が、湊の推論が完璧な正解であることを証明してしまっていた。
「……違うッ!!」
結菜は、自らの喉を掻きむしり、狂乱した獣のように叫んだ。
「あんたには関係ない! 私はもう、絶対に誰も巻き込まない! サヤカたちも、ミオも、あんたの体温も……っ、そんなものに甘えて頼ったから、全部失敗したのよ!」
涙腺が焼き切れたように、目からは一滴の涙も出ない。ただ、魂から血を流すような絶叫が、防音性の低い四畳半の密室に痛ましく木霊した。
「……あんたと私だけで、今回は絶対に全部終わらせるの!」
肩で息をする結菜を、湊はただ無言で見下ろしていた。
自分を拒絶し、親友を切り捨ててまで、彼女が自分一人でどれほど途方もなく凄惨な地獄を背負ってきたのか。その細い背中にのしかかる絶望の質量を悟り、湊は僅かに長い睫毛を伏せた。
それ以上、彼は何も聞かなかった。
誰がどう死んだのか。どれほどの痛みだったのか。それを暴くことは、彼女が血まみれになって築き上げた「孤独な覚悟」を壊すことになると分かっていたからだ。
「……了解、指揮官殿」
湊は、空中に浮いていた手を静かに下ろすと、のそりと立ち上がった。
そして、青白いモニターの光が照らす定位置――ノートPCの前へと戻り、冷え切ったキーボードの上に長い指を添える。
「俺の命も、この盤面も、全部結菜の好きにしろよ」
画面から目を逸らさないまま、湊はひどく平坦な、だが絶対に揺るがない誓いを口にした。
「……その代わり、俺が世界をぶっ壊す瞬間まで、絶対ここから逃げるなよ」
カタ、カタカタカタカタッ……。
無機質で恐ろしい速度のタイピング音が、再び澱んだ空気を切り裂き、部屋を満たし始める。
彼なりの、最大の共犯関係の受諾だった。もう体温は求めない。ただ、最凶の兵器として彼女の復讐を完遂する。
結菜は部屋の隅で、自分の両腕を骨が軋むほどきつく抱きしめた。
二度と戻らない温かい日常と、目の前でキーボードを叩く彼の背中を守るために。結菜は自ら選んだ「完璧な孤独」という名の深い海の底へと、静かに、そして確かな覚悟を持って身を沈めていった。
*
深夜二時。理工学キャンパスの最奥に位置する「高度情報処理センター」の裏手。彼女は湊がハッキングを行う傍ら、夜な夜なキャンパスへ忍び込み、自らの足で実地調査を繰り返していた。
初夏のまとわりつくような湿気と、コンクリートが吐き出す熱気が、結菜の黒い服に重くのしかかっていた。
巨大な空調室外機が発する低周波の唸り音に紛れ、結菜は分厚い柱の陰に身を潜めた。
冷え切った指先で、最低輝度に設定したスマートフォンの画面をタップする。数時間前、あの薄暗い四畳半の密室で、狂いそうなほどの痛みを伴ってタップした「ブロック」の赤いボタンの感触が、まだ指の腹にこびりついていた。
(……ごめんね。本当に、ごめん)
ブロックする直前、滝のように流れ込んできた親友たちからのLINEの文面が、網膜の裏に焼き付いて離れない。
『結菜、急にどうしたの!? うちら、何か悪いこと言ったなら謝るから!』
『一人で抱え込んじゃダメだよ。結菜がどんな態度とったって、うちらは絶対あんたの味方なんだから!』
『お願い、既読つけて。うちの親戚の空き家の鍵、いつでも渡せるように持ってるから……!』
あんなに冷酷に「あんたたちといると疲れる」「表面上の付き合いだった」と暴言を吐き捨てたというのに。
サヤカもミオも、結菜の嘘に騙されるどころか、彼女が一人で途方もない闇を抱え込んでいることを直感し、見捨てるどころか必死に手を伸ばそうとしてくれていた。
その純粋で温かい善意が、結菜の心を千の刃で切り刻む。
この子たちの優しさに甘えれば、またあの凄惨な地下駐車場の地獄が繰り返される。だから、結菜は血の涙を流す思いで画面をタップし、彼女たちとの繋がりを物理的に断ち切ったのだ。
結菜は、こみ上げてくる嗚咽を殺すため、奥歯をギリッと噛み締めた。口の中に鉄の味が広がる。
顔を上げ、暗闇の中でスマートフォンを操作し、ミオから以前教わった大学の「裏掲示板」へとアクセスする。
この三十日間、湊がウイルスの構築に専念している間、結菜はミオの助けを借りず、一人でこの掲示板の断片的な情報をかき集め、警備員の巡回ルートや監視カメラの死角を割り出してきたのだ。
(……今日の深夜の、警備員のシフト変更の書き込みは……)
無機質なスレッド群をスクロールしていた結菜の指が、ふと、不自然に勢いのある一つのスレッドでピタリと止まった。
【緊急】法学部のリアル王子と、連れ去った女子の行方・特定班【情報求む】
心臓が、ドクンと嫌な音を立てた。
震える指でスレッドを開く。そこには、面白半分で目撃情報を書き込む野次馬たちのレスが溢れていたが、その中に、明らかに異質な、執念すら感じる書き込みが連続していた。
『名無し:142
医学部棟から駅周辺の監視カメラの死角ルート、全部洗ったけど痕跡なし。
彼女は自分から姿を消したんじゃなくて、何らかのトラブルに巻き込まれて逃げてる可能性が高い。
交通局のライブカメラのバックドア知ってる奴いない? 医学部棟の地下ルートのアクセス権と交換する。至急頼む。あの子を、大人たちより先に見つけなきゃいけない』
『名無し:145
今、兄貴の車出して駅周辺のラブホ街とネットカフェ回ってる! 特徴は黒髪ボブで、ちょっと気が強そうな子! もし見かけたら絶対声かけて!!』
「あ……ぁ、っ……」
スマートフォンの青白い光に照らされた結菜の瞳から、ボロボロと大粒の涙が溢れ落ちた。
名前こそ出していないが、書き込みの文体と、提示している取引材料。間違いない。ミオとサヤカだ。
あんなに冷たく突き放され、連絡もブロックされたというのに。彼女たちは、危険を顧みず、自らのスキルと行動力を総動員して、本気で結菜の行方を探し回っているのだ。
(バカ……っ、何してんのよ、あんたたち……!)
嬉しかった。気が狂いそうなほど、愛おしかった。
でも、それ以上に、尋常ではない恐怖が結菜の全身を粟立たせた。
彼女たちがこんな目立つ動きをすれば、桐生グループの巨大な監視網に引っかかるのは時間の問題だ。前回のように、また暗殺者たちに目をつけられてしまう。
(早く……早く終わらせなきゃ……っ)
結菜は、声を上げて泣き出しそうになるのを防ぐため、自分の左手の甲を、歯型が深く食い込むほど強く噛んだ。
生ぬるい血が滲み、痛みが涙腺を強制的に焼き切っていく。
もう、後戻りはできない。
私を本気で心配してくれる、世界で一番優しくてお人好しな親友たち。
彼女たちを、そしてあの四畳半で一人戦っている湊を、本当の意味で安全な世界へ帰すためには。
結菜は、血の滲んだ手の甲で乱暴に涙を拭い去った。
スマートフォンの電源を落とし、漆黒の闇に沈む「高度情報処理センター」の巨大なコンクリートの壁を見上げる。
「……待ってて、サヤカ、ミオ。絶対に、あんたたちの日常は私が守るから」
呟いた声には、もう先ほどの震えはなかった。
誰にも頼らない。誰の体温も求めない。
突き放されてもなお自分を助けようとする親友たちの「無償の愛」を背中に感じながら、結菜は自らの心を完全に氷の刃へと変え、冷たい死地の奥底へと音もなく歩みを進めていった。




