26 思い出の欠片(後編)
泣き止んだ後………セイレーンは僕に続きを見せてくれた。
そして、世界が夜になっていた。
「リンク、コレは異世界アイドルになった後………傷ついた彼女が迷い込んだ異世界の後になります。もちろん、それは何度も行った後………まだ、何度も行けた時代の頃の話しです」
社長が、あのPちゃんと会った場所に居た。そして、何かを………誰かを探している様子を見せていた。
焦り………いや、怒りに近い表情をしていた。
そこに、ママが………。
「ルキア、ドコに行っていたんだ!」
「御免なさい!」
謝るママ………そして、奴に髪を引っ張っられては、どこかに連れて行かれる………ッ!
そして、また場面が変わり。今の事務所の部屋の中に居た!?
「奴に会っていたのか!?」
ママは無言で頷いた。
「ドラって言ったな!?」
社長は電話を取った。
「ボクだ!ドラって奴の写真はあるな!ばら撒いて、今すぐに殺せ!」
ドラ………が?
社長は電話を切り、ママを抱き締めた!?
「何もされていないな?」
「子供が………3か月目なの」
「ルキア、その事を知っているのは?」
突然ママが社長を突き飛ばした!?でも、手ぶらではない!手には銃を握って………自分の頭に向けた!?
なのに………社長は笑っている?
「死ぬ気かい?」
「ルキアに関わらないで!」
「おやおや、前も言ったが、君の両親も同じ目になると言ったはずだぞ」
えっ………!?ま、まさか………!?
「クッ………!ルキアは離れます」
「良いのかな?」
「ルキアは引退するの!」
「子供はどうするんだい?ボクなら育てられるぞ。ハハハッ!」
「ルキア………私が1人で産んで、1人で育てます!」
「なら、あたしも手伝います!」
川村さん!?何でここに!?
そう言えば………スタッフだったはずだ!
「川村くん、君はまだ大学生だろう?何が出来るんだい?」
川村さんの姿が無い………彼女の視点なのか!?
「ルキア、行くよ!」
ママは………頷いた。
そこで、また場面が変わった。
「ここは………家?誰の家だ?」
僕の知らない家。
「理子ちゃん、ご免ね」
「母さんが許してくれたの」
「………この家って?」
「母さんの再婚相手の家よ」
「そうなんだ………」
「団地から一軒家………お金持ちの再婚相手は有り難いよ」
「あの………何をしている人?」
「芸能事務所の社長になったんだって。だから、あたしは修業がてらルキアの事務所でスタッフをしているの❤」
「えっ………?」
驚くママ………そこに、川村さんは手を重ねた。
「そこで、ルキアに1つ提案があるの」
ママは頷いた。
「言って。今は何でもしなきゃ!」
「父の事務所でラスト・ライブをしない?」
「それって………」
「レインのライブ。そして、子供を産んで、ルキアとして再デビューするのよ」
「……理子ちゃん………」
ママは泣いていた………。そして、そこで銃を離した。川村さんはその銃をタンスに仕舞った。
「誰に認められなくてもいい。でも、自分に嘘をつかないで。ルキアはアイドル・シンガーって事で歌おうよ❤」
そして、川村さんはママを抱き締めた。
「私………」
ママは笑いながら泣いていた……。
「うん!もう、怖くない!私、歌い続けるんだ❤そして、私の子供にも歌ってもらうの❤」
「ルキア、あたし達は自由よ。誰にも負けない!」
そこで、場面が変わって、ジェイの前に居た?
「ジェイ………さん」
「リンク、ワタシはアルバートの父として謝ろう。本当にすまなかった」
頭を下げるジェイに、僕は意味が分からなかったけど、僕は何時ものアイドルスマイルを浮かべる。
「僕は………何か変なの。謝らないといけないのは僕だよ。全部、逃げていた僕のせいだよ」
「いや、そうではない。君の父親はエルフのアイドルの誰かなんだ」
「えっ!?」
父親って………別の人!?
「ママ………1つ聞いていい?」
固まる笑顔の僕の前では、ぶりっ子をするママが居た。
「アイドルは子供を作らないよ❤」
そう………甘えた声が腹立つ!!!
「その内、トイレも行かないって言わないよね?」
僕は指をポキポキと鳴らす。
「ぶつの?」
「どうしたい?」
「痛いのはイヤ❤」
僕は………ママを抱き締めた!そして泣いていた………。
「ご免ね、リンク。ママは何も出来なかったよ」
「誇りに思っているよ。だって、僕の前に居るのは………強いママだもん❤」
「フフフッ❤物理的にもね❤」
「そうだね」
「ママ、そろそろ行かなきゃ❤」
「うん、分かっている」
そう………ママの身体が薄くなっていたから。
「リンク、生きて❤」
「生きるよ。そして………ライブを演るね」
「いきなりアリーナ………やるじゃん❤」
もう………涙が止まんないよ!
「ママもね。でも、赤い下着はやめてね❤」
「紫にしておく❤しかもスケスケのね❤」
「バカ。でも、ママ好きだよ」
「分かっている❤リンク、またね❤」
ママは………天国に逝った………。




