7 依頼は逆に
「話の続きをしましょう。一旦出てから」
「はい、Pちゃん!」
気まずい………でも、ココは元気に答えた。
すると、Pちゃんは微笑んだ。
「いい子ね❤お姉さんはリンクが好きよ❤」
頭をナデナデされる僕って、何才?
いや、冗談はココまでだ!僕は色々と聞きたい事がある。そして、ジョーから、母さんの事も!
「Pちゃん、傭兵ギルドの条件と報酬は?」
Pちゃんは満足そうに微笑んだ?
「その目よ❤他のアイドルには無い男の目を待っていたのよ。殺人犯のリンク❤」
知っているなら、コッチも本気で行こうじゃないか。
「僕の事をドコまで知っているんですか?」
「祖父母を殺した。理由は不明。でも、貴方は無罪放免。詳しい話しは聞かないわね」
風呂を出てから髪をタオルで巻いてから、下着姿のPちゃんは椅子に腰を掛けていた。殺人犯を前に無防備すぎるのは………何でだ?
「なぜ?と、思っているなら、大人の会話をする為と思ってくれる?」
心が読めるのか?なら、何時ものパターンは通用しないな。
「つまり、Pちゃんは全てを見せられるって事ですね?」
「ええ。でも、裸ではリンクが落ち着かないのは分かっているから、私はそれは分かっているって思ってね❤だから、早く交渉を進めましょうね❤」
「他のPとかも居るんですか?」
「今は私だけ。でもね、私以外のPは術を使って、報酬の代わりにするわ」
「………報酬?その術ってどんなの?」
「まあ、金銭の人も居るけど。大半はその術………「ランク・アップ」って言うやつで。コッチの世界で頑張れば、向こうの世界で人気者に成れるって言う報酬よ。分かるわよね?」
「………なる程。人気の無いアイドルや駆け出しのアイドルは喜びそうですし、皆もやるでしょうね。ネタとしては大きな報酬ですよね」
「リンクは❤」
「やります!ただし、僕の報酬は………僕の事務所の社長を殺して下さい!社会的ではなく、死体すら残らない様に確実に。もちろん、方法は一切問いません!」
Pちゃんは………笑っていた?
「いいわ。痛みの知らないフリをしても、リンクは本当の痛みを知っている。で?どんな痛みを受けたのかな?」
「自由を奪われるという痛みです」
僕の心は読まれている………もしかして知っているかもしれない。そして、僕の望みも知っているはずだ。
そんな僕をPちゃんは抱き締めてきた?
「リンク、私は貴方が好きよ❤このまま傍に置いても良いぐらいにね。でもね、嘘はダメよ❤」
「………はい」
裸になっても、心の中は裸になれない。なら、本音を………裸の僕を見て貰うしかない。
Pちゃんは僕を離して、僕の顔を見た………そして、微笑んだ。
「そうよ❤その目よ❤リンク、貴方は死を知っている。ジョーは、貴方は歴代の中でも、最高のアイドルになると言っていたわ❤ただし額面通りならね❤」
嬉しそうなPちゃん。顔が近いけど、僕の目を見る彼女………自分では分からないが、僕は相当悪い目をしていたんだろうな?
あの日の様に………。
アレッ?何か思い出せないぞ!?
「リンク、貴方に言っておくけど、貴方にはコチラのアイドルの呪いが掛けられているわ。それも、かなりの上級のアイドルの呪いがね。しかも………4年前から。私達はそれを追っているわ❤」
「つまり………あの日からですか?」
Pちゃんは頷いた。
「ええ。殺人の日に。そして、コレから貴方は何かに目覚めるわ❤」
「………はい。Pちゃん、話を続けましょう」
「良いわよ、リンク❤社長を殺せばアイドルの道が開けるのね❤?」
「………多分」
僕には分からないが、それでも今より自由にはなれるはずだ。それだけでも報酬としては大きい。それに、川村さんの事務所に移籍が出来るはずだ。
「そう………助けがあるのは分かっていたけど、あえて今回は言わないわ。でも、この世界に残るのも手よ❤」
「一生協力者はご免です」
「コッチのアイドルにして上げるわ」
「………えっ!?本当ですか?」
嘘だろ?そんなに都合の良い話があるのか?
「大人の話しに冗談は無い。それは童貞でも大人なリンクは分かるでしょ❤?」
「はい………でも………」
「アチラの世界に帰っても不幸が待っているわよ」
「逃げて生きていくからですか?」
「容疑者のラインに乗る………。突然の話しで信用して貰えるからどうか分からないけど、コッチでも満足のいくライブでも、戦いでもすれば良いわ」
「それでも向こうに残りたいと言ったら?」
「止めない。でも、社長は殺す。それで良いわね?」
「今は何をすれば良いんですか?」
「王に会って。話しを全てさせるわ」
「全て?………つまり、他のアイドルは………?」
「知らずに死んだわ。傭兵ギルドの駒なんて、数の内の1つよ❤」
「生き残った人は?」
「1人居るわ。そして、全てを聞いたわ」
「誰ですか?」
「女性のアイドル。名前は「レイン」よ」
「レイン………生き残った人が女性アイドル………そうですか」
聞いた事の無いアイドルだな………誰なんだ?
それに、こんな理不尽なルールでもやり切れるのか?まあ、いいよ。生き残る事が出来るなら、僕だって………生き残ってみせる!!
「貴方の仕事は2 ・3日で終わるわ。つまり、その時に社長は死ぬ。その時にココに残るのも、全てはリンクが決めてね❤」
「条件を2つ上乗せで受けます!」
僕は指を2本立てた。
「スマホはもう少し時間が掛かるわ。後、コッチの情報は渡す様にする。それと、貴方の自由を担保する。更に1つ足したんだから、私の好きな素直なリンクで居てね❤」
言って、Pちゃんは僕のオデコにキスをしてくれた………ドキドキする~。
て、言うか。全てがバレている。Pちゃんはやっぱり凄腕のPなのかも。




