21 作戦。そして………
朝の来る前は全てが紫色になる。
僕は………全てを聞いて知ってしまった。
あの夜………身体や口が効けなかったけど、耳は聞こえていたんだ。それはドラがそうしたんだろう。
だから、僕は昨日の夜の事は口にしなかった。
いや、今はこの草原で戦うんだ!
血が付いても構わない!!
そんな僕にジョーが口を開いた。
「本当に良いのか?」
「構わないよ、ジョー。それに僕はヒーローになりたいんじゃない。アイドルになりたいんだ」
「アイドルって、どんな意味でだ?」
「ファンの為に戦うんだよ」
「上等だ。リンク、お前さんは本物のアイドルだよ」
そんな僕達にメイが抱きついてきた。
「リンク!アタイはコッチの世界のファン1号だよね?」
「うん!メイは1号だよ。僕はこのままファンを増やしていくんだ」
「なら、オレは会員番号2番だね」
「そうだね、エリック」
「なんだよ。んじゃ俺はエリックの次か?最初に会ってんのによ」
笑うジョー。でも、ジョーが笑うと元気になるな。
「で。作戦の説明をするぞ」
「うん、ジョー。簡単に教えて」
僕が言うとジョーは僕の頭を撫でながら。
「Pちゃんがエルフの族長達と術式を掛ける為に離れて待機している」
「随分と話しが早いね」
「アルが用意していたし話しも通してあった。まあ、正直用意が良いなと思ったけど、リンクも楽だろ?」
「うん。次は?」
「今頃、アルとドラがカレンを殺りに行っているから、戦力は限られてくる。そして、今からメイには行ってもらう所がある」
「みたいね。だから………皆は死なないでね」
そこで、メイは馬に乗ってどこかに行った………。
「僕に、ジョー、エリック。良いんじゃない?」
「根性で倒すしかないね」
「エリック、笑えないよ」
「リンクだって好きだろ?それに、相手は根性だけで倒せるかどうか怪しいしね」
「言えてる。エリック、死ぬ時は僕より先に頼んだよ」
皆で腹を抱えて笑った!
でも………寒気に笑い声が消えた。
ヤバい!異常な危機感があった。
口に出来ない何か………。
「コレはヤバいな」
ジョーの声は硬かった。そして、エリックも冷や汗をかいていた。
「ねえ、ジョー?」
「どうした?」
「作戦には、これ以上は?」
「メイが離れる。そして、やる事をしてもらう」
「実質、3人かな?」
「そうだ」
僕に応えるジョーは僕を見ていない。森の向こうを見ている。
でも、僕は続けた。
「他に隠している事は無いよね?」
「話しは変わったが、一応全部だと思う」
「それを聞いて安心した。………じゃあ、行ってみようか」
僕達は森に向かい歩いて行く………そして、立ち止まった!?
目の前には、絵に描いた様な死神と、スケルトン軍団。
これは………逃げたいかも。でも、死神は青く光っているけど、大きさはジョーの3倍はあるだろう。それに殺気を感じない。ただ恐怖感は………余り無くなってきたぞ?
何か………僕はあの死神を知っている感じがしてきた。
いや、むしろ………あの死神は……彼女は………。
「リンク………助けて」
死神の口からではない!でも、声がしたのは確かだ!?
「動くなよ」
ジョーの言葉に、敵から1キロ程の所で見ていた。でも………向こうはゆっくりと進んで来ている。
でも………あの声は………セイレーン!?彼女は………死神はセイレーンだ!?
「ジョー、他の敵は頼める!?」
「リンク、1人では無理だ!!それに、術式を開くから、まだ動くな!」
「違う!彼女は………母さんを知っている!!」
あの言葉は………夢の時に見た彼女が死神なんだ!!
ここから一気に話しが進みます。そして、次回からルキアの事が明らかになっていきます。まだ、プロットの半分位しか行っていませんが、続けて読んで頂ければ感謝です。




